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自立学習の現実と伸びない「自立学習」という名の「管理学習」の現状

「自立学習」という名の「管理学習」

お母さん

「上の子のときに、中学受験をさせようとして小3からサピックスへ入れ、私も横へついて教えていたのですが、小5の半ばくらいから反抗期を抑えきれなくなり、私が教えることに反発し出しました。とはいえ自分で勉強できるわけでもなく、サピックス準拠の個別指導(プリバート)も併用しましたが、成績は下がる一方でした。(中略)
そのような経緯から下の子は自分で勉強して欲しいと思い、自立学習の塾へ入れました。ところが一向に自立して学習してくれる気配がありません。今すでに小5になっており、上の子のような反抗期にはなっていないものの、受験しても受かるところがないような成績になっています。あと1年ちょっとしかありませんが、このまま待つべきでしょうか。それともやはり無理やりでもやらせるべきでしょうか。」

サピックス+プリバート、自立学習で中学受験を目指したお母さん

結論から言えば、手っ取り早いのは無理やりやらせる方法です。

しかし、それでうまく行かなかったときのリスクは甚大です。

特に個別指導までつけてうまくいかなかったら、まず進学先では落ちこぼれること間違いなしです。

この方の上の子も、何とか受験には合格したものの、押さえぐらいにしか考えていないような学校になり、しかも進学してからも全然ついていけないという状態で、親子の溝は日に日に増しているとのこと。

そのため、無理やりやらせるのであれば、進学後も徹底的に課金し続ける覚悟がなければなりません。

自立学習で自立できないのはなぜ?

ところで、自立学習とは一体なんでしょう?

個別指導塾のポップに「自立学習」が使われることが増えていますが、実は正しく理解されていないことが多いのです。

このお母さんも、

お母さん

「自立学習だから、自分で勉強することじゃないの?」

とおっしゃっていました。

はい、その通りです。

間違っているとは思いません。

私もそう思います。

しかし、多くの塾が掲げる「自立学習」が、本当に自立学習なのでしょうか?

自立学習システムの開発者とも何度か話していますが、私は正直な所疑問を感じております。

自立学習を掲げる塾、主に個別指導に通っていた子の保護者の方からは、よくこのような話を聞きます。

お母さん

「自分でプリントを出して、ただ解いて帰って来るだけ。」

「ただ映像授業を見ているだけ。」

「先生はいるけど、特に何も教えてくれない。」

自立学習を掲げる塾から転塾してきた子は、ほぼ例外なく同じことを話しています。

そしてこういう子の親が言うことは、いつも1つ。

お母さん

「家で勉強なんて全然しない。」

私は自立学習のシステムにも関わっていたことがあるので、利点も欠点も知っています。

それゆえ、この塾のシステムが悪いとは思っていません。

うまく使えれば非常に強い武器になる事は確かです。

しかしこの子たちにはうまくいかなかった。

なぜだと思いますか?

それは自立学習システムを使うために必要な自立レベルに達していないからです。

自立学習システムの裏話

これは表に出されない事実なのですが、自立学習システムはそれをうまく使いこなすために、すでにある程度の自立レベルが必要だという矛盾をはらんでいるのです。

そしてこの必要とされる自立レベルが意外と高い事も知られていません。

最近の自立学習型個別指導のシステムは非常にハイテクで、自分で把握していなくても、自動で弱点分野を抽出してくれるものまであります。

ここまで優秀なシステムですと、コンピューターが選んだものをただやっていくだけでいいという事になります。

非常に便利です。

ところが何もやらなくていい反面、システムではカバーしきれない勉強については自分で補うしかないのです。

本当の意味で自立出来ている子にとっては大したことはありませんが、今まで言われるがままにやっていた子は自分で判断できません。

よってそういう状況に立たされた時、何をするべきか判断できずに何もしない、という状況を生んでしまうのです。

要するに、自分で勉強しているように見えて、手取り足取り管理された状況の中でしか学習していないという事です。

これが自立学習システムを使っている子が家で勉強できない理由。

商売なのでお客様には言わないだけで、教育業界の中では当たり前の常識なのです。

中学受験の塾に自立学習がないのはなぜ?

色々な塾を見て比較検討した方ならお気づきの方もいらっしゃるでしょう。

中学受験を目指す塾で自立学習をうたっている個別指導塾はほとんどないのです。

なぜだと思いますか?

最近は中学受験に対応した自立学習システムも出てきましたが、公立中高一貫の適性検査形式にも対応していません。

そう、このシステムの自立では合格できないからです。

要するに、これが今の自立学習システムの限界ということです。

中学受験の場合は教え込んでしまった方が早いですからね。

その後どうなるかはともかく。

なぜ自立学習が流行ったのか?

実は自立学習システムについて、もう一つ裏話があります。

どうして自立学習システムが流行っているのか。

事の発端は少子化による塾の衰退です。

自立学習が流行った理由

少子化で生徒が減る。
  ↓
売上が減る。
  ↓
人件費を削減しなければならない。
  ↓
人件費が少なくてすむ自立学習や映像授業へ。
  ↓
授業料も安いため普及 ←いまここ

こんな流れです。

要するに本物の自立を求めたのではなく、人件費削減でコストダウンを図って作ったというのが本音なのです。

自立学習がいけないわけではない

自立学習はよくないなんて言うつもりはありません。

結局最後に物を言うのは「人との関わり」です。

自立学習システムでコンピューターが負担してくれる部分も多くなりましたが、それでも塾長や教室責任者など、人との関わりがあるから使えるのです。

自立学習システム自体は非常によく出来たものです。

ただし実はハードルが高い。

スタート時点で要求されるレベルが高いのです。

これをしっかりと認識し、ハードルをうまく超えられるようにサポートできれば、自立学習システムを使って子どもたちを伸ばすことができるのです。

ま、結局のところ合うか合わないか、ただそれだけです。

ただし、自立学習を選ぶ場合は、「自立学習」という言葉を過信しすぎずにシステムの穴をどうカバーするかを考えて選ぶことが必要になります。

オンライン授業での自立学習の現状

新型コロナウイルスの影響で、オンライン授業でも自立学習を掲げるところが増えてきました。

そころが、その内情を見てみると、

  • zoomで勉強している様子を監視する
  • 動画配信
  • 見たい授業をいつでも受けられる

といった、通塾型の塾の延長のようなことしかやっていません。

もちろんピンポイントでその部分を補いたい場合には効果を発揮します。

しかし、漠然と自立を求めて入れても効果が得られないのが現状なのです。

さらに問題なのが、相手からこちらが見えないので、子どもが何をやっているのかわからないということです。

zoomで勉強を監視するところですら、子どもはあの手この手で逃げていましたからね。

結局最低限の自立ができていない子に、オンライン授業での自立を求めるのはハードルが高いのです。

本当の自立学習とは?

では本当の自立とは何でしょうか。

私は自分で管理して勉強することだと思っています。

人やコンピューターが管理するのではなく、自分で自分を管理する。

つまり本当に必要な力は「自立」ではなく、「自律」です。

ではこの自立をどうやったら成し遂げられるのか。

そんなに難しいことではありません。

どなたでもすぐに真似できます。

子どもに任せ、子どもの意見を聞き、必要に応じてアドバイスをするだけです。

中学受験であっても基本方針は一緒です。

やらせるのではなく、自分でやれるようにするのが本物の自立学習でしょう。

これはファイのオンライン授業でもやっていることです。

先程オンライン授業ではハードルが高いというお話をしましたが、自律を求める場合はそんなこともないんですよ。

というのも、ファイはコロナ以前からオンライン授業をしてきています

そのため、対面授業をオンラインに落とし込んだ授業とは異なるんですね。

勉強を通じて、自律を目指しているため、結果的に自立して勉強できるようになっているのです。

だからファイではポンポンと伸びる子が多いんですね。

中学受験で自立学習は無理なの?

一般的な中学受験の塾は、管理学習が基本です。

自立という名の管理学習ですね。

やるものも何もかにも決まっていて,ただそれをこなしていきさえすれば合格に近づけるというものです。

中学受験には高校受験にはない独特な世界があるため、どうしても管理は必要になってしまうのです。

小学校では習わないことが出題される

その大きな理由の1つが、小学校では習わない内容が出題されることです。

ある程度のレベルの中学受験となると、とても小学校でやっている内容だけでは太刀打ちできません。

習った部分の応用とか、そういうレベルの問題ではないのです。

これは高校受験とは大きな違いです。

学校ごとに対策が異なる

そしてもう一つの違いが、学校ごとに傾向が違うことです。

中学受験は高校受験とは違い、都道府県で統一のテストと言うものがありません。

それぞれの学校がそれぞれの問題を作成します。

そのため、学校ごとに傾向がバラバラと異なっているのです。

この分析を子ども自らにさせて、その傾向に合わせた学習をするのは、さすがに小学生だけでは難しいでしょう。

中学生でもしっかりとしつけて訓練していかなければそこまでできるようにはなりませんから。

よって、中学受験では、管理学習とバランスを考えて組み合わせなければ、うまくいかないのです。

誘惑からの脱却

地域によっては中学受験が当たり前という地域も存在しますが、全員が全員、絶対に受験生となるわけではありません。

高校受験に関してはごく一部の子供たちを除いて、基本的にはほとんどの子が高校受験という環境に身を置きます。

この雰囲気の差というのは小学生にとってはとても重く、「私だけ」という思いを生んでしまいがちです。

こうなると、なかなか自立するには至らないんですね。

自律学習の欠点

自律学習にはもちろん欠点もあります。

それが時間です。

ファイでもある程度、管理学習をしていくことになりますが、子どもがついてくる気がないのに引っ張りあげてもうまくいきません。

たとえ中学受験であっても、最低限子どもが「勉強したいから中学受験をするんだ。」という気持ちであって欲しいと思っています。

そのため進め方も独特で、ファイは子どものペースに合わせてじっくりと1つ1つの単元を取り組みます

よく「間に合いますか?」と聞かれるのですが、正直な所、間に合うかどうかなんてわかりません。

ある程度様子から見込みは立てますし、指導プランも日々調整していますが、やはり変更が余儀なくされる事は当たり前。

とはいえ大人の事情で焦らせて、子どもが勉強を嫌いになってしまっては本末転倒です。

それゆえ、本人に気付かれないように裏である程度は誘導するようにはしますが、基本的には本人の意思を尊重する形で進めていきます。

実際、ご兄弟ですでに中学受験を経験済みの方からは、多くの方から負担が全然違って楽だったというお話を頂けますので、うまくやれば自律学習で中学受験をすることも可能だ、ということです。

ただ、とにかく時間がかかるのです。

個々の状況に合わせた適切なアドバイスをするために、ミスの仕方に至るまで分析する労力

これが本当に大変!

そして子どもがいつ自立するかはわからない。

だからあの手この手で子どもの興味を探り、布石を打ちまくります。

ハッキリ言って、入試を考えたら強制だろうが詰め込みだろうが、やらせてしまえばそっちの方が短期間で伸びやすいのです。

しかし詰め込みは自我が目覚めたときに崩壊する可能性があります

自分で学んで来た子は自我が目覚めた時に強くなります。

本当の自律はすぐにできるようになるものではありません。

しかしそれでも本当の自律をさせたいと思う方は、ファイへご連絡下さい。

ファイでは5人中4人は本当の自律学習に成功し、進学先でも伸びていっています。

オンライン授業なので、全国どこでも対応できます。

限界を感じた方は、なるべく早くファイへご連絡下さい。

早ければ早い程,受験に自律学習が間に合う確率が上がります

例えば、この子もその一人。

卒業後までエピソードを紹介していますので、合わせてご覧下さい(^^)/

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