星はどう見える?
以前PHIでは部屋を暗くした部屋で光る星のタイルを子ども達にプレゼントしました。
早速家に帰って天井や壁に貼り付けて写真を送ってくれたのですが、
その中の一枚が先生たちの間で物議を醸しだしました。
それがこれ。

「先生、早速貼りましたよ!」
と送られて来たこの写真はどの星座でもない。
そして私の知識に引っかかる星座もない。
「おー綺麗に貼れたじゃん♪これ、何座?」
「オリオン座です!」
へ???
オリオン座???
どう見てもオリオン座に見えない(笑)
しかしこれを送ってくれたのは女の子。
ノートもわりと綺麗な女の子。
これがもしノートも雑な男の子の作品だったら,「雑過ぎてわからんww」って言ってしまってるところですが,彼女が作って雑になるとは考えられない。
先生達は首をかしげてしまいました。
なぜオリオン座がこんな事になってしまったか,お分かりになりますか?

そう。
彼女は紙の上でしかオリオン座を知らなかったのです。
実際にオリオン座を見たことはもちろん,星座を意識して夜空を見上げた事もなかったのです。
だから実際の星の明るさがわからず,紙の上に書かれている,都会じゃ見えない星まで加えてしまった。
さらに星の大きさと明るさも連動させる事ができず,気分だけで星の大きさを決めてしまったのです。
もちろんこれがいけない事だと言うわけではありません。
彼女は知らなかっただけですから。
ただ,大人が当たり前だと考えている常識は,子どもには通用しない,という事です。
ある程度夜空を見上げた事がある大人なら,普通はベテルギウスとリゲルに大きな星を持ってくるでしょう。
でも経験したことがない子どもは,全然違う発想を重ね合わせてしまうのです。
長年教育業に携わってきて,こういう経験は数多くしてきていますが,それでもこういう子どもの未知の発想は尽きません(笑)
大人の常識を押し付けて,子どもの非常識を理解してあげようともしないことで,子どもの学習機会を失わせている事って意外と多いのではないでしょうか。
すっとんきょうな発想にこそ,子どもが考えるためのヒントがあります。
どうしてそうなったのか,怒らずに聞いてみてあげて下さいね(^^)/
コメントを残す