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幻のプロペラ機「研三」から学ぶ

第二次世界大戦で使われたプロペラ機、零戦

受験にどう役立つ?

兵器の詳しい仕組みについては滅多に受験で出てくることはありません。

しかし,その原理に興味を示す子は多く,その原理には物理,化学,生物,地学といった理科的な要素を多数含みます

興味がある一点を押さえるだけでも子どもにとっては理解のきっかけになるものです。

ただし,今回はマニアックな話になるので,興味がない子にとってはつまらない話になります。

私は飛行機も自動車も大好きなため,子ども達に聞かれたら話してしまいますが,一般的には難しいため,よくわからなければ無理して理解させようとしないようにしましょう。

幻のプロペラ機「研三」ってなに?

研三とは第二次世界大戦中に日本陸軍が開発した航空機です。

世界最速記録を目標に極秘開発された航空機で,日本国内では未だに最速記録です。

実用化する前に戦争が終わり,実験機のみ,かつGHQにより兵器は全て破壊処分されてしまっているため,幻の航空機となっています。

ほとんどの兵器,資料は戦後処分されてしまいましたが,上野にある国立科学博物館で,研三の映像記録や資料が発見されました。

研三は何がすごいの?

当時世界最速記録を持っていたのはドイツの開発したメッサーシュミット209で,その速度は時速755km。

当時の日本は速度を重視した飛行機の開発技術がなかったため,ゼロからスタートでまずは時速700kmを目標に開発されました。

そして1943年,当時の日本のレシプロ機最速となる時速699.9kmを達成しました。

なお,現在同型のプロペラ機(レシプロプロペラ機)として最速なのは時速850km。

現在のジェットエンジンの旅客機で時速800~900kmなので,80年以上も前にプロペラ機でそこまでの速度を出したのはとてもすごいことなのです。

プロペラ機は何で速度が上がらないの?

これは子どもでも簡単に考えることができます。

プロペラ機ではどうしても速度に限界が出てしまうのです。

その限界とは何でしょうか?

そう,空気抵抗です。

プロペラで空気を後方へ押し出すということは,なるべく多くの空気を後ろに押し出さなければならないことになり,そのためにはプロペラを大きくする必要があります。

ところがプロペラというのは,その性質上,回転させる軸に力を加えて回すことになるため,プロペラを大きくすればするほど,回転の中心からの距離が離れ,空気抵抗によるモーメントが大きくなってしまうのです。

これはてこの原理ですね。

では小さなプロペラで速く回せばいいのではというと,そうもいきません。

先端速度というのですが,プロペラの先端の速度が時速1224kmを超えてしまうと,極端に抵抗が大きくなってしまうのです。

時速1224kmというのは…そう音速(秒速340m)です。

音速を超えるときに衝撃波というものが発生してしまい,そのために大きなエネルギー損失を起こすのです。

では空気抵抗の少ない上空に行けばいいのではないかというと,これもまたそうもいきません。

確かに空気抵抗は小さくなりますが,同時に押し出す空気も少なくなるため,推進力が得られなくなるのです。

この辺りは子どもでもヒントを与えればイメージしやすいため,理解できると物理現象をイメージしやすくなるでしょう。

レシプロ機とプロペラ機って何が違うの?

レシプロ機という言葉も今は聞かなくなってきていますから,レシプロ機=プロペラ機と思っている方も多いのですが,レシプロとはレシプロエンジンのことを指し,プロペラのことではありません。

レシプロエンジンというのは,ピストンの往復運動を回転運動に変えるエンジンの事で,いわゆる車のエンジンがこれに当たります。

一般乗用車でレシプロエンジンではない車は,電気自動車かマツダのロータリーエンジンくらいですね。

第二次世界大戦中にはジェットエンジンが開発され,これ以降はプロペラ機と共に姿を消していってしまったため,勘違いしやすいのでしょう。

ジェットエンジンというのは,発電にも使われる,タービンという小さな羽が集まった装置ですね。

大量の羽で空気を圧縮し,そこに気化させた燃料を混ぜて燃焼させて,膨張した空気を吐き出す力で推進力を得る装置です。

このエンジン自体はプロペラ機にもつけられるため,ジェットエンジンにプロペラを付けた飛行機も存在します。

そのようなエンジンをターボプロップエンジンと言います。

ターボプロップエンジンの最速では時速950kmです。

子どもの興味に合わせることが大切

今回の内容はかなりマニアックなため,どこに興味を示すかわかりません。

場合によっては全く興味を示さないことも(笑)

でもそれはそれでいいのです。

興味が持てるものを探せばいいのです。

また,このような難しい内容でも,ある程度興味を持ってくれさえすれば,どこかへつなげられるものです。

いつどこで何がきっかけになるかわかりませんから,何か一つでもへーと思えるものがあればと思います(^^)/

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1981年生、千葉県出身の学習法診断師。独自の教育論、常識外れの教育手法を用いて、大手進学塾で実績、成績上昇率共にトップを取り続け、個別指導塾、家庭教師でもミラクルと言われる多数の逆転合格を打ち出す。2013年に進学塾PHIを作り、2015年に株式会社学習法指導塾PHIを設立。子供たちを対象とした勉強のやり方の指導を初め、親へも教育に関する子育て指導を実施。教育活動の一環として、高校や大学での指導、セミナー活動、塾や学校の先生など教育者に対するコンサルティング、動物介在教育など、多岐にわたって教育業に携わる。

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