東邦中の算数:相似問題
今回は東邦中の算数,相似の問題を紹介。
東邦中というとガッツリ理系の学校ですが,最近はだいぶ丸くなってきており,複雑な計算を必要としなくなってきました。
基本的なことが分かっていれば解ける問題も多く,いくつかの原理を合わせて理解できるかを試すことができます。
今回も5年生が解いたので,その時の指導をご紹介致します。

この問題はまず問題文で言われていることを書き込む力が試されます。
この時点で書き込めない子が結構いるので,もし書き込めていなければ,まずはわかることを書き込みさせ,相似をみつけさせます。

このように書き込んでしまえば相似に気付きやすくなります。
もし相似をやっていなければ,書き込んでも解けないため,ここで一度相似の性質について簡単に触れます。
ガッツリ一から全てをやる必要はありません。
この問題を解くにあたって必要な知識だけを教えてあげればいいのです。
この子の場合は既に相似を教えてしまっていたので特に改めて教えていません。
相似が理解できていれば,後は計算するだけなのですが,どこの相似を利用するかによって,簡単に求められるか,面倒になるかが決まります。
この子の場合もどこの相似を使えばいいかわからなくなってしまっていたので,人の頭の部分から街灯に向かって地面と平行に線を引くようにヒントを出しました。
こうすると相似な三角形がもう一つ増え,この三角形の辺の比を用いれば,2辺とも長さがわかるため,簡単に導くことができます。
この子もこの線を引かせただけで,相似な図形を見出し,自分で解くことができました。

この1問さえしっかり理解できれば,ほとんどノーヒントで(2)も(3)も解けてしまいます。
もし芋づる式に解けない場合は,相似の理解が甘い可能性があります。
サンプルとして載せたこのノートには(3)がありませんが,(3)は「最初と後の状態をそれぞれ図にする」というヒントを与えただけで解けていました。
相似は何度も練習しないと解けるようにならないとよく言われますが,それは相似を見つけて計算するまでの話です。
どこの相似を使って,どう解くか,については別のテクニックが関係してくるのです。
これに関しては,数をこなすよりも,自分で見つけ出した経験の方が身に付きやすいので,教え込まずに自分で気付けるようにサポートしてあげるのがいいでしょう。
この子のように,ガツガツやらなくても解けるようになりますよ(^^)/
コメントを残す