受験にも役立つ検定とは
日本は検定大国と言われており、様々な検定が用意されています。
一般的には英検、漢検、数検が有名ですが、それ以外にも使える検定は数多く存在します。
受験を考えると模擬試験と思われていますが、実は模擬試験よりも検定の方がメリットが大きい場合もあるのです。
そんな検定について、中学受験、高校受験を見据えた時に有効と思われるものを厳選して紹介致します。
模試よりも検定の方がいいメリット
- 競争がなく、純粋に自分の知識レベルを試すことができる。
- 学年にとらわれずに追求できる。
- 単元ごとの達成度を確認でき、自信につながる。
- 偏差値に振り回されることなく、成績と向き合える。
- 自分で受けたいものを選ぶことができる。
- ビジネスにも通じている検定は社会人になった時に活きる。
検定のデメリット
- 会場が検定により異なる。
- 1つの検定で複数教科の受検ができない。
- 入試のような発展的な内容は出ないものが多い。
- 受験生にとっては秋以降の受検が負担になる。
- 回数が少ない。
- 検定と受験を一貫させた勉強がし辛い。
時期別の検定一覧
※時期は年度によってかわる場合があります。具体的な実施日は各検定のHPをご確認下さい。
4月
- 数学検定
- 作文検定・小論文検定
- 暗算検定
5月
- 英語検定(一次)
6月
- 漢字検定
- 日本語検定
- 算数・数学 思考力検定
- 時事問題検定
- 暗算検定
7月
- 数学検定
- 科学検定
- 防災検定
8月
- 数学検定
- 理科検定
- 暗算検定
9月
- 時事問題検定
- 作文検定・小論文検定
10月
- 英語検定(一次)
- 数学検定
- 漢字検定
- 理科検定
- マナー検定
- 暗算検定
11月
- 日本語検定
- 算数・数学 思考力検定
- 時事問題検定
- 秘書検定
12月
- 科学検定
- 暗算検定
- スピーチ検定
1月
- 英語検定(一次)
2月
- 漢字検定
- 理科検定
- 算数・数学 思考力検定
- 時事問題検定
- 暗算検定
3月
- マナー検定
受験に直結する検定の紹介
英語検定
文部科学省後援のいわゆる英検。
入試の判定にも使われることがあるため、一番受験者数が多い検定でしょう。
しかしながら準拠問題集を丸暗記することで、ほぼそのまま出る試験問題に対応できてしまうため、勉強の仕方によっては合格だけしても全く使い物にならなくなります。
大まかな学年相応の目安は以下の通り。
- 中1:5級
- 中2:4級
- 中3:3~準2級
⇒ 英語検定 検定日
漢字検定
テキストを買って勉強すれば、ほぼそのまま出てしまうため、実は大して理解していなくても合格してしまいます。
しかし、何か目標が欲しいという場合にはやってみてもいいでしょう。
正直漢字検定なんて、自分でちゃんと勉強さえしていれば取れるものなので、漢字検定用の勉強をせずに受けて、どこまで合格できるかを試す方がいいと思っています。
大まかな学年相応の目安は以下の通り。
受験を考えるのであれば、目安の1つ上の級ぐらいまで取れているといいでしょう。
- 小学生:5級
- 中学生:3級
⇒ 漢字検定 検定日
実用数学技能検定(数学検定・算数検定)
文部科学省後援の検定です。
自動的に学年が上がってしまい、実は理解していないのに進んでしまう日本の教育や模擬試験とは関係なく、実力相応、目的とした単元に対する理解度を確かめることができます。
もっともあくまで基礎力なので、受験で出てくるような発展的な問題は出てきません。
大まかな学年相応の目安は以下の通り。
- 小4:10~8級
- 小5:8~6級
- 小6:6級
- 中1:5級
- 中2:4級
- 中3:3~準2級
⇒ 数学検定 検定日
暗算検定
そろばん(珠算)をやっている人が使う技術ですが、暗算ができると入試でも有利な場面が多いのは確か。
とはいえ、暗算だけに特化しても入試は解けませんので、ほどほどにした方がいいというのが正直な所。
6級までで十分受験には通用します。
また、これを受験したからといって暗算ができるようになるわけでもありません。
あくまで練習は自分で。
そのため、子どもに自信をつけさせたい場合に受検するのがいいでしょう。
- 小6:4~6級
- 中3:4~6級
⇒ 暗算検定 検定日
実用理科技能検定
入試問題のような内容ですから、検定がそのまま試験にも活かせますが、そこまで難しい問題はありません。
いわゆる基礎力を試すような形で作られていますので、学年相応の級を取るというより、ササっと一通り学習してしまって、その基礎力を試すために使うといいでしょう。
中学受験を考えるのであれば、小4、小5で6級までは取っておいて、6年生で入試用に詰めるといった使い方になるでしょう。
- 小4:8級
- 小5:7級
- 小6:6級
- 中1:5級
- 中2:4級
- 中3:3級
⇒ 理科検定 検定日
算数・数学 思考力検定
私立中学の入試というよりは、中高一貫の適性検査に近いタイプの思考力を見る検定です。
一応学年の区分はされていますが、あくまで思考力を問う問題を中心としているため、公式を知らなければ解けないといったことはほとんどありません。
そのため、子どもの数的処理能力によっては学年に関係なく受検できるでしょう。
- 小4:8級
- 小5:7級
- 小6:6級
- 中1:5級
- 中2:4級
- 中3:3級
科学検定検定
受験料無料のオンラインテストなので気軽に受けられます。
とはいえその難易度は理科検定よりも難しい。
本質を理解していないと解けないという意味では、こちらの方が受験用としても役立つでしょう。
なお、受験のような複雑な計算を要求するような応用は出ていませんので、本当に基本的な概念の確認のための検定です。
理科検定同様に、先取りで基本的な所だけやってしまい、小5、中2までに小6、中3に該当する級を合格しておくくらいがいいでしょう。
- 小4:6級
- 小6:5級
- 中2:4級
- 中3:3級
⇒ 科学検定 検定日
歴史能力検定
公式では小6が5級程度となっていますが、入試を考えるのであれば、小6も中3も準3級を基準としたいところです。
ただし、3級からは世界史が入ってしまうため、中学受験、高校受験向きではなくなってきます。
- 小6:5級
- 中2:4級
- 中3:準3級
⇒ 歴史検定 検定日
日本語検定
文部科学省後援。
いわゆる国語の周辺知識に関わるものを確認できますが、読解はありません。
この検定ができるからと言って国語の成績に直結するわけではありませんが、検定ができることによって、読解の伸びしろが増やせるのは確か。
ただし、合格基準が甘いため、実際にはこれよりも1~2つ上の級までは欲しい所です。
各級の目安は以下の通り。
- 小学生:5級
- 中学生:4級
作文検定
中学生以下に限定した検定なので、レベルを気にせず安心して受検できます。
しかも通常の検定とは違い、添削されて総評がついて返ってくるため、実力アップにも役立ちます。
やはり塾が宣伝目的のために行う模試とは違い、作文専門で行っているだけあります。
自宅受検して郵送なので、作文力が気になる子はやってみるといいでしょう。
- 小学生:ホップコース・ステップコース・ジャンプコース
- 中学生:ジャンプコース
⇒ 作文検定 検定日
ことわざ検定
ことわざだけに特化していることもあり、なかなか出し方も工夫しています。
受検にことわざだけで挑むわけにもいかないため、やはりこれも受験前学年までに取っておきたいところです。
ただし、中学受験を考えると、6級では足りないでしょう。
中学受験を考えているのであれば、中学生と同様の4級ぐらいまでは目指したいところです。
- 小学生:6級
- 中学生:4級
四字熟語検定・敬語力検定
インターネット受験で全員同じ問題を解き、点数により級が認定されるタイプの検定です。
いつでも受験できます。
正直、質に対する受験料は割高なため、漢字検定にも四字熟語が出てくるので、余程四字熟語にこだわりがなければ受検する価値はありません。
小学生から高校生を対象としており、比較的簡単なので、漢字さえ読めれば1級も難しくはありません。
- 小学生:2級
- 中学生:1級
スピーチ検定
対面で行う検定のため、面接試験対策になります。
基本的には塾や学校で行う面接対策で十分ですが、心配なら練習として受けてみるといいでしょう。
学年に対応した級の区分はありませんが、受験を考えるなら、通常3~2級で十分でしょう。
- 小学生:3~2級
- 中学生:3~2級
ニュース時事能力検定
ハッキリ言って時事問題自体が一過性のものなので、取得級自体に何も意味はありません。
時事問題は時事に触れることを習慣化させられるかどうかがカギなのです。
例えば3級を取れたからといって、それは現時点で3級なだけであり、今後も3級レベルかどうかはわからないということ。
しかし小学生で3級レベルを取れていると、その生活自体が大きく崩れない限り、放って置いても2級、1級の力がついていくのです。
ちなみに、ファイの時事問題をよく見ている子にとっては、1級も大したことなかったそうです(笑)
各級の目安は以下の通り。
受験を考えると、これよりも1つ上の級までは取れた方がいいでしょう。
- 小学生:4級
- 中学生:3~準2級
防災検定・ジュニア防災検定
最近の入試、特に中高一貫の適性検査では防災についての知識も関連して出てくるため、知っておいて損はないでしょう。
最も防災として勉強する必要はないのですが、いざという時に自分を守るためにも、受検しておいて損はないかもしれません。
- 小学生:4級
- 中学生:3級
⇒ 防災検定 検定日
ジュニアマナーズ検定・キャリアマナーズ検定
実は個人的に一番オススメな検定がこれ。
テストに関係ないと言われればその通りですが、マナーは最近入試でもよく取り上げられるテーマの1つになっています。
実技もあるため、人としてのマナーをちゃんと学べるきっかけになるでしょう。
一人っ子が増えた昨今、子どもを叱れずにマナーのなっていない子が増えているのは事実ですからね。
6~4級がジュニアマナーズ検定、3~1級がキャリアマナーズ検定となっています。
- 小学生:4級(ジュニアマナーズ検定)
- 中学生:1級(キャリアマナーズ検定)
秘書検定
いわゆる社会人向けのマナー検定の一種なので、小中学生向きではありません。
秘書検定と言う名前から、秘書になる人向けと思うかも知れませんが、3級までは誰にでも必要なビジネスマナーです。
準1級以上は秘書の仕事をする人が取るようなしっかりした検定なので、そのまま上級を目指しても社会人として役に立ちます。
最近はマナーがなっていない社会人が多いですからね。
実際にファイでは講師やアシスタントには受検を推奨していますが、秘書検定を持っている生徒は社会に出て、社内で有利になっている傾向があります。
小中学生でも接客が関係する仕事に興味を持っている子には、高校生か大学生になったら受検することをオススメしています。
- 高校生・大学生:3級
⇒ 秘書検定 検定日
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