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2017年4月の時事問題・親向けの解説

■4月4日
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・2階建て新幹線 2020年で消滅

JR東日本は現在上越新幹線で使用されている2階建てのE4系を廃止し,1階のみのE7系電車を導入すると発表した。2018年度から2020年度にかけて順次置き換えていくとのこと。

全車両2階建ての新幹線と言えばMAXときが思い受かぶ人も多いと思いますが,これらが全て無くなってしまうとのことです。このオール2階建てのE4系がデビューしたのは1998年なので,まだ20年ぐらいしか経っていません。総武線快速を利用する人からしてみれば,グリーン車だけじゃなく2階建て車両の数をもっと増やせば混雑が解消するのではないかと思った人も多いはず。実際子どもからもそのような話を聞きました。最近では東京都の小池都知事も満員電車の解消を公約として掲げ,その中には「2階建て車両で満員電車を無くす」と言った案もあったとのこと。一見画期的とも思えるオール2階建て車両をなぜ廃止にするのでしょうか。これには様々な理由がありますが,実はよく考えれば小学生でも思いつく程度の理由がいくつかあります。ヒントは,

・飛行機に勝つためには,いくつかの理由で1階建ての方がいい。

・車両の構造上,2階建ての方が混雑を発生させやすい。

上記を踏まえて,ぜひ電車に乗る時に思い出して考えてみて下さい。

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■4月4日
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・一時帰国させていた駐韓大使と総領事を帰任

岸田文雄外相は一時帰国させている長嶺安政駐韓大使森本康敬釜山総領事を勧告に帰任させる方針を明らかにした。一時帰国の要因となった慰安婦像の撤去問題は解決されないまま3か月ぶりに職務に復帰することとなる。

逮捕されたとはいえ,当時大統領だった朴槿恵「最終的かつ不可逆的に解決」とした慰安婦問題を無効とするような行為が行われている韓国ですが,政治家も人気が取れなければ当選できないので必死なのでしょう。果たして解決する日は来るのでしょうか。

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■4月6日
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・「月は自転しない」 フジテレビ間違いを謝罪

4月5日に放送されたフジテレビ「世界の何だコレ!?ミステリー」と言う番組の中で,月の裏側が地球から見えない理由について,「月は自転をしないため」という説明をしていた部分があり,これについてフジテレビが間違いを認めて謝罪した。

今回のフジテレビの間違い,番組を見ていて「え?おかしくない?」と言った子は素晴らしい。月の自転については小学生で習います。とはいえ通常の公立小ではそこまでやるかは先生のさじ加減次第ですが,中学受験なら間違いなくやります。また,中学生でもやります。実はあまり気付いていないだけで,テレビは意外と間違いだらけだったりするのですが,ほとんどの人が「テレビで言ってた」と言ってそのまま鵜呑みにしている人が多いようです。全て疑ってかかれというのも難しいものですが,「本当にそうなのか?」は疑問に持ちながら,また自分でも考えながら見ていくようにはしていきたいものですね。そういう意味では,テレビで言っていたことをすぐに「先生,〇〇ってテレビで言ってたけど,本当?」と聞いてくるPHIの子どもたちは素晴らしい(笑)ちなみに月は自転しています。公転もしています。ではなぜ月の裏側は見ることができないのか?ここから考えれば自転,公転の周期まで話を持っていけますので,実際にボールを手に考えてみましょう。

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■4月6日
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・米 シリアをミサイル攻撃

アメリカのトランプ大統領は,シリアで反政府勢力支配地区に対して化学兵器(サリン)を使用した攻撃があったことに対して,シリア空軍基地へのミサイル攻撃を行ったと話した。

シリアは中東の国で,テロ支援国家とされている国です。独裁的なアサド政権に対抗する反政府軍との内戦が続いています。とりあえずシリアの場所だけは調べておきましょう。

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■4月10日
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・日本の総人口 2053年には1億人を割る

国立社会保障・人口問題研究所は,日本の将来推計人口を2053年には1億人を下回ると予想していることを発表した。将来推計人口とは,全国の将来の出生,死亡,国際人口の移動に関する数値に基づき,将来の人口規模を推計したもの。人口減少の速度は緩やかになっているものの,人口減には歯止めがかかっていない。また,平均寿命はそれぞれ5歳伸び,男性が85歳,女性が91歳になると見込んでいる。なお,政令指定都市である静岡市近々70万人を下回る見通しを示した。政令指定都市は人口70万人以上が基準となっており,もし割り込めば全国初となる。

日本の人口は現在約1億3千万人。ちなみに人口が減って来たのは意外と最近の話で,2011年頃までは増えてきている。これは医療技術の発達により,長生きする人が増えたため減っている事で大問題なのは出生数。昭和25年頃のベビーブームをピークに,昭和50年頃の第二次ベビーブームで多少増えたものの,どんどん減り続けており,現在の出生数はベビーブームの時の半分程度しかない。そのため,長生きで人口増に貢献してきた世代がいなくなると,人口はすごい勢いで減少してしまう。早く子どもを育てやすい社会づくりをしていかないといけませんね。なお,時事としては現在の人口を押さえておければいいでしょう。

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■4月13日
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・米 大規模爆風爆弾(MOAB) 初使用

アメリカ国防総省は,パキスタンとの国境に近いアフガニスタン東部を空爆したと発表した。この時に使用した兵器はすべての爆弾の母と呼ばれる大規模爆風爆弾(MOAB)と呼ばれるもので,核兵器を除く通常爆弾の中では最大の威力を持つと言われる。これはIS(イスラム国)の洞窟や地下トンネルのある施設を狙ったもので,爆弾投下後にアメリカ軍とアフガニスタンの地上部隊が掃討作戦を開始した。

この爆撃を行ったのはISに対するものであると同時に,北朝鮮への牽制(けんせい)の意味があるとも言われています。実際のところはわかりませんが,この後アメリカ軍の空母カールビンソンが日本海に展開されたこともあるのか,北朝鮮は強気なコメントと共にミサイル発射をしたものの,全て失敗しています。この失敗はたまたまなのか,それともアメリカが攻撃してくるデッドラインを越えないようにわざと失敗させたのかはわかりませんが,いずれにせよ北朝鮮は例年のような過激な行動は行っていません。北朝鮮と聞くと日本では怖い国というイメージが根強いですが,北朝鮮はこれでも一応国際的には国として認められています。日本は国家として認めていませんが…。よく子どもたちからは「北朝鮮ってなんでなくならないの?早くなくなってしまえばいいのに」といった事を聞きますが,北朝鮮そのものを悪者のようにとらえるのではなく,その歴史ついて学んでみてもらいたいところですね。

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■4月29日
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・囲碁AI プロ棋士軍団に勝利

幕張メッセで開かれたニコニコ超会議にて,日本最強の囲碁AI「DeepZenGo」と3人のプロ棋士による対局が行われ,囲碁AIが勝利した。

つい一昔前までは将棋はルールが複雑すぎてコンピューターでは勝てないと言われていましたが,AI(人工知能)の進化は著しいですね。チェスをはじめ,オセロ,将棋,囲碁と次々とAIの方が勝利を収めていきます。そろそろ人が判断せずにAIに任せていく時代が来るのかも知れませんね。それはそうと,AIには人権があるかどうか。あなたはどう思いますか?AIはあくまでコンピューターだから人権はない?では人型ロボットにAIが搭載されたらどうですか?ドラえもんは?実はこの手の問題は入試でもよくテーマになります。もちろん答えなんてありません。考えることが大切なのです。自分なりの答えは探してみて下さいね。

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■4月30日
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・太陽光発電でトラブル相次ぐ

クリーンエネルギーとして注目を浴びている太陽光発電だが,設置が進むにつれてトラブルも出てきている。現状の法律では太陽光パネルの設置は建物に該当しないため,認可は不要。そのため土地を買収して太陽光パネルを設置していくケースが出てきた。その中には大規模に森林を伐採して太陽光パネルを設置したり,住宅地の隣に大規模に設置したりすることにより,景観を損ねたり,太陽光パネルによる反射光の被害を訴えたりといったトラブルも増えてきている。

一見クリーンな太陽光パネルだが,やはりどこに設置してもいいというわけではない。設置する場所によっては近隣住民に迷惑をかけることもある。太陽光パネルに限らず,この2面性を考えられる思考はぜひ子どもたちに持ってもらいたいところですね。ちなみにダムによる水力発電をクリーンエネルギーだと思っている方も多いようですが,実はこれはこれで環境に多大な影響を与えています。ダムと言うのは川の水をせき止めて,そこから落ちる水のエネルギーを用いて発電しています。問題はこのせき止めるという行為。川はせき止められるだけでも環境が破壊されてしまうのです。どんな被害があるのかは,ちょっと調べればいくらでも出てくるので,ぜひ色々な被害を考えて,みなで話してみて下さい。

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■4月21日
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・天皇 退位後は上皇に

天皇陛下の退位に関する政府の有識者会議で,一代限りの退位に向けた最終報告を提出。退位後の呼称は「上皇」「上皇后」とし,退位の制度に関することを盛り込んだ。政府はこれを踏まえて特例法案を5月中に提出し,今国会での成立を目指す方針。退位の時期は2018年(平成30年)中を目指している。

高齢化による問題が天皇でも起きていますね。天皇は立候補も出来なければやめる時期も決められていません。時期が来れば,自分の意思とは関係なく天皇になり,退職も辞退も出来ない。サラリーマンは定年があるのに,天皇にはないんですね。ちなみに上皇と言えば教科書では悪役っぽいイメージがありますが,教科書に出てきていないだけで多くの上皇がいました。とはいえ最後の上皇は約200年も前の光格天皇。1867年に江戸幕府の徳川慶喜が大政奉還をし,明治になった1868年からは一世一元の詔が出され,天皇一代に元号1つと決められたため,これ以降上皇はいません。日本国憲法に変わって以来初めての上皇,果たしてどのような扱いになるのでしょうか。

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アドバイスするコールセンターの女性のイメージ

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