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2018年10月:親子で学ぶ、中学受験のための時事問題

本庶佑 ノーベル医学生理学賞受賞

10月1日

スウェーデンのカロリンスカ研究所は,2018年のノーベル医学生理学賞を京都大高等研究院の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授と米テキサス大のジェームズ・アリソン教授の2氏に授与すると発表。

本庶佑さんの研究グループは1992年に免疫の司令塔を担うリンパ球「T細胞」で働く「PD-1」遺伝子を発見。PD-1が免疫反応のブレーキ役に相当することが分かり,ブレーキを外せば免疫力が高まってがん治療に応用できるのではないかと考え,「オプジーボ」を発売しました。受賞者と受賞した分野は押さえておきましょう。

沖縄知事選 玉城デニー氏が初当選

10月1日

米軍普天間飛行場の移設計画の是非などが争点となった沖縄県知事選は30日投開票され,立憲民主,共産などの野党が支援する新人で,移設に反対する前衆院議員の玉城デニー氏が当選。

玉城氏はラジオDJ,タレント,沖縄市議を経て2009年から政治活動を始めました。当選の裏側には若者世代からの絶大な支持が大きく影響しています。こちらは県知事なので、市長選とは区別をつけておきましょう。

福岡県 那珂川市が誕生

10月1日

旧那珂川町が「人口5万人以上」の市制施行要件を満たし合併を経ずに市に昇格。同県での単独市制は1997年の古賀市以来で,県内29番目,全国では792番目の市となった。

福岡県那珂川市(なかがわ)は福岡県中西部の筑紫地域に位置します。町が市になるには,①人口5万人以上,②市街地部分に全戸数の6割が集中していること,③都市的業態に従事する者が全人口の6割以上,④その他都道府県条例で定められた要件を備えることです。このニュースのすごいところは,人口が減少している中で,合併せずに人口を増やすことに成功したことです。特に人口要件は押さえておきましょう。
▼日本の市の人口ランキング
1 神奈川県 横浜市  373万人
2 大阪府  大阪市  271万人
3 愛知県  名古屋市 231万人
4 北海道  札幌市  196万人
5 福岡県  福岡市  157万人
6 兵庫県  神戸市  153万人
7 神奈川県 川崎市  150万人
8 京都府  京都市  147万人
9 埼玉県  さいたま市 129万人
10 広島県  広島市  120万人
11 宮城県  仙台市  109万人
12 千葉県  千葉市  98万人

第4次安倍内閣の発足

10月2日

安倍総理は,第4次安倍内閣発足後,初の内閣改造を行った。

よくニュースになる人物の名前は役職を押さえておきましょう。
・安倍晋三:内閣総理大臣 (名前を漢字で書けるように!)
・麻生太郎:副総理,財務大臣,デフレ脱却担当
・山下貴司:法務大臣(石破派のため注目されている)
・菅義偉(すがよしひで):内閣官房長官
・片山さつき:内閣府特命担当大臣(地方創生,規制改革,男女共同参画)
  ⇒唯一の女性大臣なので押さえておくこと

日経平均株価先週末比125円高

10月2日

1日の東京株式市場で日経平均株価は値を上げ,1月23日につけた今年の最高値を更新した。

アメリカとカナダのNAFTAの再交渉で合意に達したと発表の影響もあり,外国為替市場では1ドル=113円代後半まで円安が進み,1991年11月以来の高値を付けました。1991年はバブル崩壊の年で,教科書にも載っている出来事。経済に関しては受験直前に扱うことも多く,用語も難しいため敬遠されがちですが,「聞いたことがある」程度に知っているだけでも大きなリードを持つことができます。子どもに突っ込まれてわからなければ一緒に調べればいいだけですから,怖がらずに話題にして頂きたい内容です。

ノーベル平和賞 紛争下で性暴力と闘う2人に

10月5日

ノルウェー・ノーベル賞委員会は、2018年のノーベル平和賞を、コンゴ民主共和国のドニ・ムクウェゲ医師と、イラクの少数派ヤジディー教徒の権利擁護を訴えてきた活動家のナディア・ムラドさんに授与すると発表した。

日本でも平成10年以降,性暴力の被害件数が増えているので身近な問題となっています。増加しているというと,性犯罪者が増えているような気がしますが,実は増えているわけではなく,発覚する数が増えているだけです。女性の人権,性暴力に対する考え方が浸透してきているとも言えるでしょう。この辺りはデータだけでは読み取れない範囲ですので,子どもと話す中で資料やデータのとらえ方を学ばせたいところです。受賞者の名前と受賞した章は押さえておくとともに,性暴力からの身の守り方を話すきっかけとなるといいですね。

東京都 ヘイト規制が成立

10月5日

2020年東京五輪・パラリンピックに向け,ヘイトスピーチを規制し,性的少数者(LGBT)への差別解消を目指す東京都の人権条例が都議会で賛成多数で可決、成立した。

差別を禁止する都道府県では初となる条例で,差別的な発言により地域社会から不当に排除しようと扇動するような行為を禁止するもの。ヘイトスピーチという言葉や差別に関するニュースはまだまだ今後も出てくると思われるので,時事問題として押さえておくといいでしょう。

築地市場 83年の歴史に幕

10月6日

日本が世界に誇る市場、東京の築地市場が豊洲市場へ移り,83年の歴史に幕を下ろした。

築地市場は日本・世界一の規模を誇る代表的な卸売場でした。豊洲に移転したからと言って築地から魚が消えるわけではないです。流通の仕組みなどを押さえておきましょう。

韓国・慰安婦財団 年内に解散が合意 形骸化へ

10月8日

韓国の康京和カンギョンファ外相が今年9月、日本との政府間合意に基づき元慰安婦を支援するために設立された「和解・癒やし財団」を年内に解散すると河野外相に伝えていたことが分かった。

外交問題を露骨に時事問題にするわけにもいかないため,時事性は高くありませんが,お隣の国とどういうトラブルを抱えているかは教科書にも載っています。授業の理解度にも影響してくるので,耳にしておくぐらいはした方がいいでしょう。

日本のパスポートが世界最強に

10月10日

ビザなしで渡航できる国や地域の数を比較した世界のパスポートランキング更新版が9日に発表され、日本がそれまで同着だったシンガポールを抜いてトップに立った。

日本のパスポート保有者がビザなしで渡航できる国や地域は、10月からミャンマーが加わって合計190カ国になり、シンガポールは189カ国で2位に後退しました。ビザというのは入国する際に必要な許可証のようなもので,日本人がビザ(特別な許可)を必要とせず入国することが出来る数が世界一になったということです。これが何を意味するのかと言うと,ビザがなくても入国できるということは,その国に入る審査をしなくてもトラブルを起こさないと信じられているということであり,日本人は世界で一番信頼されているという証でもあります。海外旅行ももちろんですが,オリンピックなどで日本に来る方にも日本の素晴らしい部分を見てもらえるようにしたいものですね。

再生可能エネルギーの発電停止へ

10月11日

九州電力は11日、太陽光などの再生可能エネルギー発電事業者に一時的な発電停止を求める「出力抑制」を、13日の土曜日にも実施する可能性があるとホームページ上で公表した。

発電というのは需要と供給のバランスを取るのがとても大変なものです。ためることも難しくもしこのバランスが崩れると電気を使うものが正常に作動しなくなってしまいます。今回は再生可能エネルギーが供給過剰になる可能性が出てきたため,発電停止を促すという事例です。再生可能エネルギーだけ増やせばいいという問題ではないということです。

GW 異例の10連休へ

10月12日

内閣府によると、来年は皇太子さまが即位する5月1日を祝日とするため、4月27日から5月6日までの10連休となる。10連休は祝日法が定められた1948年以降、最長。

休日の内訳は
4月27日 土曜日
  28日 日曜日
  29日 昭和の日
  30日 天皇陛下退位
5月 1日皇太子さま即位・改元
   2日(1日が休日なら祝日に)
   3日憲法記念日
   4日みどりの日
   5日こどもの日
   6日振替休日
といった形になる予定。祝日法という前後が休日に挟まれた日は祝日とするというルールについて押さえておきましょう。天皇退位日,即位日は問われる可能性もあるため押さえておきましょう。

仁徳天皇陵 初の共同発掘調査へ

10月15日

宮内庁は仁徳天皇陵として管理する日本最大の古墳、大山(だいせん)古墳を地元の堺市と共同で発掘すると発表した。

教科書にも写真付きで出ている古墳のため,おそらく今月トップレベルで時事性が高いニュース。仁徳天皇陵は日本最大の前方後円墳で、大阪府堺市にあります。皇室の祖先の墓であるので、外部の立ち入りを厳しく制限していましたが、適切な保全管理には、地元の知見や協力が必要と判断し、発掘調査に外部の専門家を初めて受け入れることとなりました。教科書にも出てくるので時代背景なども併せて押さえておきましょう。

消費税増税へ「政策総動員」

10月15日

安倍晋三首相は15日午後の臨時閣議で、2019年10月に消費税率を予定通り8%から10%へ引き上げると表明した。

増税で得られる税収の半分を国民に還元し、幼児教育を無償化すると言明しました。また増税にあわせて、食料品などの税率を軽くする軽減税率を導入するとも表明しています。増税の時期と何パーセントになるか、購入者の負担を減らすような税制については問われる可能性があるので押さえておきましょう。

オセロ世界一 日本の小学生 福地啓介

10月15日

チェコの首都プラハで開かれた世界オセロ選手権で,初出場の小学5年,福地啓介君11歳が優勝。11歳での優勝は歴代最年少。これまでの最年少記録はやはり日本人選手で15歳。36年ぶりの更新。

時事性というか話題性ではありますが,世界一のニュースは時事問題になりやすいので名前,国,都市,場所などは押さえておきましょう。

蛍の光る能力 起源が明らかに

10月16日

基礎生物学研究所の重信秀治特任准教授と中部大学の大場裕一准教授、別所学博士らの研究グループは「ヘイケボタル」のゲノムの解読に成功しました。また米国マサチューセッツ工科大学と共同で、米国産ホタル「フォティヌス・ピラリス」のゲノムも解読しました。

ホタルの発光は、ルシフェラーゼと呼ばれる酵素とルシフェリンと呼ばれる基質が反応することによって光を発生することが知られています。どちらも高校の生物で扱う内容で、熱くならない光として注目されているので覚えておきましょう。

葛西海浜公園 都内初のラムサール条約登録へ

10月18日

ラムサール条約とは、1971年、イランのラムサールで採択された「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約で、日本は1980年に条約を締結。

  • 谷津干潟
  • 渡良瀬遊水地
  • 奥日光の湿原
  • 尾瀬
  • 琵琶湖
  • 宍道湖(しんじこ),中海(なかうみ)
  • 釧路湿原
  • 阿寒湖(マリモで有名)

全国で52か所あるラムサール条約地ですが入試でもよく問われる有名なところを並べてみました。名前と場所を押さえておきましょう。

日欧の水星探査機「みお」と「MPO」 打ち上げ成功

10月20日

JAXAとESAが米国以外で初の水星探査機2基を南米フランス領ギアナのクールー宇宙基地からアリアン5ロケットで打ち上げた。7年かけて水星に向かい、観測を実施。

日本の「みお」欧州の「MPO」は結合したまま太陽の周りをまわり、徐々に水星に近づいていきます。惑星形成の歴史や内部構造の解明が目的です。探査機の名称と目的は押さえておきましょう。

新設ホテルのバリアフリー化を義務化へ

10月20日

2020年東京五輪・パラリンピックに向け、東京都は十九日、床面積が千平方メートル以上の宿泊施設を新設か増改築する場合、すべての客室にバリアフリー化を義務付ける方針を発表。

来年の9月の施行を目指していて、成立すれば全国で初めての事例となります。バリアフリーとは障害者や高齢者等が、社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障害や、精神的な障壁を取り除くための策や具体的に障害を取り除いた事です。例えばスロープやエレベーターなど,最近はどんどん工夫も増えています。よく問われるので,街中を歩くときも意識してみるといいでしょう。

ノーベル化学賞受賞 下村脩氏が死去

10月20日

2008年にノーベル化学賞を受賞した生物化学者、下村脩(しもむら・おさむ)さんが老衰のため死去。

下村さんは、紫外線を当てると緑に光るたんぱく質(GFP)をクラゲから発見しました。これは細胞内でのタンパク質の動きを観察する技術に応用され、生命科学研究に革命を起こすほどの必須ツールとなりました。

アドバイスするコールセンターの女性のイメージ

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