日能研:算数,お金の組み合わせ
日能研の合格力育成テストの算数を扱ったので,その時の指導について。
50円玉,100円玉,500円玉を組み合わせて1,000円を作る作り方は何通りあるか。
この問題は書き出しなのですが,子どもは思いついた順に書き並べてしまうものです。
この並べ方を一工夫するだけでもれなく書き出せるのですが,経験していないとなかなかできません。
もちろん日能研でも教えているとは思いますが,解き方を見せるのではなく,書き出し方として教えないと,解き方としては定着しないのです。
この子が最初にやった書き出しは以下の通り。
ノート準備中
答えは18通り。
子どもも「合ってた!」と言っていたのですが,その書き出し方を見てみると,同じのがダブっているのです。
つまり,まぐれで当たっただけ。
そして書き出し方もところどころ規則的になっていますが,思いついた順に書き出している部分が見られます。
どうすればもれなく書き出せるのか。
この子に指導したのはこれだけ。
「大きいお金で作って,そこからお金を崩していくように書き出してみて。」
基本的に大きい塊を作り上げて,そこから細かく変えていくと,大抵はミスなく書き出せます。
この子もやってみるとすぐに規則に気付けたので,全部書かなくても数個書き出すだけで答えを導けました。
この子は「日能研ではそんなことまで教えてくれなかった」と言っていましたが,PHIは合っていても解き方まで見るので,正解していても,抜けている部分を指導できるのです。
日能研:算数,道順
AからCを通り,Dは通らずにBへ行く方法は何通りあるか。
答えは33通り。
これについては計算で解く解き方を習っていたそうで,計算で解こうとしたのですが,どうやって式を作ればいいかわからなかったそうです。
これはどうやって式で解くかの手順のヒントを与えて,自分で解いたものです。
手順がわかれば,解くこと自体は問題ではないようです。
しかし,この解き方ができるのであれば,そもそも式なんて作らなくても解けてしまうはずなのです。
そこで,こんな書き込み方を教えてみました。
通れない道を外して書き込んでいくだけ。
思った通り,通れない部分を消してあげただけで解けてしまいました。
ちょっとしたことですが,公式に当てはめるのが普通になっている子には見えなくなってしまっているのです。
稲毛中の志願理由書のチェック
稲毛中の志願理由書のチェックもお願いされたので,見てみました。
すると誤字脱字,句読点の位置がおかしい,言い回しが変,といった箇所が数か所。
それを指摘すると,
「これ,日能研の先生にも見てもらったのに,日能研の先生にはOKって言われた!見てもらってよかったーww」
と言っていました。
日能研は集団なので,志願理由書のチェックはあくまでサービスの範疇です。
日能研に限らず,集団を相手にしている塾において,個々の事情については個々で対処するしかありません。
当たり前ですが,これは塾が悪いわけではありません。
塾には得意分野,不得意分野がある,ということです。
何でも鵜呑みにするのではなく,その塾が得意としている部分をうまく使うようにして下さいね。
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