沿岸部と臨海部は同じ?
という質問を頂いたので、簡単に説明しましょう。
中学受験の問題で、「原子力発電所はどこに作られるか」という問題があり、子供は「沿岸部」と書いたのでが、解答は「臨海部」になっていて、「ダメなの?」と聞かれて「同じじゃない?」と答えてしまったとのことでした。
結論から言うと、バツにされる可能性があります。
沿岸部は気象用語
「沿岸部」というのは、漢字の通り海岸線の両側の地域のことを指す言葉で、正式に気象庁で採用されている言葉です。
厳密に距離が決められているわけではありませんが、海風、陸風の影響を受ける地域に使われます。
気象庁が「沿岸の海域」と言えば、海岸線から20海里、約37kmの範囲を指すことになります。
また、海岸という言葉が使われることがありますが、これは沿岸よりも狭い範囲を指す場合に用いられます。
臨海部は海が見えれば臨海部
臨海部については、実は厳密に定義があるわけではありません。
漢字の通り、海が見える地域は臨海部と解釈できます。
最も山に登ってしまえば海が見えるかも知れませんが、それは臨海部とは言わないので、海に近い距離で海が見える場所という感じでしょうか。
いずれにせよ、気象としては使わない用語となっています。
受験という意味ではどっちも一緒
受験勉強という意味では、厳密に使い分けられているわけではないため、そこまで気にする必要はないでしょう。
ただし、名称として組み込まれているものに関しては、そのまま使わなければなりません。
例えば、「鹿島臨海工業地域」を「鹿島沿岸工業地域」と書くとバツにされます。
原子力発電所が臨海部に多いというのも、教科書やテキストでは臨海部と書かれることが多いため、臨海部にしておいた方が無難でしょう。
でも沿岸部にしても、基本的にはバツにはなりません。
大したことない疑問が勉強に役立つ
ちょっとした疑問は意外と勉強の肝に通じてくることがありますから、こういうところを疑問に思えるのがまず大切。
次に解決。
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「沿岸部と臨海部って何が違うのでしょうか?子どもに聞かれたのですが『同じじゃない?』と答えてしまいました。」