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オンライン授業の中学受験生に人気の書籍紹介

注意事項

ここではファイのオンライン授業で中学受験の塾生たちに紹介した本の内、評判が良かったものを、教育的観点から紹介しています。

どのような効果を期待できるかも記すようにしていますが、受け取り方は人それぞれなので、必ずしも同じ効果が期待できるとは限りません。

あくまでこういう子に紹介したら、こんな効果があったよ、というものを独断と偏見を持って紹介しているだけなので、まずは親の方で見てから判断して下さい。

なお、年齢や性格はあくまで参考に留めて下さい。

また、受験に直接役立つわけではなく、勉強法でも、読解力や成績アップのための本でもありません。

純粋に親子で一緒に楽しむための本の紹介です。

お子様の実際の精神年齢や理解度に合わせて、楽しく読めることが一番重要になります。

ネタバレを含む可能性があるため、ネタバレを好まない方は、この先は読まないようにお願い致します。

アルキメデスの大戦

第二次世界大戦時に建造した戦艦大和を題材にしたフィクションです。

歴史の勉強としてはそんなに使えません。

しかし、歴史を「もしこういう人物がいたら」という視点で解釈するのは面白く、歴史の学び方として役立つ可能性はあります。

対象は小6~中学生くらいでしょうか。

割と専門用語が出てくるので、難しさはあります。

オンライン授業の塾生が楽しいというのは、「ペンは剣よりも強し」が実践されている点です。

どんな逆境でも、数字と戦略で論破する主人公はカッコいいですね。

なので開成を狙う子は結構楽しんで読んでいます。

開成の校章そのものですからね。

なお、この話自体に重たい話やアダルトな話題も出てくるので、小学生には難しいかも知れません。

とはいえ、卑猥な描写はなかったはずなので、親が状況説明をしてあげられれば理解しやすいはずです。

君たちはどう生きるか

小5、小6は学力によりますが、中学生以上なら読めるでしょう。

人とのつながり、物事の関わり、行動することの大切さについて考えることができます。

向いているのは、

  • 大人しく、人間関係に悩みやすい子。
  • 前向きな子。
  • 人とのつながりを大切にする心優しい子。

でしょう。

逆に、

我が道を行く子。
人の話を聞けない子。
人の気持ちを考えられない子。
極度のネガティブ思考を持っている子。

には向いていないでしょう。

この話は、コペル君という少年が学校での出来事で悩み、それに対して叔父がアドバイスをくれ、自分のやるべきことを見つけていく、という構成になっています。

歴史上の人物の実例を参考に、どのように生きて来たか、人との関わりの観点から触れています。

叔父は以前からコペル君から聞いたことを記録していて、それを題材にコペル君にお手紙を書くという設定。

端的に言えば、コペル君は自分が見聞きしたことを、叔父にプラスαでフィードバックしてもらい、自分で答えを見つけていったということ。

同じような方法は、親子感情さえコントロールできれば、親でもできますね。

この本が書かれたのは1937年で、日中戦争の時代です。

この時代に子ども達へ生き方の指標を示した本というのは珍しいでしょう。

古い本ではありますが、子ども達が悩む人間関係の本質は今も昔も変わっていません。

コペル君の描写は漫画、叔父からのメッセージは文章という、マンガと文章のハイブリッド構成になっているので、小さい子でも読みやすいでしょう。

ただ、歴史上の人物や物理学の事象については、小学生では習っていないことも多く、中学受験の勉強を通して知っている子、もしくは自身の興味で知識がある子でないと何を言っているのかわからないかも知れません。

そこまで難しい描写がされているわけではないので、サラッと読むことができなくもないのですが、やはり予備知識がある方が面白さは増すでしょう。

表紙にインパクトがあるので、表紙が目につきやすいようにしておくと、勝手に読み出すかも知れません。

目の前にあれば、時期とタイミングが合ったときに手に取ってくれるでしょう。

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