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部分日食はなるべく経験させておきたい
今日は部分日食ということですが,全国的に天気は悪そう(^^;
しかし日本以外でも見られるところはありますし,ニュースでは映像が流れることでしょう。
そこで,受験に関係してくる話題をいくつか紹介!
まず見え方を確認しましょう。
部分日食が見られる時間は?
地域によっても多少違いますが,東京では
・食のはじめ 14:28
・食の最大 15:35
・日の入り 16:34 ← 食が終わる前に沈む
となっています。
また,北に行くほど食が起きる面積は小さく,南へ行くほど,食の面積は大きくなります。
そして西にあるほど食が早く始まります。
部分日食って何?
太陽と地球の間に月が入り,太陽を隠してしまうことを日食といい,今回の部分日食は太陽の一部分を月が隠すことを言います。
軌道面はわずかにズレているため,新月の時に必ず部分日食になるとは限りません。
また,月と地球の距離が近くなると,月が太陽を覆ってしまうため皆既日食に,離れるとわずかに太陽の方が大きく,月からはみ出して見えるため,金環日食になります。
なお,日本で次に皆既日食,金環日食が見られるのは
・2030年6月1日 北海道:金環日食
・2035年9月2日 日本列島:皆既日食
・2041年10月25日 日本列島:金環日食
となっています。
なんで右側から欠けていくの?
月は地球の周りを公転しています。その回転の方向は,北極側から見て左回り。そのため,太陽の右側から重なって,左側へ抜けていきます。
なんで西の地域の方が早く欠けるの?
今回の日食は,日本では夕方に見られます。夕方ということは,太陽→月→地球と結んだ軸に近いのは沖縄ということになります。軸に近ければ近い程,よく重なって見えるため,東京よりも沖縄の方が欠けるのが早いというわけです。
日食の観察の仕方は?
日食は絶対に直接見てはいけません。太陽の光はまぶしすぎるため,目を傷める可能性があります。観察用の減光フィルターというのがありますので,それを使いましょう。サングラスやカラー下敷き,セロファン程度では安全とは言えないので,観察用を用いるのがいいでしょう。
また,長時間に渡りますが,見続けてはいけません。数分毎に時々目を休めるようにして下さい。
もしどうしても長時間に渡って観測したいのであれば,太陽投影版というものを用いるといいでしょう。原理としては,ピンホール(小さな穴)を通して黒い紙に光を当てることで,太陽の様子が投影されて見えるというものです。ちゃんとした装置がなくても,小さな穴をあけた黒い紙があればできるので,黒い紙に火のついた線香でプスッと穴をあければ簡単に作れます。
これは観察用メガネに入っていたボール紙に開いていた穴を通しただけのものです。作ってすらいませんが,一応見ることができます。
日本以外ではどう見える?
これはいきなり答えの映像を見るのではなく,どう見えるか考えさせたいところ。まず大前提として知っていなければならないのは,
・東京 北緯約45度,東経約140度
・グアム 北緯約15度,東経約145度
これだけわかれば説明できるはずです。
まず経度が東京よりも東なので,日食が始まる時間は東京よりも遅くなります。しかし緯度が低いことから重なる部分は多くなります。映像を見て頂ければわかりますが,金環日食になります。日本では日が沈んでしまいますが,グアムでは日が長いため,18時頃の日没まで見ることができます。
天体はわからない子にはわからない!
天体の単元は,いくら説明してもわからない子にはわかりません。その原因の大部分は,
・空間での感覚(見え方や動き方の感覚)がないため
・星や現象の名称といった基礎知識がないため
・机上のみで勉強が進むため
です。
これらを一気に解決できるのが,天体観測です。やはり実際に見て感じるに限ります。最も天気に恵まれないこともありますが,このような大きな天文イベントは,大抵いい撮影スポットで映像が取られているため,ニュースやテレビ番組,YouTubeやツイッター,インスタグラムでも流れてきます。
実際に見ることができなくても,映像から雰囲気だけでも見た目や動きを経験させてあげて下さい(^^)/
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