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イベントは教育に使える!
今回は受験に使えるお正月関係の話のネタを、実際に塾生が疑問に思って話題にしてきたものをベースに紹介致します。
受験でストレートに問われるものはあまりありませんが、学校によっては日本の文化を経験しているかを確かめる意味で、問題にすることもあります。
また直接関係していなくても、関連事項が出題されることも多々あります。
覚えさせる必要はないので強制はせず、小ネタとして子どもに印象付けられればいいでしょう。
お正月ってなに?
正月というのは、旧暦において1月を正月と呼んでいたものの名残です。
旧正月と呼ばれるのが旧暦のお正月です。
元々の語源は政治一筋だった秦の始皇帝の誕生月を政月(政治の月)と呼んでいたことに由来すると言われています。
古来日本からある和風月名では、1月を睦月(むつき)といい、家族がそろって仲良く過ごす月と言われています。
仲睦(むつ)まじいという漢字が使われていますからね。
以前は1月全てを表す言葉でしたが、現在では三が日(1月1~3日)を指す言葉として使われています。
なお、事実上休みになっていることが多いのですが、祝日扱いなのは1日(元日)のみです。
初日の出ってなに?
五穀豊穣を願い、一年のはじめの太陽にお祈りしていたことが始まりです。
詳しくは以前書いた記事を参照
⇒ 初日の出!一番早く日が昇る場所はどこ?受験に役立つ子どもとの話題

元旦と元日って何が違うの?
元旦とは初日の出のことです。
「旦」の字が地平線から日が昇っている様子をそのまま表しています。
それに対して元日は1月1日のことを指します。
お年玉ってなに?
お年玉はもともとお餅です。
農業の国だった日本にとって、太陽は神様。
そしてその太陽によってつくられたお餅は魂だと考えられ、それを分け与えることで活力や幸福につながると考えられていました。
ところがこれが、明治時代以降にお金にとって代わるようになりました。
税金もお米(年貢)からお金に変わっていきましたからね。
お餅の時代には目上の人から目下の人へ与えていたものでしたが、次第にその対象が子どもへ変化。
それが現在の形になったお年玉です。
よって子どもにお年玉をせがまれたら、お餅をあげておきましょう(笑)
年賀状はなんで年末に出して年始に届くの?
年賀状の歴史は古く、平安時代には既にあったといわれています。
元々は電車やバス、メールなどといった近代文明がない時代に、滅多に会えない人に対して近況報告を兼ねて送るものでした。
そのため、正月明けにすぐに会える人には送っていません。
現在ではイベントの一環として続いている伝統行事ですが、本来の意味から考えれば、休みあけにすぐに会える人には送らないものなので、送らないのが失礼に当たるわけではないはずですが…
また、近況報告という意味でもSNSが発達していて、会えなくても近況が分かるため、年賀状の本来の意味は失われてしまいました。
まぁイベントなので、話すきっかけにして楽しむのもいいでしょう。
また、やはり手書きは味が出ますからね。
最近は印刷がメインですが。
別に年賀状反対派という訳ではありませんが、電子化を否定するつもりもありません。
時代に合わせて変わっていってもいいのではないでしょうか。
お節料理ってなんであんなにあるの?
お節料理は非常に奥が深い、究極のダジャレ集とも言える作品です。
細かい部分は地方によっても異なりますし、全部説明しているとキリがないため、ここでは受験に関わる知っておくと得するネタを紹介します。
おせちの構成
おせちは正式には一の重~五の重で構成されています。
・一の重:甘めのおつまみ系
・二の重:焼き物系
・三の重:煮物系
・与の重:酢の物系 ※四は忌み数字
・五の重:今後の余地を願った控えの重(空の重)
最近は食べきれないこともあるため、減らした一の重~三の重の3つで構成されているものもあります。
・一の重:甘めのおつまみ系
・二の重:海の幸
・三の重:山の幸
最近はさらに簡易的なおせちも多くなり、雰囲気を楽しむように変わってきましたが、基本的にメジャーな縁起物は同じです。
次に中身の縁起ものについてお話しましょう。
縁起物が表す、げんかつぎの意味
メジャーなものを中心に紹介しておきます。
中でも受験に通じてくる知識は色をつけてあります。
ぜひ話題にしてあげて下さい。
- 栗きんとん:黄色を黄金に見立てた願い。栗の構造。
- 黒豆:まめに働くように。豆の構造。
- 昆布巻き:よろこぶ(よろこんぶ)。加工前の姿。
- 数の子:ニシンの卵を二親(にしん)とかけた子孫繁栄。魚の卵。
- 伊達巻き:巻物に似ていることから知識が豊富になるように。伊達政宗。
- 田作り:カタクチイワシ(干鰯:ホシカ)を肥料にしたところから五穀豊穣。
- かまぼこ:日の出のイメージと紅白。日の出の定義。
- 鯛(タイ):めでたいのダジャレ。魚の構造。
- エビ:背中が丸くなるまで長生き。長寿。甲殻類の構造。
- ブリ:出世魚であることから出世できるように。青魚の特徴。
- ハマグリ:ピッタリ重なる殻は1つしかない事から、夫婦円満。貝の構造。
- ごぼう:ごぼうのように、代々深く長く根を張る家系になるように。キク科。
- 里芋:一つから沢山できるので子孫繁栄。サトイモ科、こんにゃくのつくり方。
- レンコン:先が見通せるように。地下茎・通導組織。
- 紅白なます:水引をかたどっているところから平和を願う。大根のように家の土台がしっかり根を張るように。アブラナ科とセリ科。
- 梅干し・干し柿:梅、柿は長寿であることから。種の構造。
全部覚える必要なんてありません。
大抵の場合、説明書きがついています。
それを読み、由来や特徴を意識しながら食事を楽しむだけでも全然違います。
これだけの料理が一度に触れられる機会はなかなかありませんからね。
やはり知っている子はおせちネタから産地や名産、植物や動物の構造、特産品といった話につなげやすくなります。
一つだけでも十分効果がありますので、ぜひ触れさせてあげて下さいね。
ガツガツと受験勉強をさせたいわけではないけれど、身近なところから学ぶ学習法を身に着けたいなら、ファイへご連絡下さい(^O^)
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