細かいことは気にしない実験
身近なものを使って実験してみるシリーズです。
教科書のような実験ではなく、身近なものを使って経験してみることを目的とした実験です。
誤差やら不確定要素やらが沢山入ってきますが、子どもが体験、実感することを目的としているので、精度は求めていません。
やってみると結構一発で子どもは理解するものなのです。
実験は失敗するから楽しいのです。
今回は振り子の糸を一番高い所で切るとどうなるか、です。
一番高くなったところで切るとどうなる?
感覚的にそのまま飛んでいくように感じます。
しかし物理の法則に従えば、一番高い所に来たという事は、位置エネルギーが最大になったことになります。
つまり運動エネルギーが0。
そのため、飛んで行かずにそのまま下に落下していきます。
分かる人には当たり前のことですが、子供にとってこれは当たり前ではありません。
出来ない原因はここにあるのです。
つまり、どうして間違ったイメージがついているのかを解明することで、解けるようになるのです。
なぜそのまま飛んでいくイメージがついている?
これが理解できないのは、ブランコのイメージが入っているためです。
ブランコの場合、人自体がバネとなって運動エネルギーを与えてしまいます。
そのため振り子とは違う運動をしてしまうのです。
例えばブランコから飛び降りる場合、高く上がったところで飛び降りると遠くまで飛べますが、これは人が背骨や筋肉というバネを使ってさらに運動エネルギーを得ることができるためです。
靴飛ばしも同様。
運動エネルギー的には一番下に来た時に一番速度がついているのですが、足を振るという動作により、運動エネルギーを追加できるため、一番下よりも上がったところで飛ばす方が良く飛ぶのです。
実験の準備
- おもり
- ひも、糸
- よく切れるはさみ
- スマホ
まず重りになるものを用意します。
これは落ちて割れたり、足に落としてけがをしたりしなければ何でも構いません。
今回はガムテープを吊るしました。
ひもは簡単に切れるものがいいでしょう。
タコ糸がいいと思うのですが、今回はタコ糸を切らしていたため、新聞を縛るビニールひもを使いました。
そしてはさみはよく切れるものを用意して下さい。
切れないはさみを使うと引っ掛かってしまい、実験がうまくいきません。
よく切れなければ、激落ち君でベトベトを取ったり、アルミホイルを切って研いだりしておきましょう。
準備は以上です。
※実験は大人が危険のない状態を確保してあげた上で行って下さい。
実験の方法
どこかに吊るす、もしくは誰かに持ってもらって、振り子を揺らします。
もう一人が振り子が一番高い所に来た時にスパッとひもを切ります。
一瞬の出来事なので、誰か撮影してくれる人もいた方がいいでしょう。
今回撮影はソニーのXperiaというスマホのスローモーション撮影という機能を使用しました。
3回ほど撮り直しましたが、割と綺麗に真っすぐ下に落下しているのがお分かりになると思います。
撮影はしなくても構いませんが、物理現象はやはり撮影して何度も見ると子どもも楽しめるものです。
実験は様々な実験キットが売られており、それらを使用することでもっとしっかりした実験ができるものですが、これらは気になった時にすぐに実験するというのには不向きです。
気になったらまず試してみる。
堅苦しいことは考えず、身近なものを使って再現するのが一番でしょう。
失敗も含めて勉強になりますので、ぜひ様々なものを用いて試して見て下さい。
ファイではどう実験するといいかもアドバイスしていますよ(^^)/
コメントを残す