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ライトノベルは国語力に通じてくるのか

ライトノベルは面白い

とあるライトノベルを読んでいた生徒のお話。

「一億年ボタンを連打した俺は、気付いたら最強になっていた」

という何とも長いタイトルの本を読んでいて、その中の言い回しに疑問を感じているとのことで、話してくれました。

それがこちら。

「その瞬間、八つの斬撃が空を駆け抜けかかしを八等分にすることに成功した。」

これを見た生徒はこう話し始めました。

「八つの斬撃はいいとしましょう。でももし全て当たったとすれば、八等分ではなく九等分になるはずです。ということは一発は外したと考えるべきでしょうか。」

ライトノベルとそんなに突っ込みを入れるぐらいしっかりと読むというのもおかしな話ですが、さらにこう続けました。

「かかしを八等分と書いているのも気になります。等分というのは長さでしょうか、体積でしょうか。かかしをどうやったら等分にできるのか、それも気になります。」

さらに別の描写ではこのような描写が出てきます。

「八つの斬撃で魚を八枚におろした。」

これについてもこの子は,

「ここでもやはり斬撃は8つなのに8枚にしかおろしていないんです。全部当たれば9枚におろされているはずなのに。でもそれ以上に8枚におろす意味がわかりません。『8つに切った』ではなく、わざわざおろしているんです。スライスしているんです。骨をはさんで三枚までは理解できます。どこをどうやって8枚おろしたのでしょう。」

この子は友達が読んでいたライトノベルを貸してもらって読んだものの、ちょっと進むたびに矛盾があって、気になってしまい、全然進まないそうです。

ライトノベルでも国語力に通じてくるのか?

さて本題。

中学生男子を持つ読者さんからの質問。

お母さん

「好きな本を読ませればいいとのことですが、それがライトノベルでもいいのでしょうか。」

母親としてはライトノベルの下品さが気になるのもわからなくはありません。

また、名作と言えるような言葉の使い方もありません。

そしてなによりライトノベルが受験の題材になることはまずありません。

お察しの通り、ライトノベルをいくら読んでも、それが受験に対応できる国語力に直接つながってくるとは言えません

しかし間接的には十分役に立ちます

先程のように、ライトノベルは突っ込みどころが満載。

ある程度の国語力がある子ならば、その矛盾点や言い回しの変な所を指摘していくことで、十分読解力強化につながります。

また、そのレベルになく、ただ単にバカバカしい掛け合いを楽しんでいるだけだとしても、言葉の使い方は面白く、印象的なものが多いため、記憶に残りやすいというメリットがあります。

正しい使い方は机上の勉強が進んだ時に気付くでしょう。

それよりもライトノベルをバカにするということは、その子の読書レベルを否定し、バカにしていることになります

そんなことをしていては、いつまでたっても国語力の向上は見込めません。

その点、ライトノベルは読書への足掛かりとして、十分機能してくれるはずです。

ライトノベルにも秀逸なものはありますからね。

学校の図書室にも置かれることが増えてきましたし。

余り堅苦しいことは考えずに、ライトノベルなのですから、サラッと読んで楽しめればそれでいいのです。

それをどう活用するかは、その後考えればいいのです。

活用の仕方が見えない方は、LINE公式アカウントにコメントをお寄せ下さい(^^)/

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