目線の重要性
子どもの視点で話すことの大切さはよく言われていることだからご存知の方も多いでしょう。もちろん考え方も子どもの視点に立って話すの大切な事です。しかしながら,ここで言っている子どもの視点というのは,本当に子供の視点,つまり目線です。
例えば幼稚園や保育園の先生は子どもと話す時に同じ高さに目線を持ってきて話をします。これはこうするように教えられるからですが,なぜ目線を同じ高さに持ってくるといいのでしょうか。
視線の差で序列が決まる
これは動物の本能から来るものです。自分が小さかった頃を思い出してみるとわかるかもしれませんが,見上げなければいけない人には威圧感を感じます。つまり単純に
- 視線が上 : 恐怖
- 視線が同じ : 同列
- 視線が下 : 優越
という感覚を与えるのです。そして思春期の子どもは大抵親を超えたいと思っている。その親から視線が上の状態で怒られると,悔しさが出て反発することになるのです。
これを逆に利用して,視線を同じ高さに持ってくる事により,無意識に同列の立場として意識付けできるということです。
同列になったらなめられない?
あまりやっているとなめられます。しかしながらこれはあくまで相手の心のガードを外す一つの手段ですから,毎回やる必要はないのです。要所要所で,しっかり言って聞かせたい時は上から怒鳴るのではなく,同じ目線に持っていって話をする方が聞いてくれやすいのです。
諭すのではなく,いうことを聞かせたいのならば,上からガンガン言って構いません。ただし,この場合長々話し込んでも聞いてくれないので,10秒程度で叱れる内容にとどめましょう。
子供の話を聞く時は同じ目線で
これはぜひやってあげてください。無意識にしていると座高の分,どうしても大人の方が目線が高くなります。対面で話をする場合はちょっと腰を引いて前かがみになれば視線を下げられます。子どもが椅子に座って話している時は,その横に視線を合わせてかがむのもいいかもしれません。
とはいえそこまでぴったり合わせる必要はないのですが,高さの差が30cm以上もあると子どもは聞いてくれなくなる確率が高くなりますし,話をしてくれなくなる確率も高くなります。この方法は小中学生ぐらいまでなら有効ですので,今の現状を変えたいとお考えの方はぜひお試しください。もちろん1度2度では変わりませんので根気強く。PHIでは子どもとの関わり方の助言しておりますので,お気軽にご相談下さい。
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