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大人と子供の忘れ物は種類が異なる
学校での忘れ物は直接成績に結びつきますから,なるべく忘れ物はしないでもらいたいものです。
さて,かく言う私も昔は忘れ物が多かったのを覚えています。
しかし今は持ち物という意味での忘れ物はほとんどありません。
大人のみなさんも今はほとんど忘れ物をしないでしょうから,大人になって忘れ物をしなくなるのは対して珍しいことではありません。
まぁ年末年始は忘年会で忘れ物が増えるシーズンではありますが(笑)
それはとりあえず置いておいて,子どもと大人の忘れ物の差はなんだと思いますか?
子どもの忘れ物は防げるものが多い
子どもと大人の忘れ物の違い。
以前セミナーで「酔っぱらってるか,しらふかの違い」と言われましたが,まぁそれは置いておきましょう(笑)
子どもと大人の忘れ物の違い,それは,うっかりか,忘れるべくして忘れたか,の違いです。
子どもの忘れ物はメモを使えれば防げるものが多いのです。
大人になると,多くの方が必然的に手帳を持ちますよね?手帳を持てば必然的に色々とメモをします。まぁ中には手帳が必要ないという方もいらっしゃいますが,多くの社会人は手帳は必需品のはずです。
手帳がなかったとしても,何かしらにメモをして忘れ物を防ぐはずです。
しかし子どもは何もメモしません。
連絡帳というものがありますが,これに書いているだけで,見ていないために忘れ物をする子も少なくないのです。
子どもに手帳は必要?
私は必要だと感じています。
使う練習というのもありますが,手帳は自分を管理することにつながります。
でも無くても何とかなっちゃうんですよね。
教科書忘れたら隣の人に見せてもらえばいいし,傘は置き傘がある。
体操服を忘れても保健室で借りられますし,調理実習の具材を忘れたって他の班から分けてもらう事ができる。
忘れ物をしたってほとんど何かしらの方法でカバーできてしまうのであまり困らない。
まぁ学校は集団生活を学ぶ場なわけですから,当たり前と言えば当たり前です。
宿題を忘れても最悪成績が下がるだけで,それ以外困らない。
無くて本当に困るのは水着とかぐらいじゃないでしょうか。
でもそれもその日の授業を受けられないだけで,その日一日中困るわけでもなければ,明日の生活に困る事もない。
それに対して社会人は一回のミスが命取りになることがありますからね。
特に会社のものを忘れたとなれば,下手したら始末書ものです。
やはり大人と子どもとは,忘れ物に対しての意識が違います。
逆に言えば,だから子どもの忘れ物は減らないのです。
そう,意識が低いから。
忘れ物を減らすにはどうすればいい?
ではどうすれば忘れ物を減らせると思いますか?
忘れ物に対して意識を高く持つようにすればいいのです。
ではどうすれば忘れ物に対して意識を高く持てますか?
忘れ物に対して「責任」を持たせるようにすればいいのです。
このように書くと,大抵の方は忘れ物に対して懲罰を与えようとするのですが,そういう意味ではありません。
「今度忘れ物したらおこずかい減らすよ!」
とかそういうのはやめて下さいね(笑)
懲罰を与えるのは基本的にはやめた方がいいでしょう。
そういう個人に押し付ける意味での責任ではなく,親も共有できる責任を与えるのです。
例えばお買いもの,お使いは忘れ物教育に非常に都合がいいものです。
どんな子でもほぼ絶対にメモしますから(笑)
親がメモして子供に渡したりしないで下さいね?
自分の手帳に他人が書き込んだりはしないでしょう?
子ども自身にメモを取らせる事が大切なのです。
家事手伝いも使えます。
「今日帰ったらごはん炊いておいてね」
「何時にお風呂沸かしておいてね」
今すぐではなく,あえて時間をおいてからの指示にするのがポイントです。
子どもにやらせたい事はたくさんあるはずです。
それを「今やりなさい」ではなく,「いつやりなさい」に変えるだけで忘れ物を減らす意識が芽生えていきます。
重要な注意点
では最後に重要な注意点を3つ。
1.責めない
忘れてしまっても絶対に子供を責めないで下さい。
懲罰厳禁!です。
演出ができるなら,父親が忘れた事を責め,母親が子どもをかばうぐらいすると非常に効果が高いのですが,日常的にというのは難しいでしょう。
演出ができない場合は,忘れた事を責めずに,理解し,どうすれば忘れないかを考えさせ,聞いてあげて下さい。
なお,こういう場面で子どもを責めると,責任を他人になすりつける子になります(笑)
2.責任を持たせる
一度頼んだ事を,親がやってカバーしないで下さい。
例えば買い物でカレーのルーを買い忘れた。
「カレーのルーを忘れたらカレーにならないじゃない!」
そう言って
「もういい!私が後で買ってくるわ!」
としてしまうのはよくありません。
「お父さん,帰りに買ってきて!」
もよくありません。
子どもに責任を持たせた訳ですから,最後まで子どもに責任を持たせて下さい。
責任というのは買いに行かせるというのも一つの手ですが,どうするのか考えさせる,という意味です。
その結果,子どもがどういう結論を出しても,それに意見せずに受け入れて下さい。
なお,恥ずかしながら私もつい最近やってしまいました(・・;)
「カレー作るから食材を買っておいて下さいね。」
と言われて,買っておいたつもりが,ルーを忘れてた(笑)
その日に出てきた料理がカレーじゃなかったので,
「あれ?時間がないからカレーにするんじゃなかったの?」
と聞いたら,にっこり笑いながら
「ルーがなかったので(^^)」
と言われてやっちまったと思いました。
自分のやらかした結果がこうなった,と言うのを見せられると,責められるよりも印象に残ってしまうんですよね。
これは子どもも大人も同じですよ。
3.感謝を伝える
ちゃんと忘れずにミッションをこなせたら,大いに褒めて感謝してください。
この感謝というのが非常に大切。
感謝されることにより,責任感が生まれます。
最初の目的は「忘れ物をさせないようにするにはどうするか?」でしたよね?
そのためには責任を持たせることが重要だと話しました。
つまりこの感謝するというのが,忘れ物撲滅教育の最大の肝なのです。
ここまでやって初めて責任感が生まれてきます。
適当に済ませずに、しっかりと感謝を伝えて下さいね!
まとめ
- 責任を持たせた仕事を与える。 ※懲罰を与える意味での責任ではなく,やらかした事に対する結果を見せるという意味での責任。
- 失敗しても責めずにフォローしてあげる。
- 失敗を親がカバーしない。
- 成功したら,褒めて感謝する。
気長な指導になりますが,小さい頃にどれだけ刷り込めるかが肝心です。
小学生,中学生でも手遅れということはありませんが,時間がかかります。
成長していれば成長している程,時間がかかります。
地道に続けて忘れ物を減らして下さいね(^^)/
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