■5月4日
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・潜伏キリシタン 世界遺産登録へ
ユネスコ(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization:国連教育科学文化機構)の世界文化遺産に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が登録される見通し。
学校では「隠れキリシタン」で有名ですが,厳密には隠れキリシタンとは本当はキリスト教徒だけど,ばれると罰せられるから表面上は仏教徒でいるキリシタンのことを指します。天草四郎を始め,この地域の人々はキリシタンであることは隠そうとせず,あくまでキリシタンとして身を隠していたので厳密には潜伏キリシタンとなります。世界遺産関連は非常に狙われやすいので,場所と名称は押さえておきましょう。
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■5月4日
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・子どもの人口 37年連続減少で過去最少更新 1553万人に
総務省が15歳未満の子どもの数が前年より17万人少ない1553万人になったと発表。人口に占める子どもの割合が最も高いのは沖縄で17.1%。子どもの人口が増えたのは東京,神奈川,愛知,大阪だけだった。
人口の数字まで覚える必要はないと思いますが,40年近く減り続けている事は押さえておきましょう。また,沖縄で比較的子どもの割合が高いのはなぜか,お分かりになりますか?これは考える力があれば答えられることではありますので,ぜひお子様に考えさせてみて下さい。答えはPHIのブログで以前書いてありますので,気になる方は探してみて下さい(^^)/
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■5月4日
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・ハワイ キラウエア火山が噴火 非常事態宣言
ハワイ州のハワイ島にある世界最大級の活火山,キラウエア火山が噴火。
キラウエア火山は理科で重要な火山の一つ。黒の岩石で粘性が弱く,穏やかな噴火をする。噴火を見て「え?穏やか?」と思うかも知れませんが,理科ではこの噴火を穏やかな噴火と表現します。ちなみに激しい噴火は粘性が高い岩石の噴火で,エネルギーを蓄えて一気に噴火する雲仙普賢岳,昭和新山タイプ。噴火の様子や被害など一度見ていると地学での勉強がイメージしやすくなるので,意識して見てみましょう。
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■5月6日
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・トキのつがい 中国から日本へ
中国から11年ぶりにトキのつがい「華陽(ホワヤン)」「溢水(イーシュイ)」が贈られることになった。日本のトキとの繁殖が期待される。
パンダと同様に外交政策の一環。トキは現在中国,日本,韓国で合わせて1,800羽程度と言われている。学名は「ニッポニア・ニッポン」。そのためよく国鳥と間違われるが,日本の国鳥はキジ。あの桃太郎のお供の鳥です。なお,日本産のトキは絶滅し,現在生息しているのは中国からの人工繁殖したトキのみとなります。
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■5月9日
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・マレーシア 初の政権交代でマハティール氏が首相に
マレーシアの連邦下院選でマハティール・ビン・モハマド元首相が率いる野党連合が過半数を制して,独立以来初の政権交代が実現した。マハティール氏は1981年から2003年までの22年間の首相時代に日本の発展に学ぶことを掲げ,ルックイースト(東方)政策を実施,強烈な指導力で経済成長を実現させた。なおマハティール氏は現在92歳で世界最高齢の指導者となる。
マレーシアの首都といえばクアラルンプール。場所と名前は押さえておきましょう。また,受験学年ならば政権交代にも注目させたいところ。政権交代とは,現在政権を握っている政党が別の政党に変わること。まぁ乱暴に例えるなら今までTOKIO派が多かったけど,不祥事を起こして嵐派の人数の方が多くなった。マハティールは元々TOKIO派のリーダーだったのですが,追い出されて嵐派に入ったらまたリーダーに推された,みたいなものです。
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■5月9日
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・第7回 日中韓サミット開催
日本(安倍晋三),中国(李克強:りこっきょう),韓国(文在寅:ムン・ジェイン)が迎賓館赤坂離宮でサミット(トップ会談)を行い,朝鮮半島の非核化に関する共同宣言を発表。
サミットの参加国,参加者は時事と関連付けされやすいため,押さえておきましょう。
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■5月10日
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・北朝鮮拘束のアメリカ人の3人 解放され帰国
北朝鮮に拘束されていたアメリカ人の3人が解放されてワシントンに到着。米朝首脳会談のための信頼関係構築とみられる。
3人は北朝鮮で活動していたときにスパイ容疑として拘束され,そのまま帰れなくなっていた。活動内容は様々だが,いずれもスパイ活動と認められるようなものではなかったとされる。時事問題としては出しにくいと思いますが,北朝鮮という国はどういう国か話すきっかけにはしやすいでしょう。
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■5月14日
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・幼稚園の預かり保育も無償化 2020年度から
政府は2020年度から全面実施する幼児教育,保育の無償化で,預かり保育も対象とする方向で調整に入った。
幼稚園と保育園の違いは以前記事に書いたので割愛。預かり保育とは幼稚園で3歳以上を対象として行う,法律上(幼稚園教育要領)はいわゆる中学生でいうところの部活に相当する扱い。そのため利用すると別途費用がかかっていましたが,それも無償化となるようです。時事にはし辛い内容ですが,幼稚園,保育園の抱える問題は知っておいた方がいいでしょう。
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■5月16日
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・候補者男女均等法 成立
選挙で男女の候補者をできる限り均等にするように政党に求める政治分野における男女共同参画推進法(候補者男女均等法)が参院本会議で全会一致で可決,成立。女性議員を増やすことを促す初めての法律となった。
法律とは言えあくまで努力義務ですが,日本の女性議員の割合は世界と比較しても異常に少ないため,形にして目指していくことは世界的にもアピールになります。ちなみにアメリカの女性議員の割合は約20%,韓国は約17%,そして日本は14%で世界140位。法律名は押さえておきましょう。
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■5月18日
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・単為生殖ができるメスのみのザリガニ 世界中で猛威
メスだけで繁殖できる単為生殖(たんいせいしょく)のザリガニ,「ミステリークレイフィッシュ」が国内で見つかっている。交尾の必要がないことから爆発的に繁殖し,農業や生態系に被害を出す恐れがあるため,環境省は特定外来生物に指定する方針。ザリガニペストという菌を媒介するため,エビやカニの養殖にも被害を及ぼす可能性がある。
1995年に初めて発見されたこのザリガニは通常のザリガニの3倍の染色体を持つ3倍体と呼ばれる生物。通常必要な受精を必要とせず,体内でクローン細胞を作り,それを卵として産む。そのためオスが存在しない不思議なザリガニ。3倍体は実は身近にも多く,タンポポにも3倍体が存在する。通常授業ではニホンタンポポとセイヨウタンポポというように区別して学ぶが,通常混ざらないはずのこの二種類の遺伝子が混ざってしまい,3倍体となり,やはり花粉なしで単為生殖をする。外来種関係の話はよく出題されるので,名前,生物,想定される問題まで押さえておきましょう。
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■5月18日
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・藤井聡太 史上最年少で七段に昇段
将棋の藤井聡太六段は竜王戦の5組ランキング戦準決勝で船江恒平六段を破り,4組昇級に加え,連続昇級で昇段というルールにより七段へ昇格した。15歳での七段昇格は史上最年少,かつ中学生でプロ棋士となった5名の中でも最速の1年7か月での昇格となった。
将棋を知らない人でも耳にするぐらいの偉業を成し遂げているので,押さえておいた方がいいでしょう。ちなみにこれまでの最年少記録はひふみんの愛称で親しまれている加藤一二三九段で,17歳の時。なお5段の最年少記録はひふみんの方が3か月早い15歳3か月だったため,現在も最年少記録保持者です。
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■5月20日
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・イギリスのヘンリー王子 挙式
イギリスのヘンリー王子とアメリカの女優,メーガン・マークルさんが挙式。サセックス公爵夫妻となった。
ヘンリー王子はエリザベス2世の孫にあたり,チャールズ皇太子とダイアナの次男にあたる。公爵というのは貴族の爵位の1つ。王位継承順位では6位なので,時事問題としてはそれほど重要な話題ではないかも知れませんが,近くテストがある人は押さえておきましょう。
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■5月20日
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・裁判員制度 辞退率が過去最高の66%に
刑事裁判に参加する裁判員制度の施行から9年がたち,8万人以上が裁判員となった。しかし辞退率は年々増加し,昨年は過去最高になった。
裁判員は裁判に民間の考えを取り入れるという意味と,参加することで裁判への関心を高めてもらう機会とする意味でスタートしたため,基本的には辞退できないもの。しかし年々何かと理由をつけて辞退する人が増加。裁判制度は中学受験と中学生で習うものの,知っていればその時にのみ込みやすくなるため,話題に触れておくといいでしょう。
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■5月21日
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・省庁のデータ 西暦に一本化へ
政府は各省庁がPCを使ってやり取りするデータを西暦で統一することに決めた。現在は和暦と混在しており必要に応じて変換しながら使っているが,来年元号が変わると手続きが煩雑になるため。行政手続きで使用する書類は元号表記を継続。
特に時事性は高くありませんが,西暦以外の独自の元号を使っているのは世界でも日本だけ。パソコンを使う上では確かに不便なところはありますが,残していきたい文化ですね。
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■5月21日
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・社会保障給付費 2040年度に190兆円
政府は社会保障給付費が2040年度に190兆円になるとの推計を公表。
日本の国家予算は現在約100兆円。昨年の社会保障給付費総額は約120兆円。もちろん国だけでは賄えないので地方や企業,個人の保険などで賄っていますが,それでも国家予算と同規模の額が動いています。そしてそれが今後さらに増加。原因は少子高齢化と医療技術の向上。これだけでも社会問題を広げて考えていけるので,ぜひ話題にしてみましょう。
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■5月28日
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・モスクワで日露首脳会談
安倍首相とロシアのプーチン大統領はモスクワのクレムリン(大統領府)で会談。北方領土の共同経済活動(ウニの養殖,イチゴの栽培など)について合意。プーチン氏との会談は通算で21回目。
珍しい会談でもなくなってきたので時事性は薄いと思われるが,北方領土絡みでの出題はありえるのでマークしておきましょう。
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■5月29日
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・成人18歳法案 衆議院で可決
衆議院は成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正案と関連法の改正案を可決。飲酒,喫煙,ギャンブルに関するものは現行のまま20歳とし,クレジットカードを作ったり,ローンを契約したりすることが18歳からできるようになる。また,結婚年齢も男女ともに18歳とし,親の同意なく結んだ契約を取り消せる規定は18歳までとなる。
今回は衆議院を可決しただけなので,この後参議院でも審議され,正式に成立となる。今国会で成立すれば,2022年から施行となる予定。成人か未成年かは年齢だけではなく,様々な法律と絡んでくる。もちろんある程度予想した上で法整備を進めてはいるが,様々な問題が出てくるので,それが時事問題と絡んでくる可能性もある。生活に直結する問題でもあるので関連事項はアンテナを張るように意識しておきましょう。
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■5月29日
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・安倍首相の連続在任日数 小泉氏を抜いて歴代3位に
安倍晋三首相の連続在任日数が1981日となり,小泉純一郎元首相を抜いて歴代3位となった。連続在任日数の1位は安倍首相の大叔父にあたる佐藤栄作(2798日),2位は吉田茂(2248日)が続く。9月の自民党総裁選で3選となれば,来年2月には,366日で対陣した1次政権と合わせて通算歴代最長となる。
出やすいとは思わないが,歴代1位,2位の総理大臣は超大物の重要人物なため,関連事項として押さえておきましょう。
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■5月31日
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・働き方改革関連法案 強行採決で衆議院 可決
安倍政権が今国会の最重要法案と掲げる働き方改革関連法案が衆議院本会議で可決された。
与党の自民党,公明党はもちろん,野党の日本維新の会,希望の党が賛成しているため,今国会での成立が確実視されている。焦点となっているのは残業代がない高度プロフェッショナル制度について。これは年収が1,075万円以上の一定業種を対象としたもので,労働基準法上の労働時間や休日の規制対象から外すもの。今回は強行採決をしたため話題となりました。名称については一応押さえておいた方がいいでしょう。
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