図形のセンスは折り紙でわかる
折り紙といえば以前は小学生の遊びの一つでしたが、最近は折り紙を折ったことがあるといった程度の子も多く、あまり折り紙をしている様子も見かけなくなりました。
しかし入試問題では相変わらず折り紙ネタがよく出てきます。
AとBが重なるように折ったときの折り目の線を書きなさい。
折って重ねて、切った後に開くとどんな図形になっているか書きなさい。
これらの問題はまさに折り紙そのもの。
そして折り紙自体が問題になっていなくても、回転体、点対称、線対称、角度といった単元は、やはり折り紙を知っている子は図形の強い傾向にあります。
オンライン教室で折り紙を用いた指導をしたため、その時の様子をお話しましょう。
折り紙から三角錐を作れるか
折り紙を折って三角錐を作るという問題。
この問題は折り紙から三角錐が作れることが示されていますが、入試問題では、三角錐の表面積を求める問題が多く、正方形の展開図が書けるかどうかがカギとなります。
これは折り紙で実際に試したことがある子なら全然大したことがないのですが、机上で問題としてしか接したことがない子は、何度やっても解けない。
そのため、この手の問題ができないようなら実際に折って確かめさせると、一発で理解できるようになります。
なおこの子は折り紙が得意ではなく、図形全般が苦手な子でした。
そのため、問題に書かれている図形自体が理解できず、こんな折り方になっています。
そもそも折り紙から立体を作るという考えがないとこうなってしまいます。
そこで先程の図形と照らし合わせながら、どこがどうなっているのかを、実際に画面上で、作った図形に色ペンを入れて見せていきます。
こうやって現実に作ったものにサッとペンを入れられるのはオンラインならではですね(^^)
ここまで教えたところ、
「あ、そういうことか!わかった!」
と言って、パッと完成させました。
図形は慌てるとかえってできなくなる
たったこれだけのことですが、一度自分で作った経験がある子は、これを派生させた問題も解けるようになります。
例えばDEFを底面としたときの立体の高さを求める問題ですね。
一度作れば様々な角度から立体を見ることができるので、どうやれば求められるかがパッとイメージできるようになるのです。
しかし中学受験の勉強としてこの手の問題を解いている子は、頭の中だけで解決しようとします。
解説を読んで理解しようとします。
「入試本番で折り紙を折ることなんてできないでしょ!」といって、実物に触れさせない方もいます。
でも図形の問題はたとえ時間が取られても、実際に作ってみるべきです。
机上のみで解決しようとする子は何度やっても解けるようになりませんから。
特に公立中高一貫では折り紙問題がよく出題されます。
私立受験のような勉強をしていないのになぜ受かるのかと聞かれることがありますが、その答えはまさにこれ。
小さい頃から折り紙に触れている子は、図形の理解度が格段に向上するのです。
紙一枚で様々な形を創造できる折り紙は、図形のセンスを養うのにとてもいいツールの1つ。
受験とはいえ、慌てずに、1つ1つ試させてあげて下さい。
算数が苦手な状態を解消したい方はファイへご連絡下さい。
ファイではお子様の思考パターンに合わせてた解法を身に着けさせることで、算数の苦手意識を解消していきますよ(^^)/
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