基本とはどのような基本か、による
基本にも様々な種類があります。
簡単な問題という意味での基本。
知識さえあれば解けるという意味での基本。
用語が比較的簡単という意味での基本。
学年でいうところの全学年に当たる内容という意味での基本。
そして根本原理を問う基本。
実はほとんどの参考書や問題集は,単純に簡単な問題を基本と位置付けています。
つまり,入試や模試などで正答率が高い問題ですね。
しかし,それらは正答率が高いというだけであり,理解していなければ解けない問題ではないのです。
今回のご相談者様も,ご自身で勉強をしている様子は見られましたが,難易度の高い問題は扱っておらず,簡単な問題を物量作戦的にこなしている様子でした。
そのため難しい問題,模試では後ろの方にある問題が解けなかったのです。
塾で扱っている問題集に問題があった
もう一つ問題がありました。
この子の通っている塾の問題集のレベルが低かったのです。
もちろん塾というのは基本的に個別なら子どものレベルに合ったもの,集団ならクラス分けをすることで,子どものレベルに合わせた教材を扱えるようにしているところがほとんどです。
この子の通っていた塾も,クラスのレベルに合わせて問題を変えていたのですが,ちょっと問題のレベルが低く,この子が望んでいた難しい問題を扱うレベルではありませんでした。
また,問題のステップが緩やかなのも仇となっていました。
通常レベルが緩やかに上がっていくのはやりやすいと思うかも知れませんが,単純に「動作」として解き方を覚えていってしまう子にとって,緩やかに上がっていく難易度というのは,一見解けている錯角を起こしてしまう諸刃の剣なのです。
この子の場合も,ステップが小さいがゆえに,解き方を真似するだけで解けてしまい,基本ができるようになっている気がしていたのです。
しかし実際には本当の意味での基本は埋まっていません。
どうすれば基本が埋められるかを考える
本質的な意味での基本を理解できなければ,いくら問題数をこなしたところで応用は解けるようにはなりません。
そのため,やはりある程度のレベルまで引き上げることを考えるのであれば,やはり難しい問題にあたるべきでしょう。
この子には,途中の基本問題の演習をあえて飛ばすことで,本当の意味で基本を理解できているかどうかを確かめる方法についてお話致しました。
PHIでいうところの基本とは
てPHIでは問題が簡単なものを基本とは言いません。
根本原理を基本と言っています。
問題については単純に簡単か難しいか,だけ。
以前PHIでいうところの基本についてお話しましたので,そちらも合わせてご覧下さい。
⇒ 基本って何?天気の基本,本当にわかっていますか?
⇒ スライム理論とサイヤ人理論,どちらが子どもを伸ばせるか
何度繰り返してもできるようにならないという子は,そもそも基本とは何か,から見直さなければ,難しい問題は解けるようになりません。
同じような状況でお悩みなら,あなたも学習法診断を受けてみませんか?
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