ご質問内容
「なぜ夕方のチャイムや市のお知らせ放送(光化学スモッグ警報など)は少しずらして鳴らしているのでしょうか?」
受験にどう役立つ?
音の性質を知っていれば簡単に説明できます。
逆にどう答えるかで音の性質を理解しているかがわかります。
単純に問題として理解しているだけでは勘違いしているかもしれません。
そもそもずらしてない
この質問をPHIの子に聞いてみました。
すると一人の子がすぐに「え?あれずらしてるの?ずれてるんじゃなくて?」と言っていました。
その通り。
あの放送は,そもそもずらして放送していないのです。
同じタイミングで放送しているにもかかわらず,ズレて聞こえるだけです。
なぜなら,音が伝わるまでに時間差があるから。
ズレから距離が出せる
音の速さは秒速340m。
つまり1秒ズレていれば,340m離れたところからの放送だということがわかります。
もし2か所からの音のズレが0.5秒だったとすれば,観測地(聞いた場所)から防災放送の方向までの距離は170mの差があることになります。
あくまで概算ですけどね。
実際にはマンションや大型施設による音の反射や気温差といった別の要因も加わり,ズレることは多々あります。
防災行政無線は大抵大型の公共施設に併設されていますから,実際にgoogleマップ等で距離を測って試してみるといいでしょう。
もしちゃんと場所を知りたければ,自治体のホームページで確認してみましょう。
「〇〇市 防災行政無線 場所」
といった感じで検索すると出てくるはずです。
なんで夕方に鳴らすの?
既に書いてしまいましたが,あの放送は「防災行政無線」といいます。
※自治体によって名称は異なります。
大抵の子どもはこのヒントを上げれば答えにたどり着けます。
PHIの子にも試しましたが,「防災行政無線」と言った途端,即答しました。
さすが(笑)
防災設備というときは,いざという時のための設備です。
そのいざという時に使えなければ意味がありません。
ところが使っていないと使えるかどうかもわかりません。
そこでテストも兼ねて,あえて放送設備を使っているのです。
夕方のチャイムもその一環ですね。
こういう隠れたところで日頃の防災が行われているのです。
「もう遅いから帰れよー」という意味もありますが,それが目的ではありません(笑)
なかなかチャイムを一緒に聞く機会はないと思いますが,聞いたときには話題にしてみて下さい(^^)/
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