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市立稲毛中:火力発電の割合が減少した理由、の解答ミス

学校の校舎

過去問の扱い方

過去問を題材に,どういったことに気を付けて勉強すればいいか,日頃からどういった視点で考えればいいかを,実際に行った授業をもとに紹介致します。

入試としてだけではなく,ぜひお子様との話題にしてみて下さい。

こういう話ができるようになることで,入試に限らず勉強する力を養っていくことができるようになります

市立稲毛中:適性検査

1970年から1980年にかけて,火力発電の割合が減少した理由について説明しなさい。

この問題の過去問の解答には「石油危機により発電量が減ったから」といったような解答があったのですが,これは正確には間違いですね。

この問題は「割合」が減少した理由を聞いているのであって,発電量が減ったとは書いていません

また,子どもの解答は「石油危機で石油を買いにくくなったから」となっていましたが,買いにくくなることと,割合が減ることとの関係を説明できていないので,こちらもバツ。

子どもには「解答にこうあるからいいんじゃないの?」と言われましたが,ちょっとずれているのでダメですね。

正しくは,「石油危機により火力発電の燃料である石油が仕入れにくくなったため,石油に依存しない発電を増やしたから。」です。

あくまで割合が減少したことに対しての説明なので,「他のものが増えたから」という理由を入れなければなりません。

市立稲毛中入試問題

この問題のポイント

この問題,資料を読み取って説明する問題なのですが,ある程度周辺の知識が要求されます。

まずは1970年から80年にかけて何があったのか。

そしてそれが火力発電にどう影響を及ぼしたのか。

これが押さえられていれば答えることができる問題です。

1970ー80年に何があった?

この時期に石油危機(オイルショック)がありました。

これはトイレットペーパーがなくなったと騒ぐ写真と共にテキストに載っている事が多いので,わかる子も多いでしょう。

一応補足しておきますと,

1973年に起きた第4次中東戦争で,石油の輸出制限をされたため,世界中が大混乱。これが第一次石油危機。

テキストにはこの1つしか載っていないので,単に「石油危機」としか書いていませんが,実は世界的には1979年にもう一度石油危機があったのです。

この二度目の石油危機のとき,日本は1回目の石油危機の反省から,石油の備蓄をし,石油に依存しない政策も始めたため,あまり影響を受けなくて済みました。

だから日本の教科書には第二次石油危機が載っていないのです。

この辺りはテキストをなぞるだけの勉強では学べないところです。

石油危機と火力発電の関係は?

石油は火力発電の燃料のため,石油が手に入らないと発電ができなくなります。

よって石油危機により一時的に発電量は減少しています。

減っているならさっきの答えは何がいけないの?

問題は「1970年から80年にかけての10年間について聞かれています。

ピンポイントでオイルショックの翌年だけを聞いているわけではありません。

電気供給量のグラフ

これは経済産業省のHPにある日本の電力量の推移ですが,1970年から1980年にかけて,石油の発電は増えているのです。

オイルショックの翌年はさすがに減少していますが,10年というスパンでみると,増えているんですね。

だから火力発電が減少したというのはおかしいのです。

以下,実際にこのグラフから子どもが疑問に思ったことと,その答えについて考えさせたものです。

学年を問わず,発電の種類さえ知って入れば答えられるので,お子様に問いかける話題として参考にしてみて下さい。

市立稲毛中

なぜ発電量は増えている?

産業が発展するにつれて,電力が必要になっていったからです。何をするにしても,電気が必要になるから,何とか石油を調達して発電するしかなかったのです。

石炭発電はなぜ増えている?

世界の流れでみると,石炭を用いた発電は煙をまき散らすため,空気が汚れるということで,無くしていこうという方向に向かっています。

その流れと比較すると,日本の石炭発電は逆行しているのです。

その理由は,石炭発電をしても,黒煙をまき散らさない技術を日本が開発したから

機関車のように黒煙を吐き出すようなことはなくなったのです。

原子力発電は何で急激に減少した?

これはもうわかりますね。

東日本大震災で,原発の安全性に赤信号がともったからです。

現在ある原子力発電所は全て再検査となり,稼働しているのはごくわずかです。

東日本大震災以降、発電量自体が減っているのはなぜ?

電力消費量が少ない,いわゆる「エコ商品」が人気になったためです。

この時期から家電のほとんどがエコになり,中でも電気は白熱灯からLEDに変わったことで,大きく消費量が減少

これにより,発電量は減っています。

PHIの子は稲毛の入試問題としては,「割合」の部分に注目できていなかったためバツでしたが,この辺りの話は理解できていました。

発電ネタは事あるたびにニュースで流れ,PHIでもしょっちゅう話題にしていたため,特にこういった問題を解いたことはなかったのですが,特に苦労しなかったそうです。

このように,日々のちょっとした話題だけでも,中学受験の問題は解けるようになってしまいます

何度も解いても解けるようにならないとお悩みの方は,PHIの学習法診断にてご相談下さい(^^)/

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学習法診断士。東京、千葉、埼玉を中心に独自の教育論、常識外れの教育手法を用いて大手進学塾や個別指導塾、家庭教師といった教育機関で多数のミラクルと言われるような合格を打ち出す。2013年に株式会社学習法指導塾PHIを設立し、子供たちへ勉強のやり方の指導を始め、親への接し方の指導、セミナー活動、高校や大学での指導、塾や学校の先生などの教育者に対する指導、動物介在教育など多岐にわたって教育業に携わる。

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