目次
伝統行事は受験で必須!
2020年の十五夜は10月1日の木曜日。
街中にはハロウィンが出始めていますが、特に飲食業を中心に月見を売りにしていますね。
月見バーガーとか、お月見スイーツとか。
子供に聞くと、食べ物のことはいくらでも出てきます。
しかし実際に月を見ている子は意外と少ない。
これが勿体ない!
やっぱりお月見ですからね。
しっかり月を見て、学んでもらいましょう。
ということで、今回も塾生の質問を基に、十五夜について解説します。
高校受験にはあまり直結してきません。
しかし、中学受験では伝統文化が題材になることも多く、十五夜は社会の伝統文化だけではなく、理科の月、算数の暦、国語の題材にもなっています。
机上だけで学ぶのは勿体ないですよ!
十五夜ってなに?何で十五夜なの?
その名の通り、15回目の夜になります。
何から15番目でしょうか?
すぐ気づくので、ちょっと子供に考えさせてみましょう。
十五夜と言えば、満月。
15番目の夜が満月、といえば中学受験なら必須の月齢ですね。
つまり、新月から15番目の夜、という意味です。
満月は何回もあるのに、なんで秋なの?
確かに満月は何回もあります。
朔望月(さくぼうげつ:新月から新月までの日数)は29.5日ですから、1年間で12回。
つまり1ヶ月に1回は満月が来る計算になります。
ゆえに、実は十五夜は毎月の行事だったのです。
それが秋だけ残ったんですね。
ちなみに旧暦では
- 1~3月:春
- 4~6月:夏
- 7~9月:秋
- 10~12月:冬
となっていました。
そして旧暦の秋の3か月の内、真ん中に位置するのが旧暦8月。
この旧暦8月、現在の暦に合わせると10月が中秋の名月と呼ばれたのです。
なんで毎年満月なの?
満月の日を十五夜と決めているからです。
ただし、例外があります。
例えば2020年の十五夜は10月1日。
でも満月は10月2日なんですね。
これは朔望月がピッタリ29.5日ではないためです。
もう一桁増やすと29.53日。
要するに綺麗な数ではないため、誤差が出てしまうのです。
この誤差のために、満月からズレてしまう年もあるのです。
なんでお団子を食べるの?
月見団子は食育にもなりますので、ぜひ積んであるものを実際に見せて考えさせたい所。
まずはなぜ団子なのか。
これは簡単ですね。
見た通り、満月をイメージしているからです。
ちなみにこの団子、ピラミッド型に組むと思っている子も多いのですが、実は違います。
よく書かれるイラストでは、一番下が3×3の9個。
二段目が2×2の4個。
三段目が1個。
なのですが、これだと合計が14個です。
お月見では十五夜になぞらえて、15個の団子を使うのです。
つまり、一番上は2個。
無理矢理一番上に2つ並べるのが本来の組み方なのです。
真横から見れば、3・2・1となっているように見えますけどね(笑)
ちなみにお月見で使われる団子は通常の団子よりもちょっと大きめ。
これは仏壇にお供えする小さ目な団子と区別するためです。
なんで白なの?黄色の方が満月っぽいけど。
これはなかなか鋭い質問。
実際月見団子は黄色のものもあります。
しかし本来は白なんですね。
なぜでしょう。
中学受験で星の色を習っている子ならわかるでしょう。
実は月の色は白と決まっているからです。
では黄色の星ってなに?
そう、太陽です。
理科の天体では、太陽の通り道を黄道といい、月の通り道は白道といいます。
そして表面温度と色の関係で言うと、6000度は黄色。
最もこれは恒星の話で、月は燃えていませんので、表面温度と色の関係は当てはまりません。
しかし、昔から太陽は黄色、月は白という表現が定着しているのです。
実際に見たら、黄色い月ってあまりありませんしね。
だから満月を模した月は、本来白い団子なのです。
なお、これは地方によって文化が違うため、団子のつくり方が違う場合があります。
なんでうさぎなの?
月にはうさぎの模様があるから。
その通り。
でもファイですから、これで終わらせたら面白くありません(笑)
月の模様がうさぎだと言ったのは誰でしょう?
実はわかっていません。
わからないぐらい歴史が古いのです。
とりあえず日本でいえば、今昔物語にはその記述が出てきています。
平安時代末期なので、1100年頃ですね。
ところがこの本、中身は天竺(インド)の仏教神話から始まります。
ということは…?
そう、由来はインド。
インドの仏教説話の中で、ウサギが自ら火に飛び込んで、自らの肉をお供えするという話を聞いたことがあるでしょうか。
昔話にもよく出てくるあのストーリーから、うさぎは月に行っているのです。
なお、日本では月のかげをウサギとしていますが、インドではワニだそうです。
月のうさぎの本場なのに(笑)
伝統行事と六曜は知っておいた方が有利!
六曜というのはご存知でしょうか。
大安とか吉日とかカレンダーに書いてあるあれですね。
十五夜もそうですが、日本の伝統行事はこの六曜に基づいていることが少なくありません。
そしてこの六曜、複雑そうですが、実は結構単純なのです。
それゆえ受験でもネタになることがしばしば。
例えば、十五夜が必ず仏滅になるのはなぜか、とかね。
六曜の規則性を知っていれば、ただの規則性なので全然大したことありません。
月とガッツリ絡んできますので、ぜひ合わせてお読み下さい(^^)/
⇒ 六曜とは何か?
コメントを残す