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六曜の計算式と規則性で求める方法

子どもは結構六曜に興味を持っている

六曜(ろくよう)をご存知でしょうか。

大安とか仏滅でお馴染みのあれです。

年始にカレンダーを見て、大安と赤字で書いてあるのを見つけて興味を持つ子も多いので、知っていると話のきっかけになるかも知れません。

一見中学受験や高校受験には関係なさそうな話題ですが、この六曜は暦(こよみ)につながってくるため、知っておくと暦関連の問題で知識がつながることがあります。

ファイの生徒が行う授業

六曜って何?

この大安とか仏滅というものは六曜(ろくよう)と呼ばれるもので、いわゆる今でいう月、火、水、木、金、土、日という七曜(しちよう)と同じようなものです。

六曜は明治初期(1873年)までの太陽太陰暦(天保暦)といういわゆる旧暦を用いていたときのもので、現在の七曜は太陽暦(グレゴリオ暦)です。

この太陽太陰暦というのは太陽暦の1年と月の満ち欠けの周期を合わせた暦。

ひと月は新月から新月まで、しかしそれでは1年間とズレが生じるため、約3年ごとに閏月(うるうづき)という月を1ヶ月分はさんで調整します。

ちょっと計算してみましょう。

一応原理さえわかっていれば、小4でもできる計算です。

何でうるう月があったの?

  • 新月から新月までの日数(朔望月:さくぼうげつ)=29.5日
  • 一年の日数:365日

この朔望月を1か月としたとき、一年は何か月と何日かを出してみると、

365日÷29.5日=12か月と11日

となります。

つまり1年ごとに11日余ってしまうんですね。

そのため、3年分で33日にして、これを閏月として調整するのです。

閏月のときは、旧暦の4月が終わった後に、もう一回4月を入れて調整します。

六曜はどうやって合わせている?

さて話を六曜に戻しましょう。

朔望月が29.5日ということは、6日ごとに区切れば5週間で大体30日に合わせやすいのです。

そのため、

  • 先勝(せんしょう)
  • 友引(ともびき)
  • 先負(せんぶ)
  • 仏滅(ぶつめつ)
  • 大安(たいあん)
  • 赤口(しゃっこう)

と繰り返せば、6日ごとにカウントできるということです。

しかし実際には朔望月は29.5日。

6日ごとにカウントすると5週間で0.5日。

つまり半日ズレてしまう(半日多い)のです。

また、1週間をそのまま朔望月にして合わせてしまうと11日ズレる(11日足りない)。

そこでこんな工夫を考え出しました。

※朔月(さくげつ:新月のこと)

  • 1月の朔月 ⇒ 先勝にする。これが旧暦の1月1日。
  • 2月の朔月 ⇒ 友引
  • 3月の朔月 ⇒ 先負
  • 4月の朔月 ⇒ 仏滅
  • 5月の朔月 ⇒ 大安
  • 6月の朔月 ⇒ 赤口
  • 7月の朔月 ⇒ 先勝
  • 8月の朔月 ⇒ 友引
  • 9月の朔月 ⇒ 先負
  • 10月の朔月 ⇒ 仏滅
  • 11月の朔月 ⇒ 大安
  • 12月の朔月 ⇒ 赤口

このように順番を飛ばしてずらすことで、曜日は1年365日のズレをなるべく少なくすることにしたのです。

もちろん閏月がある年にあたると、4月が2回繰り返されるため、5月以降の六曜が1つずれます。

そろそろ訳がわからなくなってきましたか?

勉強しているときの子どもの頭の中は毎日こんな感じなのです。

そう考えると子どもが勉強付けになっている大変さが少し思い出して頂けるかと(笑)

六曜の計算式

旧暦の計算自体はちょっと大変ですが、旧暦さえわかってしまえば、六曜の計算は簡単にできます。

その計算式とは

六曜の計算式

旧暦の(月+日付)÷6

この式の余りの数に当てはまるものが六曜になります。

当てはめる余り
  • 余り2 : 先勝(せんしょう)
  • 余り3 : 友引(ともびき)
  • 余り4 : 先負(せんぶ)
  • 余り5 : 仏滅(ぶつめつ)
  • 余り0 : 大安(たいあん)
  • 余り1 : 赤口(しゃっこう)

簡単にまとめると…

さて、サクッとまとめると、要するに六曜とは月の周期に合わせた曜日。

一見不規則に見えるのは、6日で1周期のものを7日のカレンダーに入れているからです。

ちゃんと6日で区切ったカレンダーに入れると規則的に並ぶのです。

これは実際に書き変えて、規則性を探させてみると面白いでしょう。

そしてこの六曜を基準に見ることで、月の満ち欠けの周期が読み取れます。

そしてそこから時期がわかるのです。

例えば,暑くなってきた頃の新月で大安なら「5月(今の7月)になったなぁ」という感じで。

この暦は農業でいつ何をするかの基準として重要だったため、季節との関連が強いのが旧暦の特徴です。

六曜とお日柄の関係

ちなみにこの六曜を結婚式やお葬式の日取りやお日柄として考える事も多いので、そちらも書いておきましょう。

  • 先勝 : 午前中が吉。
  • 友引 : 昼以外は吉。友を引いてくるという意味から結婚式にはいいが,葬式には向かない。
  • 先負 : 午後が吉。
  • 仏滅 : 仏も滅するほどの凶。
  • 大安 : 一日中吉。お祝い事に好まれる日。
  • 赤口 : 午の刻(うまのこく:11時~13時)のみ吉。

とよく言われていますが、実はこれは全く根拠がなく、明治政府が現在の暦に変更した時には混乱を招くとして廃止しようとしたものです。

中国からとか陰陽道からとか色々と言われていますが、どれも信憑性に欠けるというのが歴史としての一般的な見解です。

何かと占いをつけたがるのは何とも日本人らしいところではありますね。

占いが正しいかどうかよりも、周りで気にする人が多いならば、気にしておいた方がいいでしょう。

暦は他のものに発展させやすい、奥が深い学問。

さて、いかがだったでしょうか。

この暦は非常に奥が深いネタで、算数や数学の規則性、理科の天体、国語の古典に関する知識、社会の歴史、文化と科目をまたいで関連してきます。

そのためファイでは塾生が暦に興味を持った時には、暦だけで延々と授業が進みます

夏期講習中に質問してきて暦だけで5時間授業をしたことも(笑)

なかなか難しい話になってしまいましたが、暦を知っていると関連付けしやすいタイミングが増やせるため、どこからでもいいのでぜひとも暦の話は子どもに聞かせておいてあげて欲しいところです。

特に旧暦は季節と絡めているという点で、日本らしい風情を含んだ暦ですから、興味を持ってもらえると、はまる子ははまります。

そして暦が理解出来る子は大抵どの科目でも理解が早い傾向にあります。

まぁ暦が理解出来たから他の科目も理解できるのか、他の科目を理解できる頭があるから暦が理解できたのかは子どもによりけりですが、いずれにせよ暦の理解度が学力レベル(学ぶ力)の一つの指標になり得ることは確かです。

日本には旧暦にまつわる行事、イベントが多数残っていますから、ぜひちょくちょく話題にしてあげて下さい。

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