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2018年11月:親子で学ぶ、中学受験のための時事問題

犬・猫の殺処分 過去最少に

11月1日:☆

環境省が,全国の保健所などで殺処分された犬と猫の数について,2017年度は初めて5万匹を下回り,過去最少になったと発表した。犬8362匹,猫3万4865匹の計4万3227匹だった。

2008年度には約30万匹もの犬・猫が殺処分されていました。10年間で大幅に減ったことで環境省は自治体や愛護団体による譲渡が奏功したといっています。大幅に減ったとはいえまだまだかなりの数が殺処分されているという現状については社会性という意味で問題になりやすい所。ぜひ話題にしてみて下さい。

二人乗り「タンデム自転車」,行動走行の解禁広がる

11月1日:☆

2人乗り「タンデム自転車」の鹿児島県内の公道での走行が解禁。視覚障害者も楽しむことができ、観光地での活用やサイクリングイベントの開催などにつなげる狙い。

2人乗りタンデム自転車は、2人分のサドルやペダルが縦列に並んでいて,後方に乗る人はハンドル操作がいらないため、視覚障害者でも乗ることができる自転車です。これまではスピードが出やすく,小回りが利きにくい特性から,安全面を考慮し特別な対応をされていましたが,今回の改正では、前に乗る人は16歳以上とされ、6歳未満の幼児を同乗させることはできません。3人乗りのものもありますが,公道を走れるのは2人乗りに限定。そもそも個人が所有するには駐輪場も含めてまだハードルが高いため身近な話題にはなりにくいと思いますが,面白いので写真だけでも見てみるといいでしょう。

羽生結弦 男子フリー世界最高得点で優勝

11月4日:★

フィギュアスケートのグランプリシリーズ第3戦フィンランド大会最終日は4日、ヘルシンキで男子フリーがあり、ショートプログラム首位で平昌五輪で66年ぶりの連覇を達成した羽生結弦選手が190・43点で1位となり、合計297・12点でファイナル4連覇を含むGP9勝目を挙げた。フリー、合計ともルール改正後の世界最高得点。

世界一レベルは時事になりやすいため名前と大会の場所は押さえておくといいでしょう。

児童相談所 保育所は近所迷惑か?

11月9日:☆

日本有数のセレブタウンである東京都港区の一等地,表参道に開設予定の児童相談所や保育室をめぐり、一部住民が反発する事態が相次いでいる。ブランドショップが並ぶ南青山では「地域にふさわしくない」との声があがり、「シロガネーゼ」の言葉も生まれた白金台では保育室の着工が延期された。

ドイツの法律では、保育園や遊び場で子供が発する音は原則として騒音とみなされません。これはドイツでは個人ではなく,国や地域で子どもを育てようという考え方があるためです。残念ながら日本にはそのような考え方が根付いていないことが明らかとなるニュースになってしまいました。少子化問題の原因は様々なので,その原因や対策については関連事項として時事問題になりやすい傾向があります。この問題自体の時事性は高くはありませんが,少子化問題が話題にできるようになると,社会の理解が深まりやすい土壌が作れます。

アメリカの中間選挙 上院は共和党 下院は民主党

11月9日:★

アメリカ中間選挙の下院選で、民主党が過半数を8年ぶりに奪還するのが確実になったと報じた。上院選では、共和党が過半数を維持する見通しだ。

アメリカ議会は上下両院で多数派が異なる「ねじれ」が発生しています。ねじれというのはトランプ大統領は共和党,上院も共和党ですが,下院が民主党の方が多くなる状態を言います。これは日本でも2007年に起きており,ねじれが発生すると政権が行おうとしていることが,もう片方の院に否決され,スムーズに行えなくなる可能性があります。度々起こるので珍しい状態ではありませんが,市場経済はねじれの状態を嫌い,不景気の原因になることもあります。仕組みが複雑でわかりにくいと思いますが,全然わからなかったとしても,選挙の名称,行われた国,結果については押さえておくといいでしょう。

沖縄 超高齢社会へ突入

11月14日:★★★

沖縄県の65歳以上の割合が今年3月時点で21%を超え,超高齢社会の水準に達していることが判明。全国の高齢化率は27.7%で,唯一沖縄だけは超高齢社会にはなっていなかった。これにより,全都道府県が超高齢社会に突入したことになる。

高齢化の基準は,65歳以上の年齢の割合が,

  • 7%以上 高齢化社会
  • 14%以上 高齢社会
  • 21%以上 超高齢社会

となっており,日本は2007年の時点で超高齢社会になっていた。沖縄だけが超高齢社会になっていなかった理由は第二次世界大戦時の沖縄戦で,人口の4分の1が亡くなったため。そのため現在高齢者となっている世代の方が若いうちになくなってしまい,全国と比べると高齢者の割合が少なくなっています。これは時事問題だけではなく,入試問題でも問われるレベルで重要な内容なので,今回の時事は関連事項として押さえておいた方がいいでしょう。

iPSから対がん免疫細胞を作製

11月16日:★

人のiPS細胞から,がんへの攻撃力を高めた免疫細胞(キラーT細胞)を作製したと京都大のチームが発表。免疫の力でがんを治療する「がん免疫療法」の新たな手法につながることが期待されている。

がん免疫療法といえば,10月にノーベル賞を受賞した京都大の本庶佑(ほんじょたすく)氏が発見した手法。また,iPS細胞とは多能性幹細胞とも言われ,同じく京都大学でありノーベル生理学・医学賞受賞者である山中伸弥教授が作製した細胞。今回の時事よりもノーベル賞の方が時事性が高いのですが,関連事項として知っておいてもいいでしょう。iPS細胞という用語は今後も耳にする機会が増えてくるでしょうから,なんとなくでもどのような細胞か知っていると,生物系の話に食いつくきっかけになるでしょう。

2025年 国際博覧会 大阪万博に決定

11月24日:★★★

2025年の国際博覧会(万博)の開催国を決めるBIE(国際事務局,フランス語のBureau International des Expositions)の総会がパリで行われ,開催国が大阪に決定した。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。争ったのはロシアとアゼルバイジャンで,1回目は決定条件となる投票数を満たせず,2回目のロシアとの一騎打ちの投票で大阪に決まった。

国内開催の万博は,

  • 1970年 大阪万博 太陽の塔が有名な大規模万博
  • 1975年 沖縄国際海洋博覧会 ※特別博
  • 1985年 筑波科学博 ※特別博
  • 1990年 大阪花の万博 ※特別博
  • 2005年 愛知万博 「愛・地球博」として有名な大規模万博

万博は各国が参加するため経済効果が高く,2020年のオリンピック後の経済を引き継ぐことが期待されています。過去の万博を覚える必要は特にありませんが,決定した大阪の万博については時期,テーマ,場所などを押さえておきましょう。

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