受験にどう役立つ?
てこの原理というのは,支点となっている場所から離れれば離れる程,小さい力で物を動かせる原理のことで,モーメントというものを用いて計算します。
モーメントは支点と力点の距離に加える力の大きさをかけたもののことを言います。
式で表すと
モーメント=支点からの距離×力の大きさ(重さ)
ですね。
同じ力の大きさでも,支点からの距離を離せば離すほど,モーメントが大きくなる。
すなわち作用点に及ぼす力の大きさは大きくなるということです。
この辺りは学校でも実験をやるため,理解できないままになる子は少ないのですが,実は式で理解してしまっていて,モーメントについてはよくわかっていない子も少なくありません。
そのため,応用問題になると全く歯が立たなくなってしまうのです。
しかし,これを経験として知っていると計算が違った時に違和感を覚えやすくなります。
この辺の感覚を身に着けるために一役かうでしょう。
モーメントを理解させたければ洗濯物を干すのを手伝わせる!
洗濯物を干すとき,無意識にハンガーが水平になるように洗濯物を吊るしているはずです。
余りに当たり前になりすぎていて大人は無意識にやってしまいますが,子どもにとって水平に保つというのは当たり前でも何でもありません。
そもそもどうやったら水平になるのかも知りませんので,とりあえず適当に吊るしていくものです。
するとどうでしょう。
やらせてみればわかりますが,水平にならないのです。
やはりこれは経験と勘の差ですね。
普段洗濯物を干している親は,無意識のうちにある程度真っすぐになるように干しているはずです。
斜めになると洗濯物と洗濯物の間が小さくなって乾くのに影響が出ますからね。
もちろん計算している人はいないでしょう。
でも重さのバランスは無意識に考えて干しているのです。
この無意識の感覚が,モーメントを習った時に生きてくるのです。
大切なのは教えないこと
どうやって干せばいいのかを教えてしまったら,子どもが考えたことになりません。
色々試す中で考えさせればいいのです。
そのため,曲がっていても絶対に怒らないこと。
放って置いても自分から気が付きやすいので,あえて言う必要はありません。
ただ1つ,ハンガーがなるべく水平になるように干すことだけを意識させればいいのです。
余程のおバカさんでない限り,あれこれ試しながら自分で経験的にわかってきます。
重たいものをどこにどう吊るせば,なるべく真っすぐにできるかを。
勉強のためではなく,一つの経験として,楽しんでお手伝いできるようにしてあげて下さいね(^^)/
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