目次
「本嫌い」が本を好きになる仕組み
図書カードの名前
とある中学校の図書貸出カード。
図書館の本の背表紙にはさまっていて、誰が借りたか書いてあるあのカードです。
それを塾生が写真を撮って送ってきました。
見てみると知っている名前が3人ほど。
3人とも全然世代も違うし、かぶってもいないのですが、5人中3人もファイの塾生で占めていることに感動(笑)
実はファイの塾生は割と本をよく読む傾向にあります。
どうせ読ませているんでしょ?
いいえ、違います。
ご家庭でも本を読ませようとするのはNG!
ファイではも本を読めとは言いません。
言いませんが、勝手に読み出すのです。
ほとんどの子が、入会時は「全然本を読まない」といっていました。
それがいつの間にか読むようになるのです。
なぜ本を読み出すのでしょうか。
実は全然難しいことではありません。
ご家庭でもできる、簡単な方法で読むように仕向けているのです。
そもそもなぜ本を嫌いになるのか?
なぜ好きになるのか、の前に、なぜ嫌いになるのかを考えてみましょう。
冷静に考えれば簡単なことです。
嫌いになる大きな要因は以下の通り。
- 読書感想文のために読まされた経験から嫌いになった。
- 国語ができないなら本を読めと言われた。
- 音読や写本をさせられた。
- そんなのは本じゃないと否定された。
- そもそも本に触れる環境にいなかった。
大抵この中のどれかです。
そして中学受験、高校受験に関して言えば、圧倒的に「読まされた」が多い。
つまり「嫌いになった」のではなく、「嫌いにさせてしまった」のです。
本嫌いが本を好きになる仕組み
嫌いになる原理がわかれば、好きになる原理は簡単です。
読ませなければいい!
ただこれだけです。
もっともきっかけがないと本を手に取らないため、きっかけを与えることは大切。
でもそんなことをしたら、ただ読まないだけでは?
その通り。
確かにそのまま読まない可能性は十分あります。
しかし「読め」と言って読ませたところでどうせ読むようにはならないのです。
高確率で本を読まなくなるのと、いつになるかわからないけれど本を読みだす可能性があるのだったら、どちらの方がいいですか?
好きになれば難しいものでも読む!
課題図書というものがある通り、学年相応の本というものは存在します。
しかしそれを気にして実力不相応なものを読んでも、理解できずに読書を嫌いになるだけ。
また、中学受験の親には「名作文学」にこだわる方が多いのですが、どんなに名作でも、子どもにとって面白くなければそれは駄作。
逆に物語ではなくても、雑誌でも、ゲームの攻略本でも、本人が興味をもって読むなら、何でも名作になり得ます。
いわゆる名作なんて、本を抵抗なく読むようになってから読ませればいいのです。
いや、そもそも名作なら、放って置いてもいずれは触れる機会がくるでしょう。
その時に手を伸ばせるように、本を読むことへの抵抗をなくしておく方がいいのです。
読みたいものを読むのが一番!
読ませようとはせずに、読みたいと思うきっかけを作る。
一見難しそうですが、実はそこまで難しくはありません。
今の世の中、本の価値観は変わってきているものの、紙ベースではなくても何かしらの文字に触れる機会は増えています。
特に最近の子供は、SNS系ならどのアプリを使っても大抵ニュースが流れてきます。
そのため、以前よりもニュースに強い子が増えているのです。
放って置いてもどこかで読みたい記事にあたります。
鬼滅の刃の記事でも、好きなアーティストの記事でも、ゲームの攻略本でも何でもいいのです。
自ら探してきた記事を自ら読む。
その積み重ねが、文字に対する抵抗感を減らし、いつしか文字を求めるようになります。
これがそのまま国語力、読解力につながっていきます。
そういう意味では、電子書籍は秀逸ですね。
電子書籍は次々とオススメの本が出てきます。
興味がありそうな本を勝手にピックアップしてきてくれますので、どんなに興味がない子でも手を伸ばしたくなってしまうもの。
ただ、子供が勝手に本を購入してしまうリスクもあるので、そこは要注意(^^;
親の根気と戦略が大事!
国語力の話になると必ずと言って言い程「本を読ませる」という話が出てきます。
しかし国語力を読ませようとして本を読ませても意味がないんですね。
実際こうして読むようになったものが、点数に結び付くかどうかは別問題なのです。
こうして身につけた国語力は偏ったものであることが多いため、点に結び付けるためにはもう一工夫しなければなりません。
それがテストの題材になるような内容に興味を持たせること。
テストを知っていればなんてことはありません。
今まで読んできた本や興味がある記事と、テストの題材になるような内容を橋渡しすればいいのです。
要するに話題提供です。
橋がかかってしまえば、あとは勝手に勉強の世界に渡ってきます。
橋のかけ方が分からないのであれば、そこから先はファイへお任せ下さい。
先述の貸出カードの子ども達のように、本が好きになるような仕掛けづくりをサポートしていきますよ(^^)
「ここに書いてある名前、見たことあるけどファイの生徒だった?」