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節分の日は2月3日じゃない!?
節分と言えば、2月3日の豆まき!
今年はいつも通り2月3日ですが、実は日付が固定されているわけではありません。
2021年は124年ぶりの2月2日ということで話題になりましたね。
また、37年前の1984年は2月4日で、1897年が2月2日でした。
そんな節分についての豆知識を紹介します。
最近の入試では、日本の文化を大切にするという意味合いから、年中行事はよく出題されます。
そのため、年中行事は簡単にでも家族で何かしら行事を楽しみ、印象付けをしたいところです。
また、節分と合わせて行われる恵方巻イベント。
これはフードロスの観点から廃棄が度々問題になっており、年々販売方法が変わってきています。
最近は受注生産が多くなりましたね。
この辺りも経済分野、公民分野として関係してきます。
この記事では、ファイで教えてきた子ども達が実際に疑問を持ったこと、話したことを基に、子ども達がどのようなことに興味を持つかを紹介しています。
ぜひお子様との会話で話題に挙げて、勉強に通じてくるきっかけづくりをしてみて下さい。
節分ってなに?
節分とは「季節を分ける」という意味です。
二十四節気では2/4が立春(りっしゅん)。
だからその前を節分、「季節を分ける日」と言うのです。
ちなみに2021年は立春が2月3日になってしまうのです。
そのため、節分も2月2日になるのです。
これは地球の公転が365日ピッタリではないために起こるんですね。
なんで立春の日がずれるの?
立春の日は、太陽黄経(たいようこうけい)315°となる日になります。
この太陽黄経というのは、0°を春分点として、360°に分けたものです。
二十四節気というのは、これを15°ずつわけた日に該当します。
そして1年は365日ですが、ピッタリ365日ではありません。
中学受験、高校受験では365.2422日として出てきますので、知っている子も多いでしょう。
そしてこれが4年分で、1日分。
だからうるう年を足して調整しています。
しかしそれでもピッタリになるわけではありません。
そんなズレがちょっとずつ、ちょっとずつ溜まって315°となる立春の日が2021年には2月3日になるのです。
ちなみに2021年は、315°地点に来るのが2月3日23時59分だったので、あと数十秒で2月3日でした。
本当にごくわずかな数十秒のズレで節分が2月2日になってしまったんですね。
なお、この計算は、凄く面倒ではありますが、小学生でも資料さえ与えられていればできなくはありません。
よって、関連事項として暦の計算が出題される可能性は十分あります。
暦については、折を見て押さえておくといいでしょう。
季節は4つあるけど?
その通り、実はちゃんと年4回ありました。
2月の節分だけがイベントとして残っているのは、春の前、最後の冬、つまり一年の最後に邪気を払うという意味合いから残ったようです。
今は12月が一年の終わりですが、季節的には2月が一年の終わり(春夏秋冬の最後)だったんですね。
2月だけ28日だったのも、うるう年が2月29日に追加されるのも、一年の終わりが2月だった名残なのです。
なんで豆をまくの?
豆をまく理由は「魔滅」と「豆」のダジャレから来ていると言われています。
炒った豆を使うのは、「射る」というゴロ合わせという説があります。
また、豆まきが終わったら歳の数より1つ多い豆を食べると思いますが、これは魔除けの意味が込められています。
1つ多いのは数え年だからですね。
数え年というのは、生まれた年を1歳とする計算方法ですね。
厄年(やくどし)の数え方と同じです。
この数え方は0の概念がなかった時代の名残です。
なお、鬼滅の刃という漫画が大流行したことから、節分の豆まきも鬼滅にあやかったものが大量に出回るようになりました。
これは経済に通じてきますね(笑)
何で鬼が来るの?
悪いものは「鬼門」と呼ばれるところから来ると考えられており、その悪いものの代表が鬼でした。
そしてその鬼門は北東の方角にあると考えられており、十二支で方角を表すと丑寅(うしとら)の方角にあたります。
鬼が寅のパンツをはいているのはなぜかとよく聞かれますが、この寅のイメージから取ったものと考えられます。
また、角は牛の象徴ともいえるため、丑寅の方角から来る鬼は、角をはやし、鬼のパンツをはいているというイメージになったと考えられます。
なお、このイメージを最初に作り上げたのは、江戸時代の浮世絵師と考えられており、それ以前の鬼のイメージには角やトラのパンツはありません。
恵方巻ってなに?
節分の日に黙って食べきる恵方巻きですが、元々は関西の風習で、縁を断ち切らないという意味から、黙って食べきっていたもの。
しかし実はローカルな風習だったため、明治時代には一度消滅しています。
復活させたのは商売のためです。
クリスマスやバレンタインと同じですね。
最近では「節分は年4回ありますよ!」として、豆や恵方巻きのイベントを年4回にしようという、大手スーパーの取り組みもあるようです。
しかし恵方巻は毎年廃棄の量がすさまじく、フードロスの観点から批判も集まっています。
スーパーやコンビニからすると、足りないよりも、多めに作って売れ残りを破棄する方が儲かるからなのです。
最近は予約を受けて受注生産にするところも出てきており、今後も売り方に工夫が見られるようになるでしょう。
渡辺さんは豆まきしない?
平安時代に酒呑童子(しゅてんどうじ)という山賊の頭領が暴れまわっていて、鬼と呼ばれていました。
その鬼退治に向かったのが源頼光(よりみつ)が率いる武士団で、その四天王と呼ばれる一人に源綱(みなもとのつな)がいて、彼によって酒呑童子は倒されました。
彼は後の渡辺氏の祖、渡辺綱(わたなべのつな)となり、鬼は渡辺一門を恐れるようになったことから、その子孫である渡辺氏にも近づかないと言われています。
この辺りは絵本でも描かれているものがあり、目にしたことがある子も多いのではないでしょうか。
ちなみに酒吞童子が登場するまで、鬼の存在はあくまで空想上の妖怪の1つであり、庶民の間ではそれほど鬼の存在は浸透していなかったようです。
それが酒呑童子の登場により、鬼の代名詞的な存在となり、広まっていきました。
鬼といえば「赤鬼」が有名ですが、このイメージも、酒で酔っ払った酒呑童子が真っ赤になった様子から定着したという説があります。
「先生って、ちなみに…で始まって終わりがないよね。」
と、また言われてしまうので、こんなところにしておきます(笑)
「節分が季節を分けるイベントなら、季節は春・夏・秋・冬の4つあるから、節分も4回あるんじゃないの?」