マンガは勉強にならない、は古すぎる!
鬼滅の刃という漫画が大人気ですね。
おそらく余程受験に打ち込んでいない限り、名前は見たことはあるのではないのでしょうか。
あまりに大人気なので、ファイの塾生の間でもその話題でもちきりです。
さて、そんな鬼滅の刃。
所詮マンガと侮ってはいけません。
子どもが夢中になるということは、それだけ本気になっているということです。
そしてその本気は勉強にも活かされる。
その本気をちょっと紹介しましょう。
この漢字、読めますか?
今回は鬼滅の刃に出てくる漢字がどれだけ読めているのかをチェックしてみました。
以下は実際に鬼滅の刃に出てきた漢字です。
あなたはどれだけ読めますか?
- 嚇
- 藁
- 吃
- 戟
- 脆
- 鱗
- 菰
- 悉く
- 狗
- 頸
どうでしょう。
これを小学六年生がさらさらと読み上げ、意味も説明していました。
これは全て鬼滅の刃の第1巻に出てきた漢字です。
もちろんマンガにはフリガナがふってありますので、漢字を読めなくても何も困りません。
しかしあえてひらがなではなく、漢字で書いてあるというのがポイント。
子供は好きなものなら覚えてしまうのです。
好きなものなら打ち込める!
先程第1巻の漢字をさらさらと読み上げていった塾生、実は私が指示する前から鬼滅の刃の情報を自分で整理していたのです。
それがこれ。
こんな感じで巻ごとに書き出して、調べて、まとめる。
ここまでやっていたから読めたんですね。
「鬼滅の刃で結構漢字覚えましたから、漢字は余裕ですよ!」
と言っていたので、本当かよ、と思いましたが、納得。
これだけ難しい字を知っているなら、中学受験で出てくる程度の漢字なんてなんてことはありません。
書きが問題な気もしますが、自信を持っている子は強いのです。
書けない漢字が出てくると、プライドが許さないためすぐに覚えてしまいます。
結果的に鬼滅の刃では読みばかり強化されていたとしても、書きとりもできるようになってしまうのです。
実際この子は小4で見始めた頃は小学校の漢字のテストですら点が取れていませんでしたからね。
このように正しい学習法を身に着ければ、何でも題材にして、学んでしまうのです。
鬼滅の刃は割と説明してくれる
人気な理由、かどうかはわかりませんが、鬼滅の刃は言葉の意味の説明や、登場人物の心情を描写だけではなく説明しています。
それが子供にとってはわかりやすいのかも知れませんね。
例えば登場人物の1人である嘴平伊之助(はしびらいのすけ)は「猪突猛進」と繰り返し叫びます。
そしてご丁寧に猪突猛進の意味も解説してくれるのです。
また、ケガをして力が出せない時も、「あの時のあの傷が…」といった感じで、回想と解説が入ります。
これが入試の題材となる小説なら「察しろよ」という描写で終わりなため、察することができない子は置いてきぼりになりますが、いちいち細かく状況説明をしてくれます。
だから途中からでも入りやすい、かつ以前のを忘れていても思い出しやすいのかも知れません。
また、ストーリーも勧善懲悪的な感じで、誰が敵で誰が味方かハッキリしています。
そしてその登場人物のサイドストーリーの説明も逐一入り、主人公の炭治郎が感情を察するところまでやってくれます。
酷い言い方をすれば、解答が書かれた長文読解を読んでいるような感じ。
だから読解力も語彙力も必要なく、抵抗なくサクサク進むことができ、楽しめるのです。
文学としてはどうなんだという気もしますが、文学も時代に合わせて変わるものです。
今の時代に求められている、「察しろ」から「説明しろ」の転換点なのかもしれませんね。
体系化で整理の仕方を学ぶ
さて話を元に戻しましょう。
この塾生による鬼滅の刃の勉強は漢字だけではありませんでした。
タブレットにまとめているというものを見せてもらいましたので、ちょっと紹介しましょう。
登場人物を関係ごとにまとめ、さらに技も種類ごとに分けて整理しています。
「そんな下らないことに時間を使って!」
と思うかも知れませんが、この体系化の技術は勉強にそのまま活きてきます。
特に中学受験では。
なぜなら、中学受験とは大人度を測る試験。
その大人度の指標の一つが情報整理だからです。
正直この子は勉強にあまり集中して打ち込みません。
大人の目がなければほぼ全く勉強していません。
しかしそれでも、自分でまとめ上げたものは秀逸で、記憶への定着も安定しています。
そのため、1年近く前に1度聞いただけの授業でも、ノートのどのあたりにまとめたか、ピンポイントで覚えており、テストで点を取ってくるのです。
覚えることは勉強じゃない!
一昔前まで、いかに覚えるかがテストや入試での一つのステータスとなっていました。
しかし現在はその考え方が変わってきています。
IT技術がこれだけ進歩して、いつでもクラウドにつながっている世の中で、覚えておくこ、とがそんなに大切なスキルなのか?
ということです。
先程の鬼滅の刃関連の情報を延々と話してくれたこの塾生も、いわゆる中学受験の勉強というものはほとんどやっておらず、楽しかった話、それもほぼ受験に関係なさそうな話ばかりをメモしています。
しかしそれでも模試で志望校をC判定取っています。
最初からこんなにできたわけではありません。
小4まで通っていた他の塾で、一度勉強がイヤになって全く勉強しなくなってしまった子が、です。
たとえ勉強時間が短くても、このような質の高い勉強が身に着いているため、テストでも点が取れてしまうんですね。
また、一見勉強と関係ないようなものでも勉強にしてしまうのはさすが、4年生から通っていただけのことはある(笑)
こういう本物の思考力が身に着いているからこそ、自分が勉強しようと思ったときに、成績に結び付けられるのです。
受験勉強は机上でするものから変わってきています。
あなたもファイで新しい勉強の仕方を学んでいきませんか(≧▽≦)
コメントを残す