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割とバカにできない寒さとの戦い
軽く「寒い」という子供は多いのですが、ただ寒いだけではなく、実は冷え性という子も少なくありません。
相談してきたこの塾生も、ただの寒がりではなく、冷え性でした。
冷え性というのは、血液の流れが悪いために体温が手足の末端まで行き届かないことが原因で、単純に着込めば治るというものでもないのです。
部屋の温度調整もエアコンを使えばいいというものでもなく、部屋全体がまんべんなく暖まらないと効果が薄い。
何より体調を崩しやすくなりますし、勉強にも集中できません。
そしてそもそも子どもが冷え性を認識していない事が多いのです。
そのため、受験生の親としては、「寒がり」で片づけずに、可能性としてちょっと気にかけて欲しいところでもあります。
そんなわけで、今回は自宅で出来る冷え性対策のお話をしましょう。
エアコン+サーキュレーター+加湿器
エアコンだけつけている方が多いのですが、暖かい空気は下へは降りてこないため、サーキュレーターも併用して暖かい空気を循環させた方が、全体的に暖まりやすくなります。
しかし冬は乾燥しやすいため、サーキュレーターの設置の仕方によっては、ホコリやウイルスも巻き上げます。
そのため、加湿器もセットで考えておいた方がいいでしょう。
よって、エアコンで部屋を暖めるなら、エアコン+サーキュレーター+加湿器の三点セットは標準と考えておいた方がいいでしょう。
風呂上りに氷を一つなめる
冷え性の原因は血流ではありますが、体の体温バランスが崩れてしまうために起こっている事が多いとも言われます。
この体のバランスは、お風呂で体を温めた後に氷をなめることにより、脳が寒くなったと錯覚します。
すると自律神経は体内の温度を維持しようとします。
つまり、強制的に脳をだまして暖める方へバランスを崩すのです。
これにより、血流を増やすことができるため、風呂上りも体温が維持されやすく、冷えにくくなります。
最も冷えにくくなるだけなので、風呂上がりにいつまでも寝ないと体は冷えてしまいます。
生活習慣と一緒に改善を試みるといいでしょう。
ぬるいお湯につかる
普通は寒いと熱いお風呂に入ろうとするのですが、実はぬるめのお風呂にゆっくり使っている方が冷え性には効果的とも言われます。
これは熱いお風呂に入ってしまうと、体の表面に近いところだけが温まってしまい、中まで暖かくならない可能性があるためです。
熱いお湯で中まで暖まるのを待てる人はそれでもいいのですが、子供はその加減が難しく、下手をすると湯当たりやのぼせを引き起こしてしまいます。
ここまでやってしまうのは逆に危険。
そのため、のぼせない程度の温度のぬるま湯にゆっくりと浸かり、体の芯まで暖めるのが効果的と言われています。
また、頭のほうを冷やしておくことにより、体を温めようとする効果が出るので、半身浴の方がいいそうです。
なお、ダイエットのために半身浴をする方がいらっしゃいますが、それは無意味だということがわかっています。
時々足湯をする
冷え性対策としては極めて一般的な方法です。
冷えてきたな~と思ったら足湯をすることにより、温度の回復と血行の促進を促します。
足先が冷え性になってしまうのは血行が悪くなっているのも原因の一つですから、冷えれば冷えるほど血行が悪くなり、悪循環になります。
入浴剤を使う
色々な入浴剤がありますが、冷え性対策として人気なのが「ゲルマニウム入浴剤」というものです。
発汗作用があり、柑橘系(レモンやみかんなど)の入浴剤が香りの効果もあり、保温効果を高める事がわかってきています。
根菜類を食べる
おばあちゃんの知恵袋的な感じで昔から言い伝えられている方法の一つ。
根菜類は体を温める効果があると言われています。
具体的には、
- ニンジン
- ごぼう
- レンコン
- にら
- かぼちゃ
- ネギ
- しょうが
- とうがらし
- にんにく
- 山芋
- こんにゃく
といったものが体を暖める効果があると言われています。
ヒートテックを使う
ユニクロが開発した商品、ヒートテック。
今や持っていない人はいないんじゃないかというぐらいの大人気ですね。
最近では似たような商品があちこちで出回っていて、価格も手ごろなものから用意できるので、探してみるといいでしょう。
ヒートテック一つで受験生活が快適に過ごせるならめっけものです。
ただし注意点もあります。
ヒートテックはその性質上、着ていればいいというものでもありません。
多少汗(水蒸気)を出さないと暖かくならないので、勉強中は軽く体を動かす時間を取った方がいいのです。
また、ヒートテックと同じような機能をうたっている商品は、性能が段違いで悪い場合がありますので、効果はちゃんと検証した方がいいでしょう。
カイロの使い方を工夫する
カイロは1つ10円程度で買えるお手軽な商品です。
最近は電気式のカイロも出てきましたね。
また、昔ながらのハクキンカイロというものもあります。
これは使い捨てカイロよりも断然暖かいため、最近また人気が出てきています。
ただ、これらのカイロは、使い方を間違えてかえって冷え性を悪化させてしまうこともあります。
まず、肌に直接当てて使うのはよくありません。
表面だけ暖まって、全身は暖まらないからです。
また、つま先用のカイロもありますが、これも靴底に入れて使うと、足がほぼ直接暖められることになり、皮膚が低温火傷を起こすこともあります。
厚手の靴下を履くか、ぶかぶかな靴を履き、つま先の上に乗せておくような使い方にするといいでしょう。
服の中に入れる時も、どこに貼っても良いわけではありません。
やはり上半身につけてしまうと、脳が体は温かいと錯覚してしまいますので、上半身は冷やしておき、下半身を暖めるようにしましょう。
オススメなのは腰あたりです。
手が冷えてしまうときには手でカイロを直接持つことが多いかと思いますが、これだとカイロの熱が空気中に放出してしまい、あまり効果が得られません。
手首かその近辺にカイロを入れておくと、手先に行き渡る血液が温められるので、結果的に手も暖かくなってきます。
また、受験直前だけカイロを使うという方がいらっしゃいますが、受験で初めてカイロを使うと、使い方がわからず、熱すぎになってしまうこともあります。
こうなると体調を崩すこともありますし、当然集中もできなくなります。
使い方は日々練習しておきましょう。
運動をする
お手軽ではないかもしれませんが、体の中で熱を作るところがどこかを考えてみると当たり前のことだとわかるはずです。
体の熱の60パーセントは筋肉が作っているといっても過言ではありません。
そのため、筋肉を鍛えることは、そのまま冷え性にも効果があるのです。
とはいえ、別にハードな筋力トレーニングが必要な訳ではありません。
冷え性になっているところに関係する筋肉を使ってあげればいいのです。
と考えると、主に内臓付近おなか周り。
つまり、早歩きを心がければそれだけで筋肉を使ってあげることになり、冷え性にも効果が出てきます。
もちろんすぐに効果がでるわけではないので、継続的に続けていかなければなりません。
また、おなか周りの筋肉を使う運動をしてみるのもいいでしょう。
これは日常の工夫というよりも、色々なトレーニングをするという感じなので、腹筋や腕立て伏せなど、あまりハードにならない程度に筋肉を使うように心がければ改善されていくでしょう。
子どもはまだ自分の体調のことをわかっていない
寒さは様々な体調の変化を及ぼします。
大人になればある程度原因もどうすれば治るかもわかってきますが、子どもはまだ体調の変化すら自分ではつかめず、突然悪化させてしまうことも少なくありません。
また、その原因も自分ではわからないこともしばしば。
そのため、小中学生とはいえ、子どもをよく見て体調の変化を把握し、その対策も考えてあげることは大人の重要な役割の一つなのです。
受験はちょっとした体調の変化で合否が分かれることもあります。
万全を期してもキリはありませんが、勉強がしやすいようにできる対策はしておいてあげましょう。
なお、医療行為ではありませんので、本格的にまずそうなら迷わず病院に行って下さい。
日常的な問題の相談ぐらいなら、お話を聞いてどうするのがいいか考えることはできますので、子供のことで日々あれこれと悩んでいる方はファイへお問い合わせ下さい(^^)/
冬は寒くて集中できません。エアコンをつけると頭がぼーっとしてくるし、足元は寒くて痛くなります。服を着こんでも寒くて、夜布団の中でも寒くて寝付けないことがあります。どうすればいいでしょうか。