ご相談内容
「今まで中学受験をさせようと思って,小1から塾に入れてきましたが,どうも子どもにその気がありません。もちろん最初に塾に入れたのは親の方針だったので,子どもをその気にさせられなかったのは私たちの責任だとは思っていますが,ここまでやる気がないのであれば,やらせるのはかえって逆効果なのではないか,このまま中学受験の勉強をさせておくのは無駄なのではないかと感じています。とはいえ,ここまでやらせてきたので,何とか最後までやらせたい気もして迷っています。どうするのがいいでしょうか。」
楽しくないならやめさせるべき
確かに中学受験を経験している子は,それなりに勉強のベースができている子が多く,たとえ公立中に進学することになったとしても,大きなアドバンテージを持って進学することに違いはありません。
しかしそれはあくまで身になっていれば,の話であり,身になっていないのであれば勉強から気持ちがどんどん離れていくだけです。
よって気持ちが向いていないのであれば,やめさせてしまった方がいいでしょう。
止めさせ方はとても重要
どうせ受験しないから,といってやめてしまうと,子どもはその先勉強しなくなります。
まして中学受験しないから塾を止めた,となれば受験をしないなら勉強しなくてもいい,という感覚を身につけさせてしまったのと同レベルになります。
つまり,やめさせ方を失敗すると,「親公認で勉強しなくてもいいってことになった!」と,都合のいい解釈をされる可能性が高いのです。
そのため,できれば受験を止めても,勉強はやめないために,コースや方針を変えて,塾(勉強すること)自体は続けた方がいいでしょう。
受験しなくても勉強させておく意味
「塾で勉強するのは中学生に入ってから」
そういうお話もよく聞きます。
確かに高校はどこでもいいとなれば,塾は中学生からでも十分でしょう。
しかし,ある程度の学校,少なくとも平均以上の学校に行くには,それなりの勉強のやり方を身に着けておかなければ難しくなります。
塾に行っていたとしても成績は下がっていってしまう子も多いのですから。
そんな風にならないようにするためには,やはり中学に入る前から勉強するのが当たり前という習慣を身に着けて置くことです。
「中2からでもまだ間に合いますよ。」と塾は言いますが,「なんとかする手段はないわけではない。」というだけの話であって,正直な所、中学に入って部活が始まってしまってからでは勉強のやり方を身に着けるには遅すぎます。
部活が始まった時点で当たり前となっている勉強がなければ,部活中心の生活になってしまいますから。
部活も大切だとは思いますが,まず勉強とお考えならば,学習法を定着させるために重要なのは小5~小6にかけてです。
この期間で勉強法を定着させてから中学生になる子と部活中心の生活を選んで来た子では大きな差となります。
もしある程度の学校に行かせたいとお考えならば,小5~小6までに1年かけて勉強法を定着させる道を選んで下さい。
まだ実感が沸かないとは思いますが,実感が沸いた時には手遅れなのです。
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