テスト勉強の科目別の始め方
数学
テスト範囲が配られてから初めてテスト勉強を意識する方も多いと思います。
残り1~2週間。
さてどう勉強していくのが効率的な勉強なのでしょうか。
まずは数学について話していきましょう。
数学だととにかく解きまくるしかないじゃないかと思うかも知れませんが、ちゃんと効率の良いやり方は存在します。
それは学校のワークを活用する方法です。
みな学校で配られているであろうあのワークです。
入試を考えるとそれだけでは物足りない事も多々あるのですが、学校の試験対策を考えればこれで十分です。
まずはこの学校で配られているワークを全部解いてしまいましょう!
この時、宿題として提出になっている場合は書き込んでしまって構いません。
書き込んでしまったらもう一度出来ないと思うかも知れませんが、数学の場合は隠して解けば問題ありません。
問題と回答欄は大体完全に別れているので。
図形の問題だと書き込みがあるのでちょっと困る気もしますが…
でも数学で大切なのは解法を理解することです。
解法を覚える事ではありませんよ?
答えを覚えてしまっていても、この点に注意して勉強すれば影響はさしてありません。
つまり、なぜそういう解き方なのかを説明する勉強をすればいいのです。
学校のワークが終わってしまえば、後は繰り返しです。
先程も話した通り、答えを覚えていても大して問題ありません。
隠しながらもう一度どんどん解いていきましょう。
よく違うパターンになると解けないと言って色々な問題集に手を出す方が多いのですが、同じ問題を繰り返した方が断然理解力と計算力が高まります。
色々なパターンに触れるのはベースとなる問題を解けるようになってからの方が成長も早いですし、慌てずにいきましょう。
ちなみにここまでは試験範囲表が配られた時点で終わっているのが理想です。
よって慌てずにいきましょうと言いましたが、試験範囲表が配られたにも関わらず全然終わってない場合は慌ててください(笑)
学校のワークが終わり、繰り返しもやって出来ないところが大体なくなってきたら次のステップに移ります。
もし塾に通っていれば塾のテキストがいいでしょう。
塾のテキストも色々な種類がありますが、大きく分けて2種類です。
すなわち、学校準拠か入試対策か。
学校のワークさえできるようになっていればどちらでも問題ありません。
でも強いて言うなら平均点+20点までは学校準拠で十分です。
満点を目指したり、入試対策を同時並行したりする場合は入試対策用がいいでしょう。
やり方は学校のワークと同様で、ひたすら繰り返して下さい。
ファイでは全員の苦手分野を出題タイプにまで細分化して分析しているので、どこからやればいいか、どこを勉強すれば点になりやすいかなどを指導しています。
もし塾で個別に弱点分野を把握していれば、その指導に基づいて練習していくのが一番効果的でしょう。
繰り返しますが、数学は解法を暗記するものではありません。
手を速く動かして早く解くものでもありません。
この辺りの解法テクニックについては独学で身につけるのはなかなか難しいものです。
身に着けられない事はないのですが、とにかく時間がかかるので、試験前にやる勉強としては現実的ではないでしょう。
以上、数学の試験勉強のやり方でした。
簡単でしょ?(笑)
もしこれをいくらやっても成績が伸びないという場合は、根本的に数学に対する考え方を間違えている可能性があります。
何度も繰り返していますが、数学は解法を暗記する科目ではありません。
心当たりがある方は学校か塾で適切な指導を受けて下さい。
適切なというのは、単に解けない問題を教えてもらうのではなく、どういう考え方で、どういう視点で数学の問題に接して行くのかという指導です。
ファイの生徒の多くが苦手だった数学を得意科目に変えていきますが、その苦手意識の根本は大体ここにあります。
数式に頼らず理解できるようになった時、数学の世界が一気に色付いて見えて楽しくなってきますよ(^o^)
英語
まずよくある大きな間違いから。
今の学校のテストは一昔前のように教科書丸暗記では通用しません。
時々そういう出題をする学校もありますが,
出題の仕方が変わってきて、単に丸暗記だけでは通用しなくなってきました。
教科書の文がそのまま使われる事も多いので、丸暗記すればある程度は取れますが、それでも平均点に行くか行かないかぐらいまでがいいところではないでしょうか。
よってひたすら教科書を読んで丸暗記する方法はオススメしません。
まず学校の英語のテストで点を取るポイントから考えていきましょう。
経験がある方はお分かりになるとは思いますが、学校の教科書は文法ごとに綺麗に分かれておらず、またその量も非常に少ないため、今何を勉強しているのかがさっぱりわかりません。
書店に行って問題集を探しても、学校の教科書準拠の問題集以外の問題集は大体文法ごとに並んでいます。
そんな感じなので、ますますテスト対策の仕方がわからなくなるのです。
そこで重要となってくるのが、何が出るかではなく、何を出すかという視点です。
つまり先生側の視点に立って考えてみるという事です。
もちろん問題は先生がある程度自由に作成していいので、全く同じものを作る事は難しいですが、それでもある程度傾向は絞れてきます。
それが
- 教科書の単語をちゃんと覚えているか。
- 文法をちゃんと理解しているか。
- 授業をちゃんと聞いているか。
- 教科書以外からの出題でも解けるか。(発展問題)
です。
この内、単語と文法は教科書通り覚えればある程度何とかなります。
問題は「授業をちゃんと聞いているか」です。
先生は綿密に計画を練って授業を作り上げていますから、その授業をちゃんと聞いていたか出題して試したくなるのは当たり前です。
そして最後の教科書以外からの発展問題も曲者です。
何が出るか、どこから出題されるかわからないので対策の取りようがありません。
ただ、教科書の文法事項を大きく外れる出題はしないはずですから、結局教科書の文法をちゃんと理解していればそんなに困る事はないはずです。
以上をまとめると、次のようにテスト対策をしていくのが効率的だと言えます。
①単語・語句・慣用表現
まず教科書の単語、熟語、慣用句を覚えてしまいましょう。
これは教科書を使ってもいいですし、教科書準拠のワークでも構いません。
とにかくちゃっちゃと覚えてしまうに限ります。
もちろん書けなければいけないので、ちゃんと書きの練習も忘れずに。
②文法
次に教科書の文法事項を押さえましょう。
新たに出てきた文法は、単元ごとの最後に一応ちょろっと書いてあります。
教科書準拠のワークを見ればタイトル付近に書かれていたりしてわかりやすいでしょう。
その文法が使われている文をチェックし、覚えてしまいます。
ただの丸暗記ではなく、文法の解釈だ第一だという事を忘れずに。
③学校のノート
次に以外と重要なのが学校のノートの確認です。
特に英作文関係で実際に授業で取り扱ったものは出題される事があります。
ノートだけじゃよくわからない部分は教科書準拠のワークをやる事により覚えていきます。
この時、やはり丸暗記で覚えようとする子が多いのですが、ちゃんと文法解釈を中心に直しをやって下さい。
丸暗記ですと応用力がきかず、同じ文章でないと点にできない子になってしまいます。
④入試対策
最後に教科書以外から出題される応用問題をどうするか。
これは対策の取りようがありません。
強いて言うならば、試験範囲の文法をしっかり押さえておく事、ぐらいです。
通常、重点項目からあまりに大きくかけ離れた部分を問題にする事はあまりありません。
国語
国語ってとにかく勉強し辛い。
そう考えている方も多いでしょう。
実際塾業界の人間でも、国語の指導方法はまちまちで、これといった確立された方法はありません。
そんな国語で点を取るにはどうしたらいいのでしょうか?
学校のテストの場合、やはり重点を置くべきは学校の授業です。
学校の先生は授業を元に問題を作成するのですから当たり前ですよね。
ところが困った事に学校の国語の授業はいまいちよくわからないという子が多いんですよね。
これは学校と塾の教え方の違いであり、学校の先生の授業が下手とかそういう事ではありません。
塾では入試で解けるようにポイントを押さえて授業をします。
しかし学校は子供たちの意見や考え方を尊重して授業を進めます。
ある程度ガイドラインに沿った解答にはなるものの、解釈の仕方はさまざまです。
そのため子供にとってはわかりにくい授業となってしまいがちなのです。
しかしですね、先生もガイドラインに沿って授業をやっている事は確かです。
国語の場合、授業中にこのガイドラインをちゃんと押さえられるかがポイントになります。
ここがちゃんと押さえられればテストでも大体同じところを聞いてきますから。
ガイドラインがわからないという子は授業をちゃんと聞いていないか、そもそもガイドラインが何なのかをわかっていないためでしょう。
でもこういう子は少なくありません。
こういう場合は教科書準拠の問題集を活用します。
教科書準拠の問題集は、その単元のポイントとなる答えが書いてあります。
その部分をしっかり押さえてから授業に挑めば理解しやすくなるはずです。
つまり理想は予習してから授業を受ける事ですね。
今はテスト対策の話なので話を戻しますと、教科書準拠のワークはポイントとなる場所をしっかりと押さえてくれますから、問題を解いて、×の所はちゃんと根拠を考えるようにしていけば点は取りやすくなります。
その際、学校のノートと照らし合わせながら練習し、考えることを忘れないでください。
国語のテスト対策をまとめましょう。
- 漢字などの知識問題は早めから準備し、絶対に点を落とさないようにする。
- 学校のノートを開き、単元ごとのポイントを押させていく。
- 教科書準拠のワークで練習し、根拠をしっかりと考える。
これをするだけである程度点が取れるはずなので、国語は知識問題以外は2度ほど流すだけで点が取りやすい科目だと言えます。
しかし重要な注意点があります。
学校のテストと入試問題には大きな隔たりがあります。
学校のテスト問題が解けるからといって入試問題も解けるとは限りません。
模試をやって点数が良くなければ、入試対策用の練習もした方がいいでしょう。
理科
理科は学校のワークもある所も多く、比較的勉強しやすい教科ではないでしょうか。
おそらくほとんどの方が学校のワークを実施して試験に挑んでいると思いますが、それで大筋は間違いありません。
ただ、よくありがちなやり方として、答えを覚えてしまうという勉強をしている子が多いので、その点だけ注意点を。
では具体的なやり方を。
まず一度学校のワークを解きましょう。
提出ならば書き込みで構いません。
書き込みだと答えを覚えてしまいがちですが、そこはやり方でカバーします。
大体の理科のワークは問題と解答欄がスパっとわかれているので、解答欄だけ隠せば何度でも解く事ができます。
答えを覚えてしまうという問題点はありますが、知識部分ならそれで問題ありませんし、計算や理論部分ならちゃんと根拠を説明できるか考えながら進めれば問題ありません。
理科の場合、一番問題なのは
「本当に分かっているのか」
「わかった気がしているだけなのか」
が自分ではハッキリしない科目だということです。
「わからなかったら質問しなさい」
とよく言われますが、特に理科についてはわからない事に気づかないことが多いので、先生の方から誘導して確認していくのが理想的です。
例えばファイの場合は、バツになっている場所は本人がわかったと言っても次々と質問を投げかけます。
塾生たちは先生に質問攻めにされるので、あれこれ考えます。
その中で初めて自分がよく理解していなかった事に気付けるのです。
もちろんご家庭でも簡単にできます。
保護者の方がやり終わったワークを見て、バツの所を
「これなんで?」
「これ何なの?」
と質問を投げかけていけばいいのです。
その際、子どもと張り合わないように気をつけて下さい(笑)
大切なのは子どもに考えさせる事であって、正しい答えを教える事ではありません。
保護者は全くわからないフリに徹して、子どもに疑問を投げかけ続けるだけでいいのです。
今間違えて覚えている1問を指摘して教えてしまうよりも、自分で考えてもらって思考力を身につけてもらう方が後々勉強が楽になるでしょう。
親が教えようとすると子どもはすねて、かえってやらなくなるのがオチですから(笑)
社会
社会も自身の授業にこだわりを持っている先生が多く、なかなかテスト対策がし辛い部分がある教科ではあります。
学校でもワークが配られたり配られなかったりとまちまちな対応です。
このような社会にどのような対策を取って試験に挑めばいいのでしょう?
まずテスト対策の基本はやはり学校の授業です。
学校の授業をしっかりとノートを取っていれば、大体そこから出題されている事がわかるはずです。
問題は量が多すぎてどこを重点的に覚えればいいかわからないこと。
また、時期によって変わる時事問題も対策がし辛い問題です。
これらにどう対応していけばいいのでしょうか。
社会の場合はとにかく用語をしっかりと覚えることです。
用語を覚えるというのは、単にその言葉だけを覚えることではありません。
その言葉を説明できるようにして下さい。
よく単語カードなどを使って覚える方がいらっしゃいますが、単語カードはごく少ない部分を覚える時に使うものです。
大量に覚えるものがある段階で使うと、作るのにも手間と時間がかかりますし、すでに完成しているものであったとしても、一問一答式で覚えてしまうと他の問題や違い視点での聞かれ方をした時に答えられなくなりがちという欠点があります。
そのため、最後の詰めで「あとこれだけ覚えれば!」という時に使うのはよしとしても、まだまだ全然覚えきっていない段階で使うのはやめましょう。
例えば中1社会(地理)で
「赤道を0度として地球を南北にそれぞれ90度にわけたものを何というか?」
で答えを「緯度」と覚えるのではなく、「緯度とは何か?」 で説明できるようにするのです。
一見こちらの方が難しそうですが、単語だけを覚えるよりも、その単語に関する説明の方が覚えやすいのです。
なぜなら単語に意味を見出すのは難しいですが、説明は一種のストーリーとなっており、イメージしやすいからです。
説明を繰り返していると、自然とその用語とリンクしてきて、用語も言えるようになります。
この勉強は最初覚える事が多い間はとても時間がかかります。
しかし一度覚えるとなかなか忘れないので、単語カードやらひたすら繰り返すやらして覚えた知識よりもずーっと長持ちします。
そのため試験直前に、それこそ前日にやるには全く向かない勉強法です。
ある程度の用語はテスト勉強を待たずに、学校の進み具合に合わせて勉強していき、テストの前に最後の詰めをするのが望ましい勉強スタイルです。
さて、問題演習はいつするのでしょうか。
問題を解くのはある程度知識を覚えた後です。
全然知識がない状態で問題を解き始めると大抵丸暗記に走ります。
丸暗記は一時的にできるようになった感じがしますが、記憶が長続きしません。
ちゃんとある程度前提となる知識、説明ができる状態にしてから問題を解き始めましょう。
問題を解いたら間違えた問題についてまとめを実施していきます。
まとめは解答からコピーしてくるのではなく、極力教科書や参考書から調べてきてまとめます。
その際、言葉だらけの説明ではなく、なるべく図を書いて流れがわかるようにまとめをつくりましょう。
あとはこれを繰り返すだけです。
テストまでにテスト範囲の問題が一通り解けるようになっていれば問題ありません。
社会の知識量は切りがありません。
覚えても覚えても新たな事がどんどん出てきます。
妥協せずに出来なかった所を地道に今までの知っている知識と絡めて覚えていって下さい。
脳科学を活用した勉強法
学校の試験対策について説明しましたが、この勉強方法の根幹にあるのは、脳科学を活用した勉強法です。
ファイでも実際に用いている勉強法で、大逆転が続出しています。
ぜひ真似してみて下さい(^^)/
大切なのは、解け方どうかではなく、どうしてそう解いたのか。