AIってなに?
AI(artificial intelligence:人工知能)は急速に普及し,今や一般家庭にも浸透してきています。
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LINEのClova
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これらのAI,そして自動車や家電にも搭載されてきているAIはいずれ教育にも入ってくると言われています。
すでにAIが入っているものもありますしね。
Qubena(キュビナ),atama+(アタマプラス)といったものは,すでに最適な問題を自動で選んで出題してくれたり,忘却具合を分析してカリキュラムを組んでくれたりします。
こういった分析は,今まで先生の経験と勘に頼っていたところがありますが,AIが変わってくれることで,分析の精度があがり,より的確な判断のもと,練習できるようになるというものです。
AIが入るとできること
AIは今まで人間が作ったプログラム通りにしか動かないコンピューターとは違い,自分で答えを導いてくるものです。
よって,間違いの傾向,どのくらいで忘れてしまうか,どこでつまづいているか,どの問題を練習すればステップアップしやすいかといった,先生がいつどの問題をやるといいか,といった判断をAIが変わってくれるようになります。
また,AIは同時に多数の生徒の分析をすることができるため,個々に違う指示を与えることができるようになります。
今まで一人の先生がクラス全員に個別に宿題を出すといったことはできませんでしたが,それが可能になるのです。
そうなると,先生の役割も変わってきます。
今まではいかに個別に生徒を管理するかが課題でしたが,個別管理はAIに任せて,もっと突っ込んだ教育,もっと子どもを見る教育ができるようになるのです。
AIが教師の仕事を奪うという話がありますが,AIが教師の仕事の一部を担えるだけで,教師は教師にしかできない仕事に集中できるようになるのです。
まぁ,教えるだけの仕事は減っていくでしょうね。
AIの弱点
一見なんでもできそうなAIですが,当然弱点もあります。
それは,膨大なデータがなければ答えを導けないということ。
AIは与えられたデータの中から,現状に対して確率的に一番多い対処方法を最適解として出すものです。
つまり,与えられるデータによって偏りが生じてしまうのです。
そして膨大なデータから導くのはあくまで一般的な最適解であり,自分にとってベストとは限らないということです。
例えば,ある教育AIがあったとします。
このAIに東京都民のデータを入れました。
するとAIはあくまで東京都民にとっての最適解を導くのです。
また,算数が嫌いで理科が好きという子が多いデータを読み込ませた場合,算数も理科も嫌いな子に対して,同様の答えを導いてしまうのです。
さらに,AIには感情がありません。
そのため,感情は一切抜きにして,あくまで一般的な最適解を押し付けてくる可能性が高いのです。
つまり,AIと言いながら,型にはめたような形式的な指導しかできない可能性が高いのです。
また,膨大なデータが必要という事は,最新の教育事情には合わない可能性が高いということです。
なにせ最新の教育データは数が少ないので,最適解に選ばれる可能性が低くなってしまうのです。
もっともこれらの問題もそのうち解決していくのかも知れませんが,当面の間はこの問題がネックになってくるでしょう。
万能な教育なんて存在しない
AIに限らず,万能な教育なんて存在しません。
結果,合っていたかどうかというだけの問題です。
AIが合う人が多いのは間違いないでしょう。
大多数に最適化されているのがAIの最大のメリットですから。
だから一般的なケースは,AIでの対応が可能です。
しかし一般的ではないケースの場合はAIは不向きとなります。
最新のものだから必ずしも良いわけではありません。
また,老舗だからといって,今後新しく変わる教育についていけるとも限りません。
大切なのは,子どもに与えたい教育方針とあっているかどうか,です。
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