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「嫌」はなぜ女へんに兼?「才色兼備」と「自己嫌悪」から学ぶ漢字の成り立ち

「才色兼備」と「自己嫌悪」

「自己嫌悪」と「才色兼備」の漢字を間違えた

子どもが「才色兼備」と「自己嫌悪」の「兼」と「嫌」を間違えていて,そこから学んでいたのでちょっと紹介。

「兼」

「けん」,「か」ねる,と読み,手で二つの稲を持っている様子を表しています。

「ヨ」みたいな部分が手ですね。

意味は「二つ併せ持つ」「1つでは足りない」状態を表しています。

「嫌」

「いや」,「けん」,「きら」い,と読み,意味はそのまま嫌なことを表します。

何で女へんがつくと嫌いになるのかというのには諸説がありますが,まず漢字が作られた時代が男尊女卑の時代であるということが関係しています。

そのため,気持ちを表すものには「女」が使われているというだけで,「女だから」という意味ではありません。

つまり,「気持ちが二つにまたがっている状態」⇒「不安定な状態」⇒「嫌う」というところから来たと言われています。

この「不安定な状態」というのは「疑う」という意味もあり,「嫌」には「疑う」という意味もあります。

「好」

先程と同様に,女性であるということではなく,気持ちを表している感じです。

これはそのまま「子どもを抱いている女性」⇒「子どもを愛おしく思っている」⇒「好き」となった漢字です。

「男へん」の漢字

思い返して頂ければわかると思いますが,男へんの漢字はありません

男が含まれている漢字自体が少ないのです。

よく見る漢字としては,

  • 甥「おい」:兄弟姉妹の息子
  • 虜「りょ」「とりこ」:生け捕りにした敵
  • 嫐「なぶる」:弱いものをいじめること
  • 嬲「なぶる」:後妻をいじめること

常用漢字としては「虜」しかないので,実質正式に学校で習う漢字としては「慮」しかないことになります。

が,実は「慮」の中にあるのは「男」ではありません

成り立ちが違うんですね。

その証拠に旧字体は「虜」となっており,男の上は「田」ではなく「貫」の上の部分と同じになっているのです。

漢字の成り立ちを知ると,漢字の勉強が楽しくなる

漢字をひたすら書いて覚えるのは意味がありません。

漢字を理解するために書くのは構いませんが,手に形を覚え込ませても,熟語で使えなくなります

漢字の勉強法については以前お話しましたので,そちらをご覧下さい(^^)/

 ⇒ 漢字の勉強の仕方

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