目次
ファイの時事問題の特徴と使い方・注意点
四谷大塚の全国大会出場者を始め、サピックスや日能研といった中学受験、高校受験の進学塾上位の子、及び保護者が多数利用しています(≧▽≦)
単純にテストに出る所を押さえたものではなく、親子で話題にするだけで子供が賢くなるネタ、ポイントを紹介。
必要のない部分、細かい数字は極力減らし、小学生・中学生でもわかりやすい簡単な言葉で印象付けしておくことで、関連事項が押さえやすいようにまとめています。
また、中学受験対策・高校受験対策・定期試験対策としても使いやすいように、重要度を★マークで表示。
覚えるためではなく、考えること、調べることを通して学力全般に通じる力を養うことを目的としています。
親子で話題にし、子どもが自分の考えを持てれば十分なので、テストにしたり、わからないことを責めないように!
2021年6月の時事問題
生活保護申請 11年ぶり増加
6月2日:☆
2020年度1年間の生活保護申請件数が、速報値で約23万件となり、前年比で2.3%、約5千件の増加となった。増加は2009年のリーマンショックによる世界金融危機以来11年ぶり。
不正受給で何かと話題になる生活保護ですが、珍しくアメリカにはない日本独自の制度です。これは日本の憲法にも書かれている最低限度の生活を営む権利を保障するための制度なのですが、想像している以上に受給のハードルは高いのです。コロナであれだけ廃業に追い込まれているにもかかわらず、5千件の増加に留まっているところからもそれが見て取れます。最も、生活保護に進む前段階の支援策も拡充しているというのもありますが、いずれにせよ憲法に関わる制度のため、生活保護については、話題として少し押さえておくといいでしょう。
育児休業法 改正
6月3日:★★
男性が育児休業を取得しやすくするための、育児・介護休業法改正が成立。これにより育休を分割で取得できるようになり、出産後8週間以内に最大4週間取れるようになる。また、各企業にも取得を積極的に呼びかけてもらうよう努力義務を課す。
男性の育休取得率は8%弱にとどまっており、女性の80%と大きく離れている。育児や家事の負担が女性に偏っている現状を改善しなければ、少子化の歯止めがかからないとして改正された。
イクメンという言葉があること自体が恥ずかしいことだと思わず、様々なメディアで取り上げられてきましたが、そろそろまず女性ありきの子育てに対する考え方は何とかしたいものです。今の世代が男女ともに子育てするのが当たり前だというように子どもと接していかないと、子どもたちが大人になっても同じことを繰り返してしまいます。日本の少子化対策として今後も様々な対策が出されていきますが、それらは社会問題としても重い問題となっていきますので、時事問題としてだけではなく、子どもにも現状を共有して意識させていきたいところですね。
元徴用工訴訟 韓国地裁が請求を却下
6月7日:☆
元徴用工の訴訟で、日本企業16社に1人あたり1億ウォンの損害賠償を求めた訴訟で、ソウル中央地裁は原告の請求を却下。日韓請求権問題を完全かつ最終的に解決したとする1965年の日韓請求権・経済協力協定により、訴訟を起こす権利の行使は制限されると判断。この問題については大法院(日本の最高裁)が日本製鉄と三菱重工業に対して賠償を命じる判決を出しており、地裁が大法院の判決とは真逆の決定をする異例の判断となった。
イクメンという言葉があること自体が恥ずかしいことだと思わず、様々なメディアで取り上げられてきましたが、そろそろまず女性ありきの子育てに対する考え方は何とかしたいものです。今の世代が男女ともに子育てするのが当たり前だというように子どもと接していかないと、子どもたちが大人になっても同じことを繰り返してしまいます。日本の少子化対策として今後も様々な対策が出されていきますが、それらは社会問題としても重い問題となっていきますので、時事問題としてだけではなく、子どもにも現状を共有して意識させていきたいところですね。
河合塾 講師雇止めは不当と判断
6月7日:☆
大手予備校の河合塾が労働組合幹部を務める講師を雇い止めしたのは不当だとして、中央労働委員会が救済措置命令を出した。
河合塾は、講師が労働契約法改正に関する厚生労働省のリーフレットを予備校内で配布したため、法人の施設管理権を侵害したとして契約解除したが、中央労働委員会は法人の業務に支障が生じる行為ではないとし、不当労働行為と結論付けた。
塾業界に限った話ではありませんが、労働組合の立場が弱く、加入していると目をつけられて不合理な扱いを受けることはしばしばあります。中でも塾は教室が多数あり、簡単に移動できることから、しばしば経営側の都合による嫌がらせが起きるものです。子どもを教育する立場の人間が行っている経営の実情、これこそが本当に学ばせるべき教育なのかもしれませんね。
エルサルバドル ビットコインを法定通貨に
6月9日:★
中米に位置するエルサルバドルの議会は、世界で初めて暗号資産(仮想通貨)であるビットコインを法定通貨とする法案を可決。
資産運用として何かと注目を集めるビットコインですが、その利用に大量の化石燃料が消費されていることや、価値が不安定な点が問題視されています。しかし、国によってはビットコインの恩恵を受けられる国も存在します。その一つがエルサルバドルだったということです。時事問題としては国名や場所は押さえておきたいところですが、それ以上に法定通貨をビットコインにすることのメリット、デメリットは考えさせておきたいところです。
中国でデータ安全法 成立
6月12日:☆
中国で、データ収集などの行為が中国の国家安全を損ねると判断した場合、国外での行為に対しても法的責任を追及できるデータ安全法が成立。これにより、外国企業が中国国内で収集したデータを国外へ持ち出しすることを制限できるようになり、さらに国家安全期間の法に基づくデータの調査には協力する義務が生じることになる。
要するに中国共産党が気に食わない企業に対してはいちゃもんを付けられる制度、かつ会社が持っている情報を「協力」と称して略奪することもできてしまう法律が成立したということです。この法律の賛否はともかく、米中の対立がきっかけであったことは間違いないため、今後も国をまたいでいる企業に関しては影響が出てくる可能性があります。時事問題としては難易度が高いため、重要とまでは言えませんが、経済や貿易に関することは難関中では狙われるため、何が起きているのかは押さえておきたいところです。
市川市長の不信任決議案 否決
6月12日:☆
市長室にガラス張りのシャワー室が設置されていた問題をめぐり、市川市の市議会に不信任決議案が提出されたが、反対多数で否決。
テスラ問題といい、シャワー室問題といい、市長が権力を私物化している実態があちこちで出てきています。今回はコロナワクチン等の問題もあり、そこだけを見て不信任にするわけにはいかないとのことで否決されましたが、政治や選挙に興味がない人が増えると、こういった権力者がどんどん出てきます。もはや1人の問題ではなく、社会の問題ともいえるでしょう。
菅内閣不信任決議案 否決
6月15日:★
立憲民主党などの野党4党が提出した菅内閣不信任決議案は、衆議院本会議で採決が行われ、反対多数で否決された。
不信任決議案は中学受験でも必須とも言える国会の権利です。今回はアッサリ否決されたため、大して話題にもなりませんでしたが、関連事項として出る可能性は十分あります。日本の三権分立の仕組みをまとめておくといいでしょう。
土地規制法 成立
6月16日:☆
自衛隊の基地や原子力発電所の周辺、国境離島などの土地の利用を規制する法(土地規制法)が成立。これにより重要施設の周囲1kmは注視区域に指定し、政府が調査できる。中でも特に重要な場所は特別注視区域とし、土地や建物の売買には事前の届け出が必要になる。
現在の法律では、中国人が日本の土地を買っても文句は言えません。そのため、もし中国共産党が一般人に紛れて日本の土地を買い占めたとしても、それを防ぐことはできないのです。それでは事実上乗っ取りが起きてもおかしくないため、国防に関わる場所は政府が調査・管理することができるようにしたというものです。一見すると合理的ですが、その調査や管理、そしてその対象について具体的に示されておらず、個人の財産にも影響を及ぼしかねないため、様々な問題が提起されています。
上野動物園 パンダが双子出産
6月23日:☆
東京都の上野動物園でジャイアントパンダのシンシンが双子の赤ちゃんを出産。上野動物園のパンダが双子を産むのは初めて。
なぜか人気のパンダネタ。定期テストではサービス問題として出されることもしばしば。入試でネタになることはあまりありませんが、日中平和友好条約で送られたランランとカンカンは入試でもよく出るので、こういう話題のタイミングで確認しておくといいでしょう。
固有種に5種追加
6月24日:☆
国鳥のキジや、絶滅危惧種に指定されているオガサワラカワラヒワなどの5種の鳥が、1981年以来41年ぶりに固有種に追加される見通しとなった。これで鳥類は合計15種となる。
固有種15種のうち、メグロ、ヤマドリ、ヤンバルクイナ、キジに関しては聞いたことがある人もいることでしょう。覚えておく必要はありませんが、国鳥がトキだと思っている子も多いので、確認しておくといいかもしれません。
カナダでヒートドーム現象
6月28日:★★
カナダやアメリカ西部で記録的な熱波が続き、カナダのブリティッシュコロンビア州リットンでは47.5度を観測し、84年前の最高記録を更新した。これは停滞する高気圧が、加熱中の鍋のふたのように機能し、広範囲の高気圧が熱気を閉じ込めるために起こるヒートドーム現象が原因と考えられる。
温暖化が原因なのか、世界的にも異常気象が起きており、今回の熱波もそのうちの一つと考えられています。緯度的には北海道よりも北の地域にもかかわらず、日本よりも熱い気温となりました。ヒートドーム現象自体は気象用語ではありませんが、原理としては出る可能性もありますので、押さえておくといいでしょう。
沖縄の新種のゴキブリ 緊急指定種に
6月29日:☆
環境省は沖縄県に生息する新種のゴキブリ2種とムカデ1種を緊急指定種に指定した。これにより、3年間捕獲や殺傷、譲渡などが禁止される。指定されたのは、「ウスオビルリゴキブリ」「ベニエリルリゴキブリ」「リュウジンオオムカデ」の3種。今回の指定で合計8種となったが、過去の5種は既に指定期間を終えている。
これ自体の時事性は低いのですが、緊急指定というものがあるというのは知っておいてもいいでしょう。また、過去の5種についても身近な生きものではありませんが、興味を持てばめっけものです。
☆:それ自体に時事性はないが、周辺事項を押さえておいた方がいい。
★:それ自体に時事性があるもの。
星の数が多いほど重要なことを表します。