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問題読み飛ばし対策に音読練習は無意味!

問題の読み飛ばしが酷いので…

今回は読者さんのご相談にお答えしたいと思います。

お母さん

問題の読み飛ばしや知識の抜けが多いので、音読をなるべくしてほしいのですが、音読をさせようとすると嫌がって練習しません。どのように声かけすれば良いでしょうか。」

音読を面倒くさがる小5の男の子。

大手の塾で中学受験勉強をしていますが、国語だけではなく、算数、理科、社会全てにおいて問題の読み飛ばしによるミスが多発しているとのこと。

読み飛ばし防止対策として塾の先生から音読を勧められたそうですが、やらせようと思っても反抗してやらない。

やったとしても適当な読み方。

そういうときにどうすればいいのか、というご相談でした。

しかし問題の読み飛ばし対策として音読練習をしても無意味なのです。

なぜ音読では解決できないのか?

問題の読み飛ばしは、ミスが減らない原因の大きな要因の1つです。

そのために「問題をゆっくり読みましょう」とか「音読する練習をしましょう」という方法を提案する塾や家庭教師の先生が多いのですが、音読により根本的な解決をしたという話は聞いたことがないはずです。

それもそのはず。

なぜなら普通の方法では根本的に解決できないからです。

音読は対症療法に過ぎないんですね。

問題をゆっくり読むというのは、単純に読むスピードをゆっくりにすることで、目につく単語の数を増やすことを目的としています。

目につく単語の数が増えれば、気付く可能性が高くなる。

確かにその通りではありますが、そもそも読み飛ばす子は文字を読み取ろうとしていません

いかに早く解き終えるか、それしか頭にないのにゆっくり読めというのは、足枷をつけて100m走を走れと言っているようなもの。

忍耐力の訓練にはなっても、ミスを減らす訓練にはなりません。

音読も同じ。

声に出して読むことでゆっくりにする効果はありますが、だから問題の理解力が深まるかというと別問題

結局目に入れるだけではなく、認識させなければ意味がないのです。

だから音読をやらせても根本的な解決にならないんですね。

そもそもなぜ読み飛ばすのか

まず問題の読み飛ばしは、人の話を聞けない子によく表れます。

そしてその原因は一般的に自分の世界で完結できてしまい、不都合を感じていないことにあります。

つまり、人の話を聞かなくても何とかなってしまっているからなんですね。

では人の話を聞かなくても何とかなってしまっている原因はなんでしょう。

例えば人の話を聞かず、失敗してしまったとき、その失敗を重く受け止めずに流してしまうことがあります。

これは親にうるさく言われている時によく起こります

自分の気持ちを確かめる前に横やりが入って気持ちの整理ができなくなるんですね。

また、しりぬぐいを親がやってしまうケースもあります。

子どもは失敗してもその責任を負わない。

親が解決してくれるから聞かなくても問題ない

という考えになってしまうのです。

その結果、人の話を聞かなくてもいい、問題も読み飛ばして問題ない、という解釈になってしまうのです。

どうすれば問題を読み飛ばさなくなる?

言って聞かせる方法もできなくはありませんが、時間がかかりすぎる上、成功する可能性が低すぎるのでお勧めしません。

やはり正攻法で行くならば、読み飛ばしたことによる失敗を認識させる、といったところでしょう。

例えばクイズ。

これはよく問題を聞いて理解しなければ解けません。

そのため、クイズにはまり出すと注意深さは増してきます

クイズはとんちでも何でも構いません。

ただし、見て解くものではなく、よく聞かなければ解けないものの方がいいでしょう。

また、子どもの失敗について自分で考えさせるというのも大切です。

親が先に答えを言ってしまうと、いつまでたっても自分で原因を考えません。

全然関係ないことの様に思えますが、これらが回り出すと、子どもの読み飛ばしの不注意は大分減らせるでしょう。

直したいなら時間がかかる覚悟を

音読もしない、点数が取れなくても本人には読み飛ばしが原因だという認識がありません。

その状態で直すように話しても「うるさいなぁ」程度にしか感じません。

スタート時点でそのような状態なので、そう簡単には直りません。

また多くの場合、性格や癖に起因するミスなので、無くそうと思うと相当な時間がかかります

しかも現実的には減らすまではいっても、無くすまでは至りません

そこでポイントとなるのが、読み飛ばしをする性格を、強みに変える方法です。

読み飛ばす性格の強みとは?

読み飛ばす子には、自分の世界を強く持っている子が多いのです。

そのためいくら言ってもいかないのですが、逆に言えば自分の認める世界の話はすんなりと入ることを意味します。

例えば自力で解くことが好きな子の場合、どんどん難しい問題に当たらせることで、次第によく読まなければ解けない問題に近づいていくため、必然的にしっかりと読まざるを得なくなっていきます。

めんどくさがってやらない子の場合、効率化の達人である可能性があります。

その場合、どうすれば勉強が効率よく捗るかを考えさせることで、自主的にテキパキ終わらせられるようになる可能性があります。

性格は様々なので子どもの数だけ強みがありますが、直接何とかしようとするよりも、間接的に強みを活かす方向から考える方が、自然とミスしにくい方法を身に着けていくようになります。

もし本質的な改善を目指すのであれば、早くて1年は覚悟して取り組んで下さいね!

読み飛ばしの癖を根本的に解決したい方はご連絡下さい(^^)/

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