鳥取?取鳥?
毎年何人かは間違える鳥取問題。
そう,正解の順番は「鳥取」です。
これを覚えるしかないと思う方も多いのですが,漢字には大抵意味や由来があります。
それが分かれば暗記なんかしなくても覚えられます。
なぜ鳥取?
鳥取の場合,鳥を取る仕事をしていた人たちが現在の鳥取のあたりにいて,その人たちは「鳥取部」(ととりべ)と呼ばれていました。
「部」というのは「~する人達」といった意味合いがあります。
部活動でも使われる言葉なのでイメージしやすいでしょう。
・サッカー部=サッカーをする人たち
・テニス部=テニスをする人たち
・野球部=野球をする人たち
といった感じです。
ここまで説明すると,子どもは
「鳥を取ってたんじゃね?」
と言い出します。
適当に言った答えですが,見事に正解なわけです。
「鳥を取る人達」⇒「鳥取部」です。
地名に「部」が入っているものは,職業を表していたものと考えられます。
・春日部(かすかべ) ⇒ 春日山田皇女の料地管理
・刑部(おさかべ) ⇒ 忍坂大中姫命の料地管理
・矢田部(やたべ) ⇒ 狩猟を行っていた民族
・日下部(くさかべ) ⇒草香幡梭姫の料地管理+和歌「日の下の草香」から
また,先程の地名も元々はその土地の有力な豪族や部族が苗字を得て,それが地名になったものが多く,どちらかというと苗字が先行しています。
例えば,服部(はっとり)という苗字も元は機織部(はたおりべ)という職業から,服織部(はとりべ)と漢字と読み方が変わっていき,服部になったと言われています。
春日を「かすが」と読むのは、滓鹿(かすが)という東大寺や春日大社周辺の地名の枕詞として、「春日(はるひ)の滓鹿(かすが)」が使われていたことから、春日をそのまま「かすが」と読むようになったという説があります。
日下を「くさか」と読むのも、草香(くさか)という大阪東部の地名の枕詞として、「日の下の草香」が使われていたことから、という説があります。
長谷を「はせ」と読むのも、奈良県の初瀬川渓谷のことを泊瀬(はつせ)と読んでいて、「長谷(ながたに)の泊瀬(はつせ)」という枕詞から、という説があります。
短絡的に丸暗記する勉強方法ではなく,意味を理解する勉強法に変えていきましょう(^^)/
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