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ドラゴンクエストとドラゴンボール
ドラゴンクエストというゲームはご存知でしょうか?
世界一長く続いているRPGゲームとしてギネスにも登録されたという有名なゲームです。
スライムというのはそのゲームの中で登場する,一番最初に出会う,最弱ながら一番愛されているモンスターです。
ドラゴンボールといえば今も人気の有名漫画。
ドラゴンクエストのキャラクターデザインもドラゴンボールも,両方とも鳥山明が手掛けていますね。
その因果があるのかはわかりませんが,この2つには教育法として学ぶ事ができる2つの理論が存在します。
数をこなせば強くなるスライム理論
まずはスライム理論。
ドラゴンクエストというゲームは,勇者が魔王討伐の冒険の旅に出るというストーリーです。
最初はレベルが低い勇者が,旅をする途中で出会うモンスターを倒していく中でレベルを上げていきます。
スライムというのはドラゴンクエストの中で一番弱いモンスターなのですが,倒すと経験値が1もらえます。
通常は旅を進めるにつれて強いモンスターが現れるようになり,それにつれて倒した時にもらえる経験値も増えていきます。
しかし主人公は経験値を蓄えるごとにレベルが上がって行くので,たとえ1ずつでも,時間さえかければ,ひたすらスライムを倒し続ける事で,レベルをどんどん上げていく事もできるのです。
教育法として言いかえるとこういう事になります。
どんなに弱い相手(簡単な問題)でも,数をこなせばレベルアップできる。
強い敵を倒すから強くなるサイヤ人理論
次にドラゴンボールのサイヤ人理論です。
サイヤ人というのはドラゴンボールに出てくる宇宙人の一種,戦闘種族です。
このサイヤ人は自分よりも強い相手と戦って,傷つき,負け,立ち直り,自身の限界を超える事によってレベルアップをしていきます。
これを教育法として言いかえるとこうなります。
レベルアップするためには,限界を超えた強い相手(難しい問題)にチャレンジしていく必要がある。
どちらのタイプが合っているか
これは正解不正解はありません。
例えば小学生の教育で圧倒的なシェアを獲得している公文はスライム理論です。
とにかく量をこなす事でレベルアップを図ります。
実際公文をやっていた子は計算スピード,漢字,知識問題などで圧倒的な差が生まれる事が多いですね。
一方,受験指導に力を入れている進学塾はサイヤ人理論の方が多いようです。
やはり入試問題をガンガン解かせてレベルアップを図るのはわくわく感もあって楽しいですからね。
大切なのは,どの時期に,どういう目的で,どういう指導を与えるか,です。
いくら小学生に人気があるからと言って,中学受験では公文は太刀打ちできません。
いくら受験生だからと言って,実力不相応な子に入試問題を解かせても,解けずに打ちのめされて終わりです。
コツコツタイプならスライム理論
何事も1つずつ完成させていきたいコツコツタイプならスライム理論がいいでしょう。
一つずつ小ステップでレベルアップしていくのです。
急な上昇は目指しませんが,コツコツ続けていくことで,大きな上昇も可能です。
負けず嫌いならサイヤ人理論
サイヤ人は強い敵と出会う事を楽しみにしています。
負けても諦めません。
勝つためにさらに過酷な訓練をして挑みます。
傷つけば傷つく程強くなる,それがサイヤ人です。
そして意外と子どもにもそういう負けず嫌いな所があるものです。
それを利用してPHIではこんな宿題の出し方をすることも。
「同じ単元だけど,こっちが簡単な宿題で,こっちがちょっと難しい宿題。難しい問題の方をやってこれたらカッコイイんだけど,まーちょっと難しいし,諦めて簡単な方をやって来てもいいよ!」
子どもによってアレンジしますが,こんな感じで刺激すると,
「できるもん!やってくる!」
みたいに言い出します(笑)
時と状況に合わせて使い分ける
もちろん気の弱い子もいますので,本当に実力不相応なのか,それとも単に甘えてるだけなのかは見極めて,スライム理論とサイヤ人理論,どちらを使うかを決めていく必要があります。
いずれにしてもレベルアップは子どもにとって楽しいものです。
ただし,ゲームと違ってレベルアップした事がわかるファンファーレは流れてくれません(笑)
ファンファーレを流してあげるのは親の役目です。
頑張ったなと思う時には大いに褒めて,ファンファーレを与えてあげて下さい。
ラスボスは誰か?
最後に重要な注意点を。
親自身が魔王やラスボスになってはいけません。
よくいらっしゃるんですよ。
親がレベル不相応な問題を子どもにぶつけて叩きのめしているケース。
この理論の元となっているドラゴンクエストもドラゴンボールも,レベルアップしていく過程が楽しいのです。
大切なことなのでもう一度。
レベルアップしていくから楽しいのです。
親自らが登場人物となって,子どもと対峙してはいけません。
まして子どもを叩きのめすような事をしてもいけません。
ゲームメーカーになったとしても,それを子どもに悟られてしまうようでは子どもも面白くありません。
あくまで親は裏方,子どもが主人公。
子どもが楽しめるようにバックグラウンドで支えて応援する。
「あ,今はスライムと戦ってるんだなー。」
「あ,今日はサイヤ人になってるのかなー。」
こんな感じで見守って,
時々ファンファーレを鳴らしてレベルアップを褒めてあげる。
自立させるならこのぐらいが丁度いいんです。
ぜひあなたも一緒に勉強を楽しめるようにしながら,子どもを見てあげて下さいね(^^)/
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