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机の上の汚さと学力は関係がない!
学習法診断をしていると、よくこのような話を聞きますが、実は机の汚さと学力はあまり関係がありません。
東大生になった子の机も何回も見てきていますが、綺麗な子の方が少ないくらいです。
私の弟とか。
勉強ができるかできないかは、頭の中でどう整理されているか、で決まります。
頭の中の整理は片付けとは違います。
記憶をお片付けをしましょうとは言わないでしょう?
オンライン授業は基本的にご家庭の勉強スペースで行うため、塾に通っている子よりも、普段の家での様子、机回りの様子が見えやすくなります。
そのため、部屋に関する相談を受けることもしばしば。
特に中学受験生が多いですね。
今回はそんな部屋や机の様子の実態から、子どもの学力との相関性に関するお話をしましょう。
片づけができないのは親のせい?
実は子どもが片付けできるかどうかは、親がどう接するかで決まります。
これに関しては、外的要因はあまりありません。
親が片付けられないから子どもも片付けられない、わけではありません。
親が片付けできると、子どもはかえって片付けない子になるのです。
自分で片付けをする必要がなくなってしまいますからね。
そして親が片付けをできないと、子どもも片付けできない子になります。
片付けなくても、困っていませんからね。
綺麗である必要がないのです。
親が片づけられる
⇒子どもは片づけられなくなる
親が片づけられない
⇒子どもは片づけられなくなる
「どっちも同じじゃないですか!」
そう、どちらも一緒、どちらも関係ない。
親が片づけられても片づけられなくても、子どもは片づけられなくなる。
親の片づけレベルはあまり関係ない。
つまり、どちらにしても子どもは片付けができるようにはならないのです。
水は低きに流れるというやつですね。
片付けること自体が面倒だからやらないです。
大人度が試される中学受験とはいえ、まだ小学生ですから。
だから、片づけられないことを気にすることはありません。
大切なのは、そこから子どもに何を学ばせるか、です。
これはファイのオンライン授業の理念と同じですね!
子どもが片付けるようになるのはどういう時?
放っておけば片付けられない子になりますが、ここにあるものが加わると、子どもは片付けができるようになります。
それは、やらざるを得ない状況に追い込まれている時。
もしくは片付けしている状態に快感を覚えている時です。
子どもの快感は褒めることで簡単に与えられます。
つまり、片付けたことを褒めてあげれば、片付けられるようになるのです。
逆に言えば、片づけを褒めて来なければ、片付けられない子になる、という事です。
実はこれ、中学受験を経験している子の方が、習慣づけやすいのです。
日頃から大量の教材を扱っていますからね。
必然的に最低限のレベルが底上げされるのです。
やらざるを得ない状況に追い込む
⇒片づけるようになる
片づけに快感を覚える
⇒片づけるようになる
学力と片付けの関係は?
中学受験では、塾によっては学力と関係するから綺麗にしておくように、と言われることもありますが、実は学力は掃除ではなく勉強するかしないかで決まるため、片付けとは関係がありません。
「机の上が汚いと勉強できないのではないですか?」
いいえ、そんなことはありません。
勉強する場所が机とは限らないからです。
リビングかも知れませんし、図書館や塾かも知れません。
教材の上に教材を敷いて勉強する子もいます。
そこで勉強できるかどうかは本人が決めることなので、机の上の綺麗さと学力は何も関係がないのです。
机の上が汚い子はどう対処すればいい?
親が片づけてしまうのは、やめた方がいいでしょう。
親が片付けてしまうと、いつまでたっても自分で片付けられなくなります。
また、リビングで勉強しているのであれば、机は物置でも問題ありません。
机を片付けるより、リビングを常に勉強しやすいようにしておいてあげる方がいいでしょう。
勉強ができない子の机の特徴と対策
未実施教材タワー
実は机の汚さと学力が連動してしまうケースがあります。
それが、未実施の教材で机が埋もれて汚くなっているケースです。
よくあるのは以下の通りです。
- チャレンジやZ会、学研などの通信教育をやってはいるものの、やらない部分が多すぎて、机に山になっている。
- 公文のプリントがやらずにたまっている。
- 塾の教材が沢山あり、やらずに机に積もらせている。
- 問題集や参考書など、どれも中途半端で山になっている。
これに該当する子は例外なく勉強ができません。
どうしても限界ができてしまい、ある一定以上の成績には伸びていかないのです。
理由は簡単。
消化不良を起こしているからです。
やらなきゃならないという気持ちだけ先行して、こなす量がついて行っていないんですね。
特に使っていない教材が多いケースは、親の気持ちだけが先走ってしまっている場合がほとんど。
伸びの限界値は、やってある問題のレベルまで、です。
例えば基本問題までしか解いていない状態が多ければ、どれだけ頑張っても基本レベルまでしか解けません。
標準レベルまでしかやってない子は標準レベルまでしか解けません。
応用レベルまでやっている子は…
という子はまずいません。
もし応用レベルしかやらずに他を捨てているとすれば、それは天才のレベルなので、机の上の汚さと学力は連動しません。
本当に応用までできる子は消化不良なんて起こしませんから。
むしろ標準までやっている子の方が怪しいですね。
おそらくちょっとかじってわからない所は答えを書いて放置、でしょう。
この場合は未実施教材を処分するところから始めた方がいいでしょう。
「そんな…まだやってない教材を捨てるなんて勿体なくてできません!」
学習法診断でもこう言われることが多いのですが、現時点で未実施のまま残っているという事は、おそらく今後もやりません。
さっさと見切りをつけて捨ててしまうか、いつどう使うかを明確にするべきです。
なお、オンライン授業では、全て捨ててリセットしてもらいます。
冗談ではなく本当に。
親がこういうしょーもない勿体ない精神を持っているから、必要ない勉強も捨てられないのです。
何をやるべきか、明確にわかっていれば、いらないものがハッキリとわかるはずです。
たかだか数万円の教材費のために子どもの可能性を捨てるのか、どちらが大切かは明白でしょう。
四次元ポケット
机の上だけではなく、引き出しの中も重要な要素の一つです。
机の引き出しに誘惑となるものが入っている子は伸びません。
具体的には
- スマホ、タブレット
- ゲーム
- マンガ
- お菓子
- その他、子どもの誘惑になる趣味のもの
引き出しは机で勉強する子にとって、都合のいい隠し場所になってしまうのです。
そしてこれらは目に入ると勉強中の思考を邪魔します。
そのため、机で勉強させるなら、引き出しは使用しない方がいいでしょう。
オンライン授業では、どうしてもこそこそ隠して遊んでしまう子は、釘打ちしてもらっています。
もちろん強制執行ではありません。
予めルールとして親子で取り決めをしてもらい、その上で約束を破れなかった場合は、親子了承の上、封鎖してしまいます。
それぐらい引き出しの魔力は強いんですね。
なお、鍵付きの引き出しがついているものもあると思いますが、鍵は外すか、親が預かるようにしておいた方がいいでしょう。
「子どもにもプライバシーがあった方がいいのでは…?」
プライバシーを侵害しろとは言っていません。
それは鍵がついているかどうかではなく、親が倫理的にどう解釈するか、ですからね。
引き出しにしまっている子は、目の前にあると気になってしまう、もしくは隠している事が多いので、引き出しを開けたら最後、勉強には戻ってきません。
取っておくなら、机の引き出しや棚以外の場所にしまうことにし、机には勉強に関わるもの以外置かないようにする方がいいでしょう。
リビングで勉強できる子に優秀な子が多いのもこれが関係しています。
引き出しがそもそもないことが多いですからね。
秘密基地
親には見せられない。
断固拒否!
みたいな部屋。
これは非常に危険です。
何をやっているかわかりません。
そして大抵ろくでもないことをしています。
速やかに部屋は親と同室にした方がいいでしょう。
兄弟同室でもいいのですが、そうなると遊んでしまってあまり勉強に向きません。
できれば親が書斎化してしまって、親がルールを作り、その中で利用させるようにして下さい。
コレクションルーム
おもちゃやら人形やらを置いている部屋の場合、できればカーテンなどを使って見えないように仕切りをして下さい。
雑然としているものが目に入る状態だと、集中力が途切れやすくなります。
仕切るだけでは遊んでしまう場合は、子ども部屋はコレクションルームと割り切って、リビングに勉強スペースを確保するようにして下さい。
片づけから勉強!はやめた方がいい
「机が汚すぎて、全く勉強スペースがありません。そのため、まず片付けから入らなければならず、なかなか勉強をスタートできないのですが、どうすればいいでしょうか。」
机で勉強するために、まず片付けから入る子がいますが、この習慣はやめた方がいいでしょう。
大抵の場合、勉強を始める前に誘惑に負けて脱線していきます。
結局いつまでたっても勉強が始められなくなるのです。
勉強をする場所は最初からすぐに勉強できる状況にしておく。
これに関しては、親が机以外にそういう環境を作ってあげれば問題ありません。
やりづらいと思うかも知れませんが、勉強をしようと思った時にすぐに勉強できることが大切なのです。
勉強ができる子の机のまとめ
勉強ができるかどうかと、机の綺麗さはあまり関係がありません。
大切なのは3点。
勉強したいと思ったときに、すぐに勉強できるかどうか。
視界に入るものによって思考が邪魔されないかどうか。
集中して取り組める環境かどうか、です。
この条件さえ満たしていれば、場所はリビングでもトイレでもどこでも構いません。
よって、そういう場所さえ確保できているのであれば、机の上は汚くても問題ない、ということです。
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「机の上が汚いから頭の中も整理できないのよ!」