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ペットボトルから気象の原理は学べる
天気の単元は丸暗記不要!
天気は身近な理科の代表ではありますが、その仕組みは複雑で、意外と理解が難しい。
覚えることも多く、計算問題もあるので苦手!
そういう子が結構います。
でも気象の実験は家でも簡単にできますし、実際に見て感じることができれば、理屈の理解はそれほど難しくありません。
そして実は覚えることもほとんどないのです。
複雑な気がしますが、ほとんど共通の基本原理で説明できてしまうので、根本原理さえ理解してしまえば、楽なんですね。
今回はそんな天気の簡単実験についてお話しましょう。
⇒ 桜蔭中でも出題されました!
ペットボトルの中に雲をつくる実験方法
よくテキストにある雲を作る実験は、丸底フラスコを用意して、ピストンをつなぎ…
と実験装置を使った実験が書いてあります。
しかしそんな大げさな装置を用意しなくても簡単に雲を作れるんですね。
実際に塾生がやってみましたので、それをご紹介しましょう。
まず、水を少しだけ入れた2Lぐらいのペットボトルを用意します。
形が変わりやすい方が実験しやすいので、四角い水のペットボトルがいいでしょう。
水を入れて準備したら、ふたを締めてシャカシャカ振り、水をペットボトル内側全体につけます。
次にペットボトルの上に乗ります。
この時、ぐりぐり踏みつける必要はありません。
ただひたすら静かに乗るだけ。
実験してくれた塾生は小学5年生の女の子なので、重さはそこまで必要ありません。
大人が乗っても、勢いよく飛び乗ったりしなければ破裂しないので、安心してゆっくり乗って下さい。
乗ったらこのまま静かに1~2分ほど待ちます。
時間が経ったら、パッと速やかに降ります。
転ばないように、十分気を付けて下さい。
すると上の写真のようにペットボトルの中が白く曇ります。
これが雲です。
飛び降りた瞬間にペットボトルが弾んでしまうので、撮影は難しいですね(^^;
そういうときは、スマホのスーパースローカメラの機能を使うといいでしょう。
写真だとボケて見えにくいのですが、雲が出来る瞬間がちゃんと写っていますね。
飛び降りた瞬間が一番白く曇りますので、見逃さないようにして下さい。
降りてからすぐ撮った写真がこちら。
もう結構薄くなっていますね。
大体5秒から10秒くらいで消えてしまいます。
もしうまくいかなかったら、線香の煙を少し入れて見て下さい。
線香は100均のでもいいですし、蚊取り線香でも構いません。
タバコの煙でも大丈夫ですが、子どもへの影響を考えるとおススメ出来ません。
また、あまり何度も繰り返すとペットボトルの形が戻りづらくなり、雲が出来にくくなります。
場合によっては破損して水が漏れることもあるため注意して下さい。
考えて欲しい気象現象
実験をして雲ができること確認したら、以下の点について考えてみましょう。
- なぜ少量の水を入れたのか。
- ペットボトルを振って内側全体に水を付けたのはなぜか。
- なぜしばらく乗ったまま待たなければならないのか。
- 雲がすぐに消えてしまうのはなぜか。
- 線香の煙を入れると雲が出来やすくなるのはなぜか。
- 水を入れたのは、ペットボトル内の湿度を上げるため。
- 振ることで水の表面積が増え、蒸発しやすくなるため。
- 乗った時に圧縮されて温度が上がるため、部屋の温度と同じになるまで待つため。
- 膨張して温度が下がり雲ができるが、すぐに部屋の温度と同じになってしまうため。
- 線香の煙が核となって、水蒸気が水滴になりやすくなるため。
子どもと話すときのポイント
初見では難しいかも知れませんが、ヒントを出しながら誘導してあげれば、割と答えにたどり着けます。
そして実験は、本人が興味を持っていればすぐに知識をつなげられるので、理解が速いんですね。
後日この塾生にも気象の入試問題をやってもらいましたが、全部答えることができました\(^o^)/
ちなみに踏んでも雲が出来なかった場合、裏技があります。
これも子どもに考えさせてみるといいでしょう。
要するにペットボトル内の温度を露点に達するようにすればいいのですから…
では最後に実際に桜蔭中で出題された問題を紹介しましょう。
桜蔭中 入試問題:気象
問1 ① イ ② ア ③ エ
問2 黄砂
原理さえわかっていれば、難しくはありませんね。
でも気象を丸暗記で勉強している子にとっては、忘れたら全く手が出せない。
何度解いても覚えられないなら、一つ一つの事象をしっかり理解していく方が頭に残りますし、違う視点からの問題でも対応できるようになるのです。
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天気,気象の単元ではぜひ実際に試して考えさせてみて下さい。
たったこれだけの実験でも,多くのことが学べますよ(^^)/
「娘が塾で天気と気象の単元を習ってきたのですが、何がなんだかさっぱりわからない様子でした。何か理解させるいい方法はありませんか?」