幼児教育は効果ある?
現在多くの塾が低年齢化に走り、幼児教育も非常に盛んになっているため、この手のご相談はよく頂きます。
大切なのは、何を目的として幼児教育をするか、です。
単純に可能性の幅を広げる、学力面を考慮して、という事でしたら、正直あまり変わりません。
しかし英才教育、社会化育成というレベルになると大きく変わってきます。
英才教育をするなら弊害も理解しておくべき
英才教育では早期から、それこそ幼稚園に上がるか上がらないかの年齢から、学力向上のために学習させていきます。
それゆえ何もしてこなかった子に比べると、学校で学ぶことに対する理解力が高くなります。
しかし、同時に様々な弊害もあります。
その最たる例が心の問題。
もちろんうまくいく子はうまくいくのですが、やはりどこか心が偏ってしまう傾向にあります。
ちょっとした事で折れやすくなったり、他人を思いやる気持ちを持てなかったり、そういう傾向が出やすくなります。
これは多くの場合、親が敷いたレールの上を進んで来るだけだったために起こります。
英才教育の場合は目的がハッキリしており、そこへ向かって一直線なため、ふと自分の考えを持った途端、そのレールから外れるか、自分を見失います。
英才教育を否定するつもりはありません。
英才教育を施すなら、心のケアと並行する必要があるという事です。
幼児教育が無駄になるケース
英才教育とまでは行かなくても、小学校に上がる前に様々な経験をさせておきたいと思う方も多いはず。
英才教育がピンポイントな目的を持つのに対して、幼児教育は幅が広く、漠然とした目的になっているため、とりあえず何かやらせてみたいと思う方には丁度いいでしょう。
しかし漠然としているがゆえに、学力面を期待してやらせていると、無駄に終わることが多くなります。
能力の幅を広げられるのは確かですが、使われない能力は淘汰されていきます。
つまり、その能力を活かせる場所も用意しておかなければ、10年後、20年後には、やってもやらなくても変わらないという結果になるのです。
よって、無駄にしたくないのであれば、漠然と様々な習い事をさせるよりも、子どもの資質を見極めるために使い、伸ばせる分野を見つけたら、そこに絞って子育てをしていく方がいいでしょう。
例えば習字、水泳、ダンス、絵画、サッカー、ピアノと様々なものに手を出すのは構いませんが、どれもこれもと要求するのではなく、ダンスがとても楽しそうだと感じれば早々にダンスに絞ってしまう、といった感じです。
最近はあれもこれもできるマルチなお子様が増えていますが、あれはあれもこれもできる環境を用意できるマルチな親だから可能なのです。
あなたがマルチな親であればもちろん構いませんが、そうでないなら、親が用意できる伸ばせる環境に合わせて特化してあげるのがいいでしょう。
親が許容できないレベルまで広げるべきではありません。
結果的にその幼児教育は無駄になっていきます。
幼児教育は社会化のために使うと効果的
先ほどは「やってもやらなくても変わらない」と話しましたが、それは学力面を期待してやらせる場合です。
学力面ではなく、社会化の一環として幼児教育を行うのであれば、とても有意義なものになります。
例えば自然に触れるとか、動物と触れ合うとか、そういう経験ができないような都会のマンションなら、あえてそういう経験ができる環境に放り込んで、実際に触れさせるのは十分効果が見込めます。
大切なのは、とにかく沢山の主体的な経験をさせる事です。
多くの経験をさせることで、子どもが社会化しやすくなり、様々な環境、社会の中で生きていきやすくなるのです。
社会化を目的とする場合、経験の数を増やすことが大切になりますので、一つの習い事に執着しない方がいいでしょう。
もちろん真剣に楽しく打ち込んでいるものがあれば、やめる必要はありません。
しかし楽しくなさそうなら、変えてしまう方がいいでしょう。
ただ、あくまで身近にそういう場がないのであれば幼児教育で経験を稼ぐという方法があるというだけなので、ご家庭で経験を稼げるのであれば、幼児教育をする必要はありません。
幼児教育をしていなくても、経験豊富な子は社会化がうまくいくものです。
幼児教育で失敗してしまった方、今から挽回したい方はファイへご連絡下さい(^^)/
「幼児教育の効果はあるのでしょうか?あるとすればどのくらい早くから通わせた方がいいのでしょうか?」