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親子の駆け引き
「…(いつまで遊んでいるつもりかしら…)…」
「そろそろやめないと言われるだろうけど…まだ終わらないんだよなー」
「…イライラ…」
「早く終わってくれないかなー。そろそろ勉強しないと言われるな…」
「いい加減にしなさい!いつまで遊んでるの!(怒)」
「わかってるよ!今やろうと思ってたんだよ!!!」
このやりとりに心当たりがある方も多いでしょう。
こういう子に勉強させるにはどうしたらいいのでしょうか?
今回は、いつまでもダラダラしている子に時間を意識させる方法について話したいと思います。
ダラダラの3パターン
まずダラダラしているのには3つのパターンがあります。
- ただ単に本当にボーっとしているケース。なんとなく時間が流れているケースもこれにあたります。
- 何かに集中していて時間を忘れているケース。
- 意識はしているけど気が散ってやめられないケース。
状況によって声かけは使い分けなければならないので、一つずつ紹介しましょう。
1.ただ単に本当にボーっとしているケース
1つ目のただ単にボーっとしているケースは、そもそも時間を意識すると言う事を知らない状態です。
この場合、時間を意識させようとしたら、相当根詰めて時間を意識させて訓練していかなければなりません。
こういうタイプの子は、今まで自分で時間を意識する必要がなかった子に多いのです。
大抵の場合、親が指摘をし過ぎているせいですね。
親が意識して指摘していると、子どもは意識する必要がなくなってしまうのです。
よって自分で意識する必要性を感じさせなければ直りません。
こういう場合は、困ろうが何しようがとにかく放っておくに限ります。
「でもそれって、朝でも言わないってことですよね?何も言わないと、平気で遅刻しちゃいますよ…」
いつまでも起こしてあげる訳にもいかないのですから、自立してもらいましょう!
「でも遅刻すると成績に響いてしまうから…」
今なら成績に響くだけじゃないですか。
社会人になったらどうするんですか?
親になったらどうするんですか?
色々な事情がありますから、絶対に指摘するなとは言いません。
しかしのんびりしているのは、育て方の影響が大きいのですから、親が関わり方を変えない限り、一向に変わる日はきません。
むしろお説教する方が可哀そうです。
子どもだけのせいではないのですから。
どうしても指摘するなら、諭して自分で考えさせるようにしましょう。
のんびりな性格も、それはそれでひとつの個性だからいいと思いますが。
2.集中していて時間を忘れているケース。
この場合、今集中しているものが終わるまで待っておいた方がいいでしょう。
時間にルーズという面ではあまり良くないかも知れませんが、じっくり腰を据えて、時間を忘れて集中するのはとてもいい事です。
何かを成し遂げる力がありますからね。
その何かが成績に関する事になればいいのですが、たまたまそれが勉強に向いていないだけです。
こういう子は無理に指摘して時間を意識させてもうざったく思うだけです。
そのあと勉強したとしても大して集中できないでしょう。
とにかく納得いくまで考えて、それから勉強に打ち込んでもらう方がうまくいきやすいでしょう。
そういう事を言っていられない場合は、勉強に集中できる工夫を何かしていくといいでしょう。
集中できる工夫は子どもによって異なるので、その子の個性をよく見て工夫するしかありません。
最近考えられている方法にゲーミフィケーションという手法があります。
これは勉強にゲームの要素を取り入れて、とっつきやすくする手法です。
もちろん欠点もあるのですが、とりあえず集中させるという目的を考えれば十分使えます。
いずれにせよ、指摘しても直らないでしょうから、納得のいくまで考えさせて、納得がいってから勉強してもらうようにした方がいいのです。
入試や試験など、時間制限がある場合は放置する訳にもいかないでしょうが、今学ばせるべきことは何なのか、それを考えて接してあげて下さい。
集中より勉強だと思うなら、中断させて勉強させればいいだけです。
3.意識しているのにやめられないケース
これが一番めんどくさい。
そして一番多いパターンです。
原因はズバリ勉強から逃げているからです。
逃げている以上、無理に机に縛り付けても大して勉強しません。
かといって待っていてもまず勉強しません。
この場合、
- 勉強の始めさせ方を工夫する。
- 勉強に対する意識を変えさせる。
- 誘惑に負けている原因を排除する。
- 環境を変える。
- 諦める(笑)
どれも簡単ではありません。
強いていうなら3番の「誘惑に負けている原因を排除する」事が簡単ですが、強制的に排除すると不満が残り、結局うまくいかない事も多いでしょう。
1:勉強の始めさせ方を工夫する
意外と多い「何から勉強すればいいかわからない」を解決しておくと言う事です。
「何から勉強しよう」ではなくすぐに始められるように計画を練ってしまうのです。
2:勉強に対する意識を変えさせる
地道に子どものレベルに合わせた指導で満足度を上げていき、楽しいと思えるようにしていく方法です。
これは親が褒めまくるのも重要な要素になります。
3.誘惑に負けている原因を排除する
説明不要でしょう。
心を鬼にして、徹底的に行って下さい。
親の甘さは子どもをダメにします。
4:環境を変える
本人が勉強しやすい環境に変えてしまうと言う事です。
例えば、部屋はごちゃごちゃしているとやはり気持ちよく勉強しようという気になりませんよね?
余分なものは一切置かないぐらいの気持ちで変えてしまう方がいいでしょう。
5:諦める
冗談ではなく本気です。
親が期待していまうから言ってしまう訳で、諦めてしまえば言う必要ないじゃないですか。
その方がかえって子どもの自立を促すことにもつながります。
その際、いつか本人が自分から「やりたい!頑張ろう!」と思った時に、空回りさせずに勉強に打ち込めるように布石を打っておいてあげることが大切。
勉強は積み上げで成り立つものなので、やろうと思ったタイミングが遅ければ遅い程、すぐには結果が出ず、いくら頑張っても成績が伸びないというジレンマに陥りやすくなります。
そう思わせないようにする布石が大切と言う事です。
親にしかできないことを考える。
「いつまでゲームしてるの!」
「さっさと勉強しなさい!」
これらの声かけはあなたでなくても言う事ができます。
そんな誰でも言えるような事しか言えないほど、あなたは子どもを見ていないのですか?
そんなことはないはずです。
あなたは子どものことを誰よりも知っている。
誰よりも知っているあなたにしかできない声かけ、それを心がければ子どもは変わっていきます。
時間が自分で意識できるようになると楽ですからね。
根気強くしつけていってあげて下さいね。
もしご家庭で難しいようでしたら、月1万円で声かけのアドバイスをしています。
折角の親子関係を、受験のために失うなんて勿体ないことです。
そんなことしなくても、親子関係が良好な方が成績を伸ばしやすくする方法はいくらでもあります。
親子関係がうまく行っていない方はご相談下さい。
「あーキリが良くないから終わらない…」