子どもをダメにする、言ってはいけない禁止ワード一覧

1 はじめに
2 子どもの意志を尊重する体裁での親の自己実現
3 感情に訴えて子どもをコントロールしようとする行為
4 努力や反省を否定する
5 具体性のない要求・避難
6 根拠のない要求・非難
7 脅しや恐怖による束縛
8 行動の制限・束縛・強要・ペナルティ・脅迫
9 教育虐待をテーマとしたもの・事件

はじめに

実際に子どもへ向けて発しているところを見てきた親のセリフの中で、ほぼ効果がないどころか、逆効果だったものを一覧にしています。

いわゆる親としてのNGワード、禁句、禁止ワードの一覧です。

中には教育虐待に当たるものもありますので、心当たりがある方は十分注意してお子様と向き合うようにして下さい。

繰り返しますが、これらの言葉を常用している親子関係が、成功した例はありません。

むしろ既に親子関係が破綻しているか、まもなく破綻する予兆であると考えるのが現実的です。

当たり前ですが、体罰は問題外です。

心当たりのある方は、ご相談下さい。

そんな手段を用いなくても、子どもを伸ばすことはできます。

こんなことを言われて傷ついた、こんなことを言ってしまっていた、という記憶がある方は、ぜひコメント欄にて教えて下さい。

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子どもの意志を尊重する体裁での親の自己実現

あなたが受験したいって言ったんでしょ！
あなたが〇〇中学に行きたいんでしょ！？
あなたがやりたいって言ったから私は応援してるの。
あなたのためを思って私は頑張ってるの。
お父さんみたいになりたいの？
誰のために頑張ってると思ってるの？

感情に訴えて子どもをコントロールしようとする行為

また私を裏切るのね。
何度裏切れば気が済むの！？
あなたの口だけには何度も騙された。
あなたに一体いくらかけてきたと思ってるの！
どれだけお金がかかってるかわかってる？
あなたにしてきたことは全て無駄だったのね。

努力や反省を否定する

反省の心がない。
反省しているように見えない。
何度もチャンスを与えたのに無駄にしてきたじゃない。
いつも同じことばかり言って、何度も同じこと繰り返しているじゃない。
結果が出てない努力は、努力したって言えるの？
昔からそうだったよね。変わってないね。
こんな成績じゃ合格できないよ？
無駄だから塾やめれば？

具体性のない要求・避難

もっと勉強しなさい！
90点以上を取りなさい！
もっと努力しなさい！
努力が足りないから点が取れないのよ！
買ってあげるから、ちゃんと勉強頑張りなさい。

根拠のない要求・非難

ちゃんと授業を受けていれば点が取れるのは当たり前。
テキストをちゃんと覚えていれば点は取れる。
教科書には基本的なことしか書いてない。
今こうしている間も、みんな努力しているのよ。
なんでこんな簡単な問題ができないの！？
ちゃんとやっているならできないのはおかしいでしょ！
みんなできてるよ？できてないのはあなただけだよ？
私の子とは思えない。

脅しや恐怖による束縛

あなたに今までかけてきたお金を返して。
こんなことならあなたなんか応援するんじゃなかった。時間を返して。
こんな学校に本当に行きたいの？
今のままじゃ合格できないよ？
自分の責任でしょ。勝手にしなさい。好きにしなさい。

行動の制限・束縛・強要・ペナルティ・脅迫

反省文を書きなさい！
ちゃんと謝りなさい！
今日の晩御飯は抜きね！
買ってあげるから、ちゃんと勉強頑張るって約束しなさい。
言い訳するな！
ウソをつくな！
次同じことを繰り返したら、家に入れないからね。

教育虐待をテーマとしたもの・事件

すべてあなたのためだから
塾名が実名で出ている本ですが、フィクションです。現実はこれより泥沼なことは多々あります。徐々にエスカレートしていく部分、その要因をわかりやすく描いていますが、これよりも酷い現実を抱えているご家庭は少なくありません。
母という呪縛娘という牢獄
2018年に実際に起きた事件（滋賀医科大学生母親殺害事件）の犯人である娘の取材を通して事件に至った経緯を描いたノンフィクションです。まさにこの禁止ワード一覧にあるような言葉が乱発されていた環境で育った子がどのような心境から母親殺人に至ったのかが生々しく描かれています。これほど大きな事件にはなっていないものの、潜在的に近い状態にあるご家庭は毎年のように見ていますので、珍しいケースではないでしょう。そしてこのような事件が起きた時、親は決まって「こんなことになるとは思わなかった」と話しています。
東京大学前刺傷事件
2022年に愛知県の名門である東海高校に通う少年が、東京大学前で起こした刺傷事件です。少年は「東大理三合格はおそらく無理だ。それなら自殺する前に人を殺し、罪悪感を背負って自殺しようと思った。」と述べており、学歴コンプレックスがあったことが伺えます。
渋谷母子刺傷事件
2022年に中学3年生の少女が母親を殺すための練習として、渋谷の路上で母親とその娘を包丁で刺した、殺人未遂事件です。事件後に母親は「娘は不登校で、弟はまじめに学校に通っていて、そこで弟の方をひいきしていると思ったかもしれない」「最近は来年の受験に向けて勉強をしっかりやるように問い詰めたり、学校に行けていないことを少し責めたりしていた」「厳しく言った時も言い返すことはなく、淡々と返事をしていました」「私に対する不満を言えずにいつの間にかため込んでいたのかも知れません」と話していました。