目次
ノートの違いが成績の違いを生む
未習単元の自己学習力テスト:数学
今回比較する学習形式は、例題を読んで自分で理解し、演習問題を取り組むというものです。
要するに、未習分野を自分でどこまで開拓できるか、というテストです。
テストしたのは以下の3人。
- 元サピックスで千葉御三家に合格した中1(入会したばかり)
- 元日能研で千葉中堅私立に合格した中1(入会したばかり)
- 受験はせず、小5末からファイに通っている中1:2人
まだ習っていない単元を、例題を元にどこまで理解できるかが問われます。
単純に例題の解き方をなぞるだけだと理解ないところがポイントです。
元サピックスで千葉御三家に合格した中1(入会したばかり)
まずは今日が初めてという子のノートを見てみましょう。
この子は最初どのようなやり方をしているのかを確認し、それから指導を入れました。
指導前と指導後の境目に赤線を引いているので、その前後を見比べると書き方が全く違うことがお分かりになるでしょう。
今までは、ノートはただ綺麗に書くものと思っていたようです。
このノートだと何を考えて次の式にしたのかがわからないのです。
そしてこの子は実際式の扱いは操作として覚えるだけで、理解していなかったため、写すのではなく、操作の理由がわかるように書きなさいということを指示しました。
元日能研で千葉中堅私立に合格した中1(入会したばかり)
こちらに関しては、そもそも丸付けすら怪しい。
そして一見ちゃんと書けているように見えますが、例題,類題に書かれている答えを写しているだけですね。
右側は丸は、暗算で解いたものの、間違えていたので答えを消して書き直し、丸したものです。
目の前でチェックしている時ですらこの解き方ですから、家での勉強などできるわけがありません。
でも恐ろしいことに、本人はこれが勉強だと思っているのです。
では次に1年以上指導している子のノートを見てみましょう。
受験はせず、小5末からファイに通っている中1
これは2人分のノートです。
前者2人と比べても、一目で見てわかるぐらい全然違うノートだという事がお分かりになるでしょう。
何も言われなくても新出事項やポイントを丁寧にチェックしています。
演習問題を解いて間違えていますが、直しもどこで間違えたのか、まで調べています。
丸の数よりバツの中身で差が表れる
よく見てみるとわかるのですが、最初の指導し始めの2人は練習問題を解けているのです。
解けているならいいじゃないかとお思いになるでしょう。
しかしすぐにその差はハッキリと表れました。
ある程度自分で例題、類題を練習したところで問題を出しました。
「次数って何?」
「係数って何?」
「これは何次式?」
入ったばかりの2人は、見よう見まねで何となくやり方を真似したら解けたというだけで、本質的な理解は全く出来ていませんでした。
普段からパターンを覚えて解くような指導を受けているとこのようになります。
中学受験あるあるですね。
特にサピックスと早稲田アカデミーは、パターンを覚えさせる典型的な塾なので、それがハッキリ現れやすいのです。
ファイで1年以上指導してきた子はさすがですね。
ちゃんと本質を理解していました。
そのため、いきなり応用問題を解かせてもすぐに理解して解けるようになっていたのはファイで1年以上指導してきた子でした。
もちろんこの子達は決して最初から優秀だったわけではありません。
私が見始めた頃は、小学校のカラーテストですら60点とか取っていましたから。
勉強というのは、丸が多ければいいというわけではありません。
理解の仕方によって、応用力に大きな差が生まれてきます。
よく言われる一を聞いて十を知る力、というやつですね。
この力は丸暗記では育ちません。
考える力をつけるためには、考える環境を与えなければならないのです。
お子様にとって何が得か、冷静にお考えになって下さい。
このまま中学受験に突っ込ませて運よく受かっても、中学に進学して落ちこぼれていくのは目に見えています。
小学生のうちに正しい勉強法を身に着けた子は、中学、高校で挽回できます。
丸暗記が限界にきている方はファイへご連絡下さい。
どんな勉強方法が合っているのか、学習法診断でハッキリさせることができます。