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伸びる子が育つ部屋の条件
部屋で成績が決まる!?
妹や弟がいると、やはり受験勉強に身が入りにくい可能性もあるため、自分の部屋を持たせるご家庭も増えてきますね。
結局はどう過ごすか、なので部屋だけで伸びる子が育つわけではありませんが、伸びる子が育ちやすい部屋には傾向があることも確かです。
今回のご相談者さんは既にファイの会員の方なので、現状の環境は詳しく存じていますが、ここでは妹がいる家庭を想定してお話しましょう。
個室で勉強しない
特に鍵のかかる部屋はよくありません。
中で何をやっているかわかりませんからね。
信じる信じないではなく、まだ子供なんです。
親としての監督責任を優先させましょう。
もし個室を使うのであれば、カギはかけないのはもちろん、基本的にドアは開放しておくルールにしましょう。
エアコンがもったいないと思うかも知れませんが、その際はエアコン代か子どもの学力か、選びましょう。
少年犯罪の統計では、「個室+鍵」が断然多いという結果が出ています。要するに、親が部屋での様子を見られるということは、それだけで大きな抑止力になっているということです。
勉強のみのスペースがある
勉強のみのスペース。
言い換えると他に何も置くことができないようなスペースを用意するということです。
スペース的に難しいと感じるかも知れませんが、工夫次第で十分可能です。
要するに手の届く範囲、視界に入る範囲に勉強に関係ないものがなければいいのです。
完全に覆う必要はありません。
そのスペースでは勉強以外にすることがなければいいのです。
例えばこんなのでも構いません。
amazonから適当に検索して見つけた机ですが、こんなハンドメイドみたいな小さな机でも構わないのです。
広さとか収納だとか、そんなものは一切不要なのです。
ちなみに広さはA4サイズのノートとテキストが広げて置ければ十分。
つまり横幅は60cm、奥行は40cm程度あれば十分ということです。
もっとも最近はオンライン授業の関係でタブレットやパソコンを机の上に置かなければならない場面も増えてきました。
そういう場合は、その分のスペースも確保できるといいでしょう。
もちろん広ければいいというものでもありません。
この机の上には勉強に関係するもの以外、一切物を置かないようにし、壁際や折り畳みなら廊下でも構わないので視界が遮られるところに設置。
勉強に必要なものだけを持ってそこで勉強すればいいのです。
どうしても視界が遮れないときは、パーテーションを使うのも手です。
こんな感じでおもちゃや誘惑の類が視界に入らないように、机の周りを区切ってしまえばいいのです。
机に座って見えないようにすればいいだけなので、1枚ないし2枚で十分です。
なお、色が集中力に与える影響も無視できないため、あまりド派手な色はやめた方がいいでしょう。
家の内装となるべく同じ、もしくは落ち着いた色合いがオススメです。
大切なのは机や椅子ではない!
もちろん机や椅子も大切な要素ではありますが、どんなに機能的な机、どんなにいい椅子であっても、散らかっていたり、埋もれていて使えなかったりすれば全く意味がありません。
本当に大切なのは、勉強しようと思った時にすぐに始められる環境。
そういう意味では何も置かないこと。
何も収納しないことの方が重要なのです。
これができる人に初めて机や椅子の機能が活きてきます。
今本当に大切なのは何なのか、何を優先して勉強空間を作り上げるべきなのか、よく考えて部屋づくりをするといいでしょう。
趣味は家族との共有スペースに
趣味は勉強スペースとは別の場所にまとめておきましょう。
リビングで勉強しているのであれば,部屋にしまっておくのもいいでしょう。
勉強を部屋でするなら、パーテーションで区切った場所に置いておくか、リビングに持ってきてしまいましょう。
勉強とそれ以外の時間を空間で分けることにより、子どもはメリハリをつけられるようになります。
つまり、勉強部屋にテレビやパソコンなんていうのはもっての外なのです。
スマホを持ち込むのもよくありません。
そういう中毒性の高いものは親の目の届くところにのみ置いておきましょう。
家族でテレビやゲーム、パソコンの断線式をやる家庭が見られますが、中毒を断ち切るという意味ではありです。
しかし、受験はゴールではありません。
断線して離れても、終わったら戻るんだ!と思っているようでは、受験後の反動が大きくなります。
受験で大切なのは、合格することだけではないはずです。
会話が出やすい環境を確保する
受験というのは孤独な戦いです。
しかし、だからといって1人でいる時間を与えるのがいい訳ではないのです。
やはり家族との時間は大切。
そしてそこで学ぶことも受験勉強以上に大切。
くだらない雑談だっていいのです。
話せる環境を整えてあげましょう。
例えばテレビは家族で楽しめるものを見る。
趣味をリビングに持ってくるといいのもそのためです。
勉強の合間に少しでも共有する時間を取れればいいのです。
少なくとも引きこもり状態にはしないようにしましょう。
家族との会話の数と成績の関係も研究により認められています。最も会話だけではなく、内容も重要になってきますが、話す家庭と話さない家庭の子どもの差は明らかだと言われています。
騒音が少ない
騒音とは言っても、集中力を妨げるもの全般です。
親兄弟の叫び声、近所の生活音、人の声、テレビの音、大きな足音、選挙カーなどの放送も騒音です。
勉強している最中にむやみに話しかけたり、うろうろするのも騒音です。
ここはさすがに家族で協力してあげましょう。
とはいえ、小さな妹がいるとそうもいきません。
そういう場合は、以前も紹介したノイズキャンセリングヘッドホンという便利なアイテムがあります。
そういう文明の利器を使ってもいいでしょう。
集中できる場所を見つける
最後の手段としては、どこでもいいので集中できる場所を見つけることです。
集中さえできれば玄関でもベランダでもどこでもいいのです。
折り畳み机ならどこでも移動できるので、あちこち移動しながら集中できる場所を探すのもいいでしょう。
ただし、密室になるトイレなどは不可です。
それでも見つけられなければ?
もし最悪自宅に見出せないのであれば、図書館なり塾なり、外に見つけましょう。
小学生、中学生ぐらいまでならできれば家で見つけられるのが一番いいのですが、ないのであればしょうがありません。
中3から高校生ぐらいになれば、外でやるのもいいでしょう。
なお、音楽を聴くという方法は、空間演出ではアリです。
もちろん音楽は選ばなければなりませんが、騒音が邪魔するなら、音楽で打ち消すことができます。
音楽については別の記事で紹介しましたので、そちらもご覧下さい(^^)/
「いつもお世話になっております。いよいよ本格的な受験勉強が始まっていくと思いますので、子どもに部屋を与えようと思うのですが、どういう部屋にしたらいいのでしょうか。ただ部屋を与えても趣味の部屋になって勉強しなくなっては困るなぁと思っています。何かいい案があれば教えて下さい。」
東京都 小5母