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子どもの睡眠時間は何時間取ればいい?

子どもの睡眠時間

学校から帰るとすぐ寝てしまう

お母さん

「学校から帰って来ると、疲れたといってすぐに寝てしまい、そのまま食事の時間まで起きてきません。そして食事を食べるとお風呂に入ってそのまま寝てしまい、全然勉強しないまま一日が終わってしまいます。最近では塾に行く時間すら寝過ごし、慌てる様子もなく平然と遅刻していきます。本人は塾では寝てないと言っていますが、本当に寝ていないのか怪しいものです。こんな状態でいいのでしょうか。」

東京都 私立の中2母 トミーさん

最近は新型コロナウイルスのために部活動も短くなり、完全下校もかなり厳密に守られるようになってきましたね。

しかしそれでも部活がキツイ学校では変わらずやっているところもある様子。

そんな部活だと、どうしても体力的にもキツくなって、家に帰るとずーっと寝ているだけという子どもも少なくありません。

最もこの相談者さんの場合は私立中へ進学しているため、高校受験はありませんし、大学もエスカレーターで行けます。

塾には一応通っていますが、学校の補修的な位置づけなので、そこまでガッツリはやっていません。

これが公立中となれば、このままじゃマズいだろ、という事になりますが、エスカレーターの私立中ならそこまで気にする必要はないでしょう。

そんなことよりも成長が大切ですからね。

しかし公立中にお通いの方ならそうもいきません。

これら睡眠についての相談も春から夏ごろにかけてよく受けるのでお話しましょう。

結論から言ってしまえば、これは勉強云々の問題ではなく、睡眠の問題です。

昔は四当五落と言って、4時間睡眠で頑張れば受かるが、5時間寝てたら落ちる、と言われていましたが、今は脳科学的にもそんなことないことがわかっています。

極端な話、睡眠がその日一日の活動を決めるといっても過言でもないのです。

よって、勉強よりも睡眠の質を向上させた方がいいということです。

そこで睡眠についてお話していきます。

睡眠時間

適切な睡眠時間というのは人により様々ですが、大体6時間から9時間くらいがいいそうです。

もっともこれはそれぐらいがいいと証明されたわけではなく、成績がいい子を見てみると、6~9時間寝ている子が多かった、というだけの話。

実際に6~9時間寝かせたからといって、成績が上がるとは限らないのです。

結論から言ってしまえば、何時間寝たか、ではなく何時間が合っているのか探す必要がある、ということです。

レム睡眠とノンレム睡眠

人の眠りというのは、レム睡眠とノンレム睡眠が交互にやってくることで成り立ちます。

睡眠の種類
  • レム睡眠
    身体が眠っているのに、脳が活動している状態。急速眼球運動(Rapid eye movement)が起こっている。夢を見ているのはこの睡眠時。
  • ノンレム睡眠
    ぐっすりと寝ている状態。睡眠の80%はこちらの睡眠。大脳が発達した哺乳類と鳥類のみに見られる睡眠。

人は寝ると最初の3時間で一気に深いノンレム睡眠に落ちていきます

この3時間で脳の回復、免疫作用、ホルモンの分泌、体力の回復などが強く働くことがわかっています。

つまりこの最初の3時間はどれだけ睡眠時間を取れなくても絶対に確保しなければならない睡眠時間、と言う事です。

そしてこの3時間をしっかり深い眠りにできるかどうか、が睡眠の質を左右する大きな要因となります。

ちなみに居眠りのほとんどがこのノンレム睡眠です。

回復力が高い睡眠なので、軽い昼寝や居眠りは目覚めが良くなります。

逆にしっかり寝入ってしまうとなかなか起きられなくなります。

3時間以降の睡眠は、約90分置きにレム睡眠がやってきます。

この約90分置きというのがポイントです。

レム睡眠は眠りの浅い睡眠なので、目覚めがよくなるのはこのタイミングで起きたときです。

つまり90分の倍数の時間で目覚ましをかければ起きやすいという事です。

例えば12時に寝たとすれば、3時、4時半、6時、7時半が起きやすい時間と言う事になります。

よく「私は10時間寝ないと寝た気がしなーい!」という方がいらっしゃいますが、睡眠障害か、起きたくないか、思いこんでいるだけの人がほとんどでしょう。

欲望ではなく、純粋に起きやすい時間を探せば大体上記のようになるはずです。

もちろん個人差はあるので、自分に合う時間を探しましょう。

睡眠は3時間で十分?

では睡眠は3時間で十分なのかというとそうではありません。

3時間以降の睡眠でも体力や脳の回復が完璧ではない事があります。

それを回復させていく重要な役割があります。

しかしそれも長ければいいという訳ではありません。

寝る時間が長くなると、今度は寝疲れを起こします

いくら寝ても寝足りないというのは大かたこのパターンです。

起きやすいタイミングでパッと起きるようにすると解決する事も多いですよ。

6~9時間が最適な時間

では結局のところどれくらいの睡眠時間を取るのがいいのでしょうか。

色々な県で睡眠時間と学力の関係を調べた調査結果があるのですが、大体6~9時間睡眠のあたりに学力が高い子が集まっているようです。

でも実はハッキリとした相関性がある訳ではありません。

単純に生活リズムが6~9時間の子が一番多いために成績がいい子もそこに集まっただけかも知れません。

しかし睡眠時間が5時間を切ったり、10時間を超えたりすると、明らかに学習効率が下がってくる事はわかっています。

寝だめはできないの?

できません(笑)

人は一日が終わり、夜遅くなってから眠りにつきます。

その最初の3時間までに深い眠りが来て、徐々に浅い眠りになっていきます。

この最初の深い眠りが脳と体を回復させる一番重要な眠りです。

この眠りは何時間まとめて寝たからと言って、何時間も回復が続く訳ではありません

人によって多少違うものの、概ね最初の3時間だけです。

よって「今日は夜遅くまで起きてなきゃいけないから、いつもより2時間多く寝ておこう!」という事をしても、意味がないのです。

時間の無駄遣い、むしろ寝疲れを起こすだけです(笑)

どうしても眠い時は?

寝溜めではなく、睡眠の補充をする方がいいでしょう。

ようは昼寝・仮眠です。

昼寝は意外と馬鹿にできませんよ?

シエスタといって、昼寝の文化も存在しますし、最近は昼寝を休息の一環として取り入れている学校や企業も存在します。

深い眠りに落ちる程の睡眠にはなりませんが、10~30分程度の睡眠でも脳は回復します。

この脳の回復というのが重要です。

体力勝負の体メインの仕事の場合はそうもいかないかもしれませんが、頭が起きていれば活動する事はできます。

ただ、これもいくらでも取ればいい訳ではなく、もし昼に深い眠りについてしまうと、今度は夜に深い眠りにつけなくなります

そうすると夜の睡眠時間をいくら確保してもちゃんと眠れないという事態になりかねません。

下手をすると年中時差ぼけ、みたいな感じですかね。

昼寝はあくまで短時間、30分以内にとどめておくのがいいと言われています。

起こすよりも起きられる工夫

毎朝子供が起きないと困っている保護者の方も多いと思います。

力ずくで起こすのではなく、なるべく自然に起きられる生活習慣を探して見る事が、本当の学力向上につながってくるのではないでしょうか。

睡眠時間を管理できる人は時間を制する

睡眠をコントロールできるようになるように、応援してあげて下さいね。

もしご自身で判断がつかなければ、ファイがお子様の生活に合わせて睡眠についてアドバイスすることができます。

睡眠と同じように、日々のちょっとした生活の悩みを解決することで、成績にも影響を及ぼしてくるものです。

月1万円から利用できますので、ぜひご利用下さい。

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