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佐藤ママの小学校入学前準備は危険!?幼児教育の効果を最大限に活かす方法

佐藤ママの小学校入学前の準備

幼児教育は効果ある?

お母さん

「幼児教育の効果はあるのでしょうか?あるとすればどのくらい早くから通わせた方がいいのでしょうか?」

現在多くの塾が低年齢化に走り、幼児教育も非常に盛んになっているため、早期教育関連のご相談はよく頂きます。

大切なのは、何を目的として幼児教育をするか、です。

単純に可能性の幅を広げる、学力面を考慮して、という事でしたら、正直あまり変わりません。

しかし英才教育、社会化育成というレベルになると大きく変わってきます。

英才教育をするなら弊害も理解しておくべき

英才教育では早期から、それこそ幼稚園に上がるか上がらないかの年齢から、学力向上のために学習させていきます。

それゆえ何もしてこなかった子に比べると、学校で学ぶことに対する理解力が高くなります。

しかし、同時に様々な弊害もあります。

その最たる例が心の問題です。

もちろんうまくいく子はうまくいくのですが、やはりどこか心が偏ってしまう傾向にあります。

ちょっとした事で折れやすくなったり、他人を思いやる気持ちを持てなかったり、そういう傾向が出やすくなります。

これは多くの場合、親が敷いたレールの上を進んで来るだけだったために起こります。

英才教育の場合は目的がハッキリしており、そこへ向かって一直線なため、ふと自分の考えを持った途端、そのレールから外れるか、自分を見失います。

また、一般的な結果のみを求めて、中身のプロセスがおざなりになった場合も同じようなことがおきます。

例えば佐藤ママの「小学校へ上がる前に足し算をできるようにしておいた方がいい」というのも同じです。

それ自体がウソだというわけではないのですが、足し算をできるようにするために、公文式や七田式といったドリルでパターンとして覚えてしまうやり方をしてしまうと、足し算の原理が理解できずにつまづいていくことがあります。

お母さん

「先生、何言ってるんですか。足し算なんて結局覚えた方が早いですし、原理だって後からでもすぐ理解できるじゃないですか。」

もっともな考え方ですが、みな同じことを考えて失敗していくのです。

ここで一番危険なのは、覚えることが勉強だと思い込ませてしまうことなのです。

最初にその考え方を身に着けて小学校へ上がると、知っているからできると調子に乗ってしまい、途中で路線変更が難しくなってしまいます。

つまり、考えなくなってしまうのです。

可能性の幅を広げるためといいつつ、親の視野が狭くなってしまうのはいかがなものでしょうか。

英才教育を否定するつもりはありません。

しかし英才教育を施すなら、その教育の根幹となる部分を外さないようにし、心のケアと並行する必要があるということです。

幼児教育が無駄になるケース

英才教育とまでは行かなくても、小学校に上がる前に様々な経験をさせておきたいと思う方も多いはず。

英才教育がピンポイントな目的を持つのに対して、幼児教育は幅が広く、漠然とした目的になっているため、とりあえず何かやらせてみたいと思う方には丁度いいでしょう。

しかし漠然としているがゆえに、学力面を期待してやらせていると、無駄に終わることが多くなります。

能力の幅を広げられるのは確かですが、使われない能力は淘汰されていきます

つまり、その能力を活かせる場所も用意しておかなければ、10年後、20年後には、やってもやらなくても変わらないという結果になるのです。

よって、無駄にしたくないのであれば、漠然と様々な習い事をさせるよりも、子どもの資質を見極めるために使い、伸ばせる分野を見つけたら、そこに絞って子育てをしていく方がいいでしょう。

例えば習字、水泳、ダンス、絵画、サッカー、ピアノと様々なものに手を出すのは構いませんが、どれもこれもと要求するのではなく、ダンスがとても楽しそうだと感じれば早々にダンスに絞ってしまう、といった感じです。

最近はあれもこれもできるマルチなお子様が増えていますが、あれはあれもこれもできる環境を用意できるマルチな親だから可能なのです。

あなたがマルチな親であればもちろん構いませんが、そうでないなら、親が用意できる伸ばせる環境に合わせて特化してあげるのがいいでしょう。

親が許容できないレベルまで広げるべきではありません。

結果的にその幼児教育は無駄になっていきます。

足し算、引き算の理解のさせ方

では学習面を期待せず、足し算、引き算を理解させるにはどうすればいいでしょうか。

3歳児の実例があるので紹介しましょう。

この子は特に英才教育や先取学習はやらせていません。

しまじろうなどの教材で学ばせてきたということもありません。

いわゆる幼児教育に関しては無課金の子です。

この子の家庭では、日常的に

お母さん

「いくつ欲しい?」

「何個ある?」

といった数字を意識した会話を普段からしていました。

しかしこれも数字に強くするために行っているわけではありません。

この子が数字に興味を持ち出し、数を数えるようになってきたから始めただけです。

これを始めたのは、大体2歳半くらいからでした。

すると3歳になる頃には数字を覚えていました。

でもこれは特別早いわけでも何でもありません。

3歳で数字が数えられた子ならいくらでもいるでしょう。

強いていうなら、3歳になった時点で1~10まで数えられるのは、ちょっと早いかな、というぐらいです。

この子は、3歳半になった時には1~100まで、若干言い方を間違える部分はありましたが、ほぼ数えられるようになっていました。

一般的に1~100まで数えられるのは5歳頃からと言われているので、これは早い方と言えるかもしれません。

ここでポイントとなるのは、1~100まで数えられるようにするために教えたわけではないのに、数えられるようになってしまった、ということです。

それでも数えられるようになった理由は単純で、勉強として教えられたのではなく、日常的に使っていただけというこの一点に尽きます。

だから自然と興味を持てて、使うために覚えていったのです。

さらにこの子は3歳半になる前には足し算に興味を持ち始めます

3歳児

「1個と2個で3個」

「2個と3個で5個」

お菓子を並べながら、数を数え始めました。

そこで足し算を教えてみました。

お母さん

「1+2=3」

「2+3=5」

こんな感じで、子どもの数遊びに足し算を交えて話していったのです。

するとある時こんなことを言い始めました。

3歳児

「お母さんに2個あげたー!

このお菓子は全部で7個でした。

そこでこんなことを聞いてみました。

お母さん

「そっかー!じゃあ3歳児ちゃんは何個食べたの?

するとこのように答えたのです。

3歳児

「5個だよ。2と5で7だから。」

そう、これは引き算の原理です。

いわゆる幼児教育は全くやっていませんでしたが、3歳にして足し算も引き算も理解できてしまったのです。

一般的に足し算、引き算ができるようになるのは6歳頃からと考えられているので、これは結構早く理解できたことになります。

英才教育では早くから足し算引き算を教えることもありますが、英才教育なんてやらなくても、日常的に使うことで原理は勝手に理解できるようになってしまうのです。

幼児教育は社会化のために使うと効果的

先ほどは「やってもやらなくても変わらない」と話しましたが、それは学力面を期待してやらせる場合です。

学力面ではなく、社会化の一環として幼児教育を行うのであれば、とても有意義なものになります。

例えば自然に触れるとか、動物と触れ合うとか、そういう経験ができないような都会のマンションなら、あえてそういう経験ができる環境に放り込んで、実際に触れさせるのは十分効果が見込めます。

大切なのは、とにかく沢山の主体的な経験をさせる事です。

多くの経験をさせることで、子どもが社会化しやすくなり、様々な環境、社会の中で生きていきやすくなるのです。

社会化を目的とする場合、経験の数を増やすことが大切になりますので、一つの習い事に執着しない方がいいでしょう。

もちろん真剣に楽しく打ち込んでいるものがあれば、やめる必要はありません。

しかし楽しくなさそうなら、変えてしまう方がいいでしょう。

ただ、あくまで身近にそういう場がないのであれば幼児教育で経験を稼ぐという方法があるというだけなので、ご家庭で経験を稼げるのであれば、幼児教育をする必要はありません。

幼児教育をしていなくても、経験豊富な子は社会化がうまくいくものです。

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