日本初!オンライン授業専門で勝手に勉強する子ができる塾

式か図か:中学受験、算数の特殊算の扱い方

黒板で算数の解き方を説明する子ども

特殊算に決まりはない

中学受験の特殊算では実に様々なテクニックが存在します。

しかもそのテクニックは塾ごとに体系化されており,塾が違うと解き方も違うことはしばしば。

「どの解き方が一番いいの?」

そんな質問を頂いたのでお答え致します。

スピード重視なら断然式!

式でガンガン押せるのであれば,やはり断然式の方が有利です。

式で押すタイプの解き方が多いのは,サピックス,日能研,早稲田アカデミー,くもんといった大手の進学塾。

やはり断然実績も出やすいため,それぞれの塾で確立された方法を教えています。

四谷大塚に関してはその塾の方針によるため,一概には言えませんが,テキスト通り行うタイプの塾では,式優先の塾が多いようです。

最近は人手不足からか,教え方に統一感が無くなってきている気もしますが,それでも式押しという方針はほとんどの先生が共通しています。

しかし欠点もあります。

式が理解できる子はどんどん伸びていくのですが,式に当てはめるだけになっている子は,どんどん脱落していくのです。

どうしても限界が来ますからね。

式を理解できない子は,ティーカップでジュースを飲むようなことをしているのです。

理解を優先するなら図!

式の意味を理解していくことを優先していくのであれば,断然図を用いて解いていく方が有利です。

このタイプの大手の塾としては,栄光ゼミナール,市進学院,Z会,学研,ベネッセがあげられます。

もちろんクラスレベルや先生の教え方に左右される部分もありますので,絶対ではありませんが,受験全体を通じて,先程の塾よりは比較的理解することを優先しています。

先程の塾も決して理解をなおざりにしている訳ではありませんが,塾としての解き方を優先しており,子ども独自の解き方には寛容ではありません。

それに対してこれらの塾は生徒の考えを取り入れる傾向にはあります。

最も受験が近くなるとそんなことも言っていられないような現状がありますが。

数字が見えるようになったら式

特殊算の解き方はいくらでもあることをまとめたノート

これは数字の意味の理解から入った子のノートです。

この子には公式というものを教えていません

表や図から整理して求めるやり方で,公式の意味を理解することに努めていました。

その結果,一般的な特殊算までなら未習でも初見で扱えるようになったため,式で押すやり方を教えました。

これはその最初の段階の時のノートです。

図を書いて整理して解けていますが,「これは式で解けるでしょ」と返信し,立式から解いています。

式が見えてしまえば,このようにスムーズに移行することができます

もちろんまた見え無くなれば,図を重視する方に戻ればいいだけ。

図をまねても意味がない

ここで大切なのは,図をまねても意味がないということです。

それでは公式を覚えるのと何ら変わりはありません

理解を重視して図を用いるのであれば,徹底的に理解にこだわるべきだということです。

ただ図の書き方だけ真似して,「こうやって書けばいいんだ」と教えても,結局図の書き方を忘れたら解けない,ということになってしまいます。

先ほどあげた大手の塾,栄光ゼミナール,市進学院,Z会,学研,ベネッセに通っているにもかかわらず,ただノートを写して,ただ解説を真似しているだけの子が伸びないのはここに原因があることが多いのです。

折角理解を重視する塾にいるのですから,量よりも質にこだわった方が伸びやすいのですが…

確かに質にこだわった結果,量が足りなくなるという事はよくありがちで,それがこのタイプの塾の最大のデメリットにもなっていますが,質をこだわる塾にいながら量を要求して両方とも破綻させるなんて本末転倒です。

どちらがいいか,その答えは子どもにありますから,子どもの様子をよく見て決めてあげて下さい。

よくわからなくなったら学習法診断をお申し込み下さい(^^)/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ABOUT US

1981年生、千葉県出身の学習法診断士。独自の教育論、常識外れの教育手法を用いて、大手進学塾で実績、成績上昇率共にトップを取り続け、個別指導塾、家庭教師でもミラクルと言われる多数の逆転合格を打ち出す。2013年に進学塾PHIを作り、2015年に株式会社学習法指導塾PHIを設立。子供たちを対象とした勉強のやり方の指導を初め、親へも教育に関する子育て指導を実施。教育活動の一環として、高校や大学での指導、セミナー活動、塾や学校の先生など教育者に対するコンサルティング、動物介在教育など、多岐にわたって教育業に携わる。

カテゴリー

著書