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親のサポートが失敗した中学受験の弊害と実例。管理しきれないなら見るべきじゃない!

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中途半端な管理による弊害の例

中学受験は親の受験。

そう聞いたことがある方は結構多いでしょう。

それ自体がいけないわけではありません。

確かに管理する方がうまく行きやすいのは事実です。

しかし、その管理のバランスが偏っていると、後々倒れて起き上がれなくなります

子どもに宿題をやらせたいと思うあまり、計画をビッシリ作成する親。

宿題をチェックする親。

家でも授業をする親。

お子様のことを考えているのはよくわかります。

しかし、それにより盲目になって管理しきれなくなると、いずれ成績は急落します。

ここでは、中途半端な管理が及ぼした弊害について、3つのケースを参考にお話致します。

また、どのような指導をしたのか、実際に行ったオンライン授業についても紹介します。

サピックス+プリバート:宿題のチェック

お母さん

小4からサピックスに通わせています。この地域はサピックスの人気が高く、中学受験を考えている子はほとんどサピックスなのでよく話が入って来るのですが、基本的には親が管理しないとやりきれないとのことでした。入ったのが小4で、この地域にしては比較的遅い方だったため、私も張り切って宿題をチェックするようにしていたのですが、次第に成績が下がっていってしまいました。このままではまずいと思って、プリバートも併用したのですが、全然伸びず、挙句の果てに、先日サピックスの先生に『宿題の管理もできないなら中学受験は諦めた方がいい』と言われてしまいました。どうしたらいいのでしょうか。もう受験は諦めた方がいいのでしょうか。」

サピックス 都内 小5

この子は中学受験の準備は普通な方で、小4のスタートから中学受験の名門、サピックスへ通っていました。

中学受験なら割とどこでも宿題は多いものですが、この子が通っていた校舎は宿題のチェックが厳しいことで有名で、親が宿題を管理しないとやり切れないという話がクラスで出回っているほどでした。

そのため、周りはほとんど専業主婦で、付きっきりになって子どもの宿題を管理するのが普通でした。

しかし、この方は共働きで帰って来る時間も遅く、横について管理するのが難しい状況でした。

そのため、その日やったものを返って来てからチェックして、バツがついているところを翌日勉強しなおしておくように指示。

そしてサピックス準拠の個別指導プリバートでは、先生にできていないところを伝えてし、見てもらうようにしていたそうです。

実はこの子は最初からそこまでいい成績を取っていたわけではなく、中の下くらいの成績からスタートしました。

横についてあげる時間が少ないことから、過度な期待はせずに、学べることを自分で学べるようになってくれればという思いでやらせていたそうです。

それでもやれることはやってあげたいという思いで宿題チェックだけはとしていたのですが、成績は徐々に下落

周りの子と環境が違うだけにしょうがないと思ってはいても、小5で下の下まで落ちてしまい、塾の先生にも管理できないなら中学受験を諦めた方がいいとまで言われ、別の道を探すことにしたところファイを見つけたということです。

日能研:勉強時間の管理

お母さん

小1から日能研に通わせ、勉強するのは当たり前という環境を作って来ました。なので勉強すること自体は嫌がりません。しかし小4くらいから成績が下がり始めて、焦りを感じて勉強時間を増やしたのですが、それでも成績は上がらず、日能研準拠の個別指導であるユリウスを併用することにしました。ところが一時的に上がることはあっても、またすぐに下がってしまい、とうとう先日のテストでは急落してしまいました。一体何がいけなかったのでしょうか…」

日能研+ユリウス 小5母

小学生に入りたての小さい頃から勉強時間を決められて、その時間通りに、言われた通りの勉強をしてきたそうです。

この子は特に反抗することもなく、それが当たり前のこととしてその環境を受け入れてきました。

中学受験ではお馴染みの日能研にも小1から入り、何も疑うことなく中学受験への道を進んでいました。

最初こそうまくいっていましたが、小4、小5と進むにつれて成績が低迷。

次第に焦り、家での勉強時間をどんどん増やしていったそうです。

しかしそれでも成績は上がることはなく、維持したか、一時的に上昇した程度。

そのため日能研準拠の個別指導塾であるユリウスも併用しながら授業時間の確保をすることにしました。

ところがこうなると教育にかける費用が足りなくなってしまうため、働く時間を増やすことにして、塾代を稼ぐようになりました。

すると今まで管理していた子どもの勉強を見る時間が少なくなり、いつ何をやらせるかといった計画が、実際の子どもの生活と合わなくなってきてしまいました。

結果、小5の秋には、何とか保っていた成績が急落

しかしそれでも管理が足りないと思い、分単位で何をやるかの計画を立て、家にいるときはずっと横について勉強をさせるような生活をしていました。

そして迎えた小5の冬。

急落したままの成績は一向に戻らず、クラスも下げられてしまい、疲労困憊

学習法診断に来ました。

この原因も後ほどまとめてお話するとして、次のケースにいきましょう。

早稲田アカデミー+トライ:親が家で授業

お母さん

「ずーっと子どもの横についてママ塾をやってきましたが、突然成績が下がってしまい、パニックになっています。最初は一番上のクラスだったのに、一番下のクラスまで落ちてしまいました。教え方がまずかったのでしょうか。」

早稲田アカデミー+トライ+ママ塾 小6母

この子は早稲田アカデミーと個別指導のトライの併用でほぼ毎日塾へ通い、土日と、平日の塾から帰ってきてから寝るまでの間は横について勉強するという生活をしていました。

親もそのつもりで仕事を調整し、子どもが家にいる時間は極力家にいて教えられるようにし、どうしても難しい日は旦那さんも協力して、どちらかは家にいる体制を作る程の力の入れようでした。

子どもが帰って来ると、まず塾でやったものと宿題をチェックし、横で一緒に宿題を解いたそうです。

そして子どもが詰まるとすぐさま教え、テンポよく解かせることで量が多い宿題も何とかこなしていけていました。

そのおかげか小4、小5と順調に成績は伸び、クラスも上がっていったそうです。

ところが小6で一番上のクラスに上がった時から異変が起き始めました。

今まで通り宿題を見ていましたが、宿題が終わらなくなり、突然の急落

終わり切らないせいだと思い、仕事を削って、さらに料理や掃除といった家事の時間すら削り、横について教える時間を確保するようになりました。

それでも成績が伸びることはなく、せっかく上がったクラスから転落。

しかしそれでも下げ止まらず、算数に関しては一番下のクラスのレベルにまで落ち込んでしまいました。

その落差は偏差値25

4教科偏差値も15近く落ち込んでいました。

最終的にこの状況に見切りをつけて、ファイに問い合わせの連絡が来たのは小6の夏も終わり、もう秋が始まったころでした。

中学受験の管理に失敗した原因

いずれも頑張っていない訳ではありません。

むしろ頑張りすぎともいえる努力でしょう。

しかしそれでも急落という結果を迎えています。

これは偶然ではありません。

誰にでも起こりうる必然なのです。

実際、この手の相談は毎年キリがありません。

その原因は、勉強というものに対する認識の甘さにあります。

お母さん

「中学受験が大変だということはわかってます!だからこうして一生懸命サポートしているんです!」

そのお気持ちはわかります。

だからこそ、子どものためにこれだけ時間を避けるのでしょう。

しかし、そもそも根本がズレているのです。

何のために塾に通わせているんですか?
受験に合格させるため?
成績を上げるため?
勉強させるため?
将来の幅を広げるため?

そんなの全て綺麗ごとです。

子ども自身が通いたいから通う、それ以外は親の自己満足に過ぎないのです。

教えるのも、宿題をチェックするのも、親自身が安心を得るための自己満足に過ぎないのです。

子どもに任せたら心配だから。
塾だけだと安心できないから。
他の子に勝って欲しいから。
どこまでできるようになったのか知りたいから。

それらの不安を払拭したいから自ら手を出さないと気が済まないのです。

きっと「それは違う!」「そうじゃない!」と言うでしょうね。

でもこれを認められなければ、どれだけ頑張っても子どもは伸ばせません

最初の3つのケースの何がいけなかったのか、順番に解説していきましょう。

サピックス:宿題のチェックが失敗した原因

親が宿題をチェックする、ましてそれを自ら計画してお願いするという状況は、受験のプロである先生が、何をやるべきかという判断を殺してしまい、「親が満足するならそれでいいか」という状況を作り出すのです。

つまり、親の分析が原因で塾の先生が手を抜いていたのです。

これは先生に方針を確認してみればすぐわかります。

誰にでも通用するやり方ではなく、自分の子の現状を踏まえた上での方針を話せるかどうか。

そもそもサピックスは受かりたいならついてこい!というスタイルなので、個別に手をかけることは滅多にありません。

だから個別指導を補うためにプリバートがあるのですが、そこに対してやるものを指示していたということは、サピックス側のプランを入れる余地がないことを意味します。

そのため、先生からの報告書はお母さんが指示したものを見ました、というものばかりで、見通しや方針については一切何もない状態になっていました。

さらにこのケース、お母さんが見ているようで見えていないことがかなりあったのです。

実際この子の場合、とても細かくよく見ていました。

ちゃんと出された宿題をどこまで終わらせているのかも把握していましたし、どんな問題を間違えているかも把握していました。

しかし宿題チェックで大切なのは、実施の有無ではないのです。

大切なのはどこができているかではなく、何を学んだのか、です。

丸がついているからできているわけではないのです。

この子は丸がよくついている単元をできていると思い込み、バツがついている単元を選んで教えてもらうようにしていましたが、実は答えを写していただけだったのです。

よくわかっていなかったけれど、丸がないと怒られる。

でも全部丸にすると疑われる。

だから単元でわけて、丸バツを分配していたそうです。

これは学習法診断ですぐに判明し、その場で本人に聞いたところ白状しました。

お母さんは驚愕し、涙を流していました。

今まで自分がしてきたことは何だったのか、と。

日能研:勉強時間の管理が失敗した原因

これは確かに関与できている間はうまくいきましたが、管理できなくなった時点で子ども自身の判断能力は皆無に等しく、言われたことしかできない状況にありました。

つまり子ども自身が何をするべきかわからず、方針を見誤っていたため、成績が下がったのです。

このタイプには共通点があります。

子どもが話す前に親が話し始める。
子どもが親の目を気にして、一回一回見る。
子どもに対して横からこっそりツンツンして促す。
なぜこの問題を解いているのか説明できない。
明日の予定を把握していない。

そして決定的なのが、テストや成績に対して何も思っていませんし、何が悪いのかもわかっていません。

親が満足するように、言った通りやってきただけなのですから。

そして時間と量を重視していたことも急落の要因になっていました。

時間と量だけでは記憶はコントロールできないのです。

そのため、ところてん方式に抜けていってしまい、ただ言われたことを言われた時間に行うだけの状態で、勉強そのものに中身がなくなってしまったために急落を招いたのです。

早稲田アカデミー+トライ:親が家で授業して失敗した原因

親が隣について教えてくれるなら、子どもは考える必要がなくなります。

指導のプロではないですからね。

教えるのと、考えさせるのとでは、スキルがまるで違うのです。

残念ながらこの子も例外ではなく、お母さんは教えているだけでした。

そのため、子どもはお母さんに考えさせるスキルを鍛えていただけなのです。

でも親はテストの最中に横についていてあげられませんからね。

つまり、ずっと張り付いていたことが、返って仇となったのです。

この場合、親の頭の限界を超えた瞬間、急落することになるのです。

手を出さない領域をハッキリさせる

酷な言い方かも知れませんが、素人がプロの領域に手を出すべきではないのです。

プロですら見抜けずに「頑張っているのに何で成績が下がるんでしょうね。」なんていう間の抜けたアドバイスをする先生すらいるぐらいですから。

最近ではAIやシステムに頼っていて、分析すらできない先生も増えていますからね。

そんな現場にいる先生でもできないようなことを、見様見真似でやってもうまくいくわけがありません。

結局、手抜きを見抜けないとわかれば、さらに手抜きをするようになり、急落へとつながっていくのです。

オンライン授業を行ったときの実例も紹介しておきましょう。

親が教えていた子は、解けない時にすぐアピールしてきました。

しかし私はそれを無視。

切替先生

「いくらアピールしても教えないよ。先生が勉強してどうするの?あなたの勉強でしょ。」

もちろん本当に何も教えないわけではありません。

解けない時にどう対処するかを地道に教えていきました。

最初1ヶ月は、

塾生

「先生は何も教えてくれない」

と訴えていました。

学習法診断を行い、現状を全て話し、こうなることは予め全てお話しています。

それでもずっと、

お母さん

「私が教えなくて大丈夫でしょうか。」

と言っていました。

結局教えることが習慣として身についてしまっていたため、中毒のような状態になってしまっているんですね。

こうして半年間自分を変えるために頑張りましたが、残念ながら入試には間に合いませんでした。

しかし第一志望は不合格だったものの、第二志望だった学校には補欠でひっかかり、進学。

この子は入会時に、受験目的ではなく、勉強法の改善を優先することを納得して頂いています。

この受験目的ではない、というのは結構重要なんですね。

受験のための勉強は、受験が終わったとたんにやめてしまうのです。

しかし私は最初から受験目的ではないとハッキリさせているので、親子共に受験が終わった後も勉強を続けていきました

これが結構大きな差になるのです。

みんな受験が終わった後の半年は何も勉強しませんからね。

その間にこの子は受験の時と変わらず勉強を続けているのです。

そしてさらに1年ほどかけて、勉強に対する姿勢を改善していきました。

その結果、中2になった頃には自分で勉強できるようになり、成績も伸びていきました。

中途半端な管理が子どもをダメにする

これらの話、うちの子には関係ない、珍しいケースだと思っていませんか?

いいえ、そんなことはありません。

これらは全て、レアケースでもなんでもなく、中学受験あるあるなのです。

先程の保護者様は決して手抜きをしたわけではありません。

むしろ教育熱心な方だと言えるでしょう。

しかしやはり踏み込んだ管理が中途半端だったため、入試まで引っ張れなかったのです。

もし管理で引っ張るのであれば、働きに何て行かずにずっと子どもを見ていなければなりません。

しかし家事に仕事にと大忙しで、現実問題そこまでできるはずがありません。

力量を超えた管理をしようと思っても破綻するだけです。

だからその道のプロがいるのです。

親は親であり、先生ではありません。

だからこそ、親にしかできないことがあるのです。

それをしっかり活かしましょう。

点数や偏差値といった専門的な分析は塾に任せ、どしっと構えて、子ども本質を見てあげて下さい

自分の子は特別と思いたくなる気持ちはよくわかりますが、根拠もない盲目な期待、自主性を伴わない管理は、子どもの人生を大きく狂わせます。

どうしても塾に任せておけないのであれば、ファイへご連絡下さい。

親として本当にするべきことは何か。

子どもを伸ばすために必要なことは何か。

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