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中学受験:物理現象は携帯のハイスピードカメラで学べる

鷹の狩りをする飛行

物体の落下は子どもには見えていない

中学受験の物理現象は身近なものにどれだけ興味を持って接しているかが問われます。特に公立中高一貫適正検査ではその傾向が強く,いかに身近なものから物事の原理原則を学んでいくかが重要なポイントとなります。

もちろん問題集で出てくる定番のものも多いので,わざわざやらなくてもわかると言う場合は必要ないのですが,実は原理をわからず丸暗記してしまっている所,身近な自然現象で例を説明できないようなものについては,やはり経験しておくというのは大きな布石になるでしょう。今回はそんな物理現象の内,携帯のハイスピードカメラを用いることで身につけられるネタを紹介致します。

自由落下中学生ぐらいになるとジェットコースターにも乗れますし,落ちる時間が長くなると速度も速くなることまで理解できるようになりますが,小学生では速度が速くなるのが見えるほどの物理現象を体験する機会も少なく,徐々に早くなるというのが理解できません。そこで実際に試して欲しいのがスローモーションカメラハイスピードカメラ)です。

スローモーションカメラハイスピードカメラ) というのはスローモーションのように一瞬を切り取り,コマ送りのようにゆっくり再生するカメラ機能です。最近の携帯は安価なものでなければついていると思います。特にカメラに力を入れているソニーiPhoneはついていますので,最近はどなたでもこのスローモーションの世界を楽しめるようになってきました。

高いところから物を落としてみる

高い所とはいえ,危険なほど高い所から落とす必要はありません。写真の例は中学受験の子を教えていた時に実際に試したもので,椅子の上に立って物を落としています。普通の家の部屋なので,高さも天井より低いぐらいです。キャスター付きの椅子の場合は動いてしまう可能性があるので十分注意して下さいね。

今回はスローモーションでも撮影していますが,例として用いた写真は連射機能で撮影したものになります。実際スローモーションの方で撮影した方がゆっくり動いて子どもは感動しますが,連射でも十分コマ送りのような画像を作れるため,こちらを例として用いました。コマ送りで見ると,徐々に加速しているのがわかるため,子どもも身近な物理現象が入試問題と同じなのだということを理解しやすくなります。

また,連射はストロボスコープと同じ効果になります。ストロボスコープというのは,カメラのフラッシュを連続で炊くことで,コマ送りのように見せるものですね。こちらも携帯の機能でできなくはないのですが,私の携帯の標準のアプリではついていなかったので,行う場合は別途アプリを使うことになります。中学生記録タイマーというものを用いますが,これはテープに記録するため,携帯での再現は一工夫必要なため端折ります。

虫の羽ばたきをとらえてみる

これからの季節,虫が多く出てきます。その時にきゃーきゃー騒ぐのではなく,その虫をスローモーションで撮影してみると新たな発見が見えてきます。例えば蝶の羽の付き方。昆虫なので頭・胸・腹のうち,胸についているというのはわかっている子が多いのですが,前の羽と後ろの羽,どちらが上についているかは知らない子が多いようです。これもスローモーションで撮影すると,なぜ前の羽が上についているのかがハッキリとわかります。こうして一度見ておくと暗記ではなく,原理で説明できるんですね。実際中学受験の子に試して見せてあげましたが,ちょっと説明するだけで原理を理解できていました。

雨を撮影してみる

雨の粒と言うと涙のような形をしていると思っている子が多いのですが,これは完全にイメージ。絵本とか挿絵とかでそういうイメージを刷り込まれてきたために起こります。実際は空気抵抗のために小籠包(ショウロンポウ)のように底が潰れて落ちてくるんですね。これもスローモーションカメラで撮影するとみることができます。これを見る時はできるだけ大粒の雨の時がいいため,夕立ゲリラ豪雨のような時にやってみるといいでしょう。空気抵抗で潰れて落ちてきていると言うことがわかると,雨の落ちてくる速度がどうして一定になるのかも理解できます。

ゲームをしている様子を撮影してみる

ゲームでもお手玉でも何でもいいのですが,反射神経を使うものをやっている様子を撮影してみると,物事が起きてから反射するまでのタイムラグに気付くことができます。車を運転する方なら免許の試験の時に,空走距離制動距離というのをやったと思いますが,この空走距離に当たる時間。つまり,見てから神経を伝達して,動くまでには時間がかかるというもののことです。一瞬で動いているように見えるけれど,このタイムラグがあるとわかると,人体の仕組みについての興味が引き出しやすくなり,野球をやっている子なら,投げてからバットを振っても間に合わないのがなぜかも理解でき,その計算まですることができます。

失敗を撮影し原因を探る

PHIではけん玉がうまい子とうまくない子の違いは何か。というのを実際に撮影して確かめてみましたが,スローモーションにすることにより,子どもも自分たちで問題を認識しやすくなります。今回の場合は玉が落ちて来た時に,うまい子は少し下に動かしてショックを吸収していたのですが,うまくない子は落下のショックを吸収しておらず,跳ね返って飛び出していました。

気付きやすい失敗としては,かけっこの時のスタートボールを打つ瞬間蹴る瞬間お手玉ペン回しピアノバイオリン格闘技といった動きを伴うものは,実際に失敗の原因を撮影することで,子ども自身も気付けるようになります。面白いものとしては,食事風景といったものもあります。カレーうどんなどの麺類はもちろん,よくこぼす子には効果的です。

タイムラプス機能で時間を縮める

最近ではタイムラプス機能という,一定間隔事に撮影する機能がついている携帯もあります。この機能を用いると,一定間隔ごとに撮影を自動でしてくれるため,スローモーションとは逆に,長い時間をかけて変化しているものを早送りで見ることもできます。

この機能が活かされる場面としては,雲の動き星の動き天気が移り変わる様子たけのこの成長の様子花が咲く様子水が蒸発していく様子太陽が動く様子影が動く様子月が動く様子といったものがあります。いずれも中学入試で問われる内容とリンクさせることができるため,一度見ておくだけでも理解度が変わります。

アプリは使い方次第で子どもを賢くできる

最近の携帯は滅多に使わない機能まで盛りだくさんで,使ってみるだけで楽しめます。一昔前に流行ったSNOWというアプリも,子どもに遊ばせるとどういう条件で作動するのかを考えたりするものです。そんなことをし出すのはPHIの子だけかも知れませんが(^^;

いずれにせよ,子どもが面白いと感じるときは,頭を使っているときです。テストに結び付くかどうかはともかくとして,布石を打っておくといざ中学受験の問題として出会った時の理解度が変わってくるものですよ。

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1981年生、千葉県出身の学習法診断師。独自の教育論、常識外れの教育手法を用いて、大手進学塾で実績、成績上昇率共にトップを取り続け、個別指導塾、家庭教師でもミラクルと言われる多数の逆転合格を打ち出す。2013年に進学塾PHIを作り、2015年に株式会社学習法指導塾PHIを設立。子供たちを対象とした勉強のやり方の指導を初め、親へも教育に関する子育て指導を実施。教育活動の一環として、高校や大学での指導、セミナー活動、塾や学校の先生など教育者に対するコンサルティング、動物介在教育など、多岐にわたって教育業に携わる。

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