自由研究の題材
はじめに
ここでは自由研究の題材、ネタとして子どもがよく聞いてくる疑問を載せておきます。
また、実際に受賞した作品の例もいくつか紹介しておきます。
しかし、あくまで題材のヒントとするものなので、それをそのまま自由研究にしようとしても、ただの調べ学習で終わってしまいます。
また、子どもだけで行うにはハードルが高いので、保護者の方が誘導しながら行ってあげて下さい。
※ファイの塾生は先生に相談しながら進めていきましょう。
ぜひじっくりと、自分なりに取り組み、実のある研究にして下さい。
絶対にやらない方がいいのは、結果ありきの研究です。
これは研究でもなんでもありません。
自分で予想し、試してみて、考察する。
このスキルがそのまま勉強のスキルにも通じてくるのです。
科学的な自由研究
SDGsやESDという形で時事問題の題材にもなることが増えた環境問題とも関連がある電気。この自由研究も人気が出てきています。
・ボルタ電池による発電実験
・自然エネルギーを用いた発電実験
・燃料電池に関する実験
若干実験器具が必要になりますが、最近はネットショップで簡単に手に入るので、実験自体にはそこまで苦労しません。ただし、実験器具を使うと実験結果や考察も画一化しやすくなるため、実験内容や題材自体に工夫が必要になります。
・虹ができる条件
・ホコリはなぜ灰色しかないのか
・金属が虹色に見える理由
・オーシャンブルーの研究
いわゆる物理に関するものは、大抵実験器具から入るものですが、それを身近な現象の中から説明していくと、それだけでも研究になります。
・チョークの折れ方
・ポニーテールが揺れる理由
・空気の流れと効率的なエアコンと扇風機の使用法
・風紋のひみつ
・地震に強い家
・転がる水滴の形
・抹茶のダマの研究
十円玉を綺麗にする実験に代表される自由研究ですが、十円玉の研究自体がいけないわけではありません。無難すぎて結果もわかってるものを研究にする姿勢が評価されないのです。よって、一般的ではない方法なら評価される可能性は十分あります。例えば、酸で溶かす方法は一般的ですが、酸化還元反応を用いて元に戻す方法はあまり載っていません。
・十円玉を綺麗にする
・酸性雨により何がどれだけ溶けるのか
・身近な液体の性質を調べる
・重曹は本当に汚れ落としに効果的か
※硬貨を破損させたり加工したりする行為は貨幣損傷等取締法に抵触する可能性があるので、オススメはしません。
生命体に関する研究は一朝一夕ではできません。しかしそれゆえ思いもよらぬものを発見することもあります。例えばアリジゴクや蚊に関する研究で、専門家の定説を覆したのは小学生の自由研究です。
・アリジゴクの生態
・蚊に刺されやすい人の条件
・カビが生える条件とその予防法
・変形菌の研究
・音を出す動物たちの生態
・羽の不思議
・ダンゴムシの歩き方に関する研究
かなり時間がかかる上、すでに解明されていることが多いテーマにはなりますが、逆に言えば入試で狙われるような題材を実際に自分の目で確かめてみることができます。また、身近であっても誰も気に留めなかったような思いもよらないネタは評価されやすい傾向にあります。
・化石の発掘
・天体観測
・気象観測
・雨の日にシャボン玉が割れない理由
・たき火の煙が風上に来る理由
・砂が作る泡の研究
・クモの糸にできる水滴の研究
仕組みに関する自由研究
いわゆるおばあちゃんの知恵袋的なものを調べ、体系化していくものも十分研究になります。例えば以下の財布やエスカレーターの調査は受賞しています。
・財布を軽くする支払いの知恵
・エスカレーターは、1列? 2列?
・大根おろしで紙は強くなるのか
・光と熱で除草する方法を探る
・なめこの味噌汁はなぜ冷めにくい?
・バナナの皮は本当にすべるのか?
実在するもので、すでに大きさがわかっているものであっても、まだその大きさや計測の仕方を知らない小学生には十分研究となります。月のウサギの大きさ調べは実際に受賞しています。
・月のうさぎの大きさって?
調査・検証による自由研究
新型コロナウイルスの影響でテレワークが増えたため、今まで当たり前だった文化が大きく変わってきています。それに伴い、本当に必要なのかを調査・検証する自由研究も人気が出ています。中でもハンコや印鑑の必要性、十円玉が側面で立つ確率についての自由研究は、実際に受賞しています。
・ハンコ、印鑑の必要性
・十円玉が側面で立つ確率
目のバランスと年齢についての研究は、実際に「算数・数学の自由研究」作品で受賞しています。これならイラスト好きな女の子でも興味を引きそうな内容ですね。
身近にあるけれど、あまり使わないものが何年分あるか。一生分にするといくらになるかといったものを数字を用いて調査する研究です。
家にある鉛筆について調べた研究は受賞しています。
・家にあるえんぴつは10年分!?
・散髪とスキンヘッドの費用比較
・ペットボトルの水の購入費用と水道水の浄水の費用比較
いわゆるまことしやかに言われている都市伝説的なものを実際に数字を用いて検証してみるタイプの研究です。実際に受賞した作品に以下のものがあります。
・縦横ぴったり人間は誰だ! ~身長と腕を広げた長さを比べよう~
・おじいちゃん,俳句は絶対なくならないよ –算数が教えてくれたこと-
・僕たちの未来(身長は,何cmのびるのか)
・織姫と彦星は本当に遠距離恋愛なのか
日本語やひらがなの成り立ちや由来を調査するタイプの研究です。実際に受賞した作品に以下のものがあります。
・「あ」「め」「ぬ」はそっくり?!
最後に
中学受験生となると、自由研究は時間の無駄だから代行を依頼するといった話も聞きます。
しかし、実際そうまでしても受験に成功する可能性はかえって低くなるのが現状です。
なぜなら、そんな時間の確保をしなければいけないような状態なら、すでに負けているからです。
もっと抜本的な改善をしなければ、まず逆転できません。
確かに自由研究は入試に直接関係ないものですが、昨今の入試では、実体験に基づくものが出題される傾向にあります。
そしてその中には、自由研究がテーマになっているものも少なくありません。
つまり、自由研究程度の時間を確保できない子が、受験で成功する確率は、年々下がっているのです。
よって、今現状で受験勉強がうまくいっていないのであれば、もう一度冷静に考えてみて下さい。
自由研究は、推測・施行・考察で成り立っています。
これはそのまま勉強のスキルに通じてくるのです。
逆に言えば、このスキルがないから受験勉強がうまく行っていないとも言えます。
今のまま突き進んで、うまくいくと思いますか?
うまく行く確信があるならそれでもかまいません。
しかし、うまく行く可能性がないのであれば、今のうちに方針を転換すべきです。
慌てず、ぜひじっくりと、お子様と一緒に自由研究に向き合ってみて下さい。
そうすればきっと、どうすればいいかが見えてきますよ!
もしどうすればいいかわからないようなら、学習法診断をお受け下さい。
入会不要です。
あなたのお子様が、性格的にどんな勉強法が合っているのか、ハッキリとわかりますよ(^^)/
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